ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代

制作 : 大前 研一 
  • 三笠書房
3.81
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本棚登録 : 3943
レビュー : 498
  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784837956662

作品紹介・あらすじ

21世紀にまともな給料をもらって、良い生活をしようと思った時に何をしなければならないか-この「100万ドルの価値がある質問」に初めて真っ正面から答えを示した、アメリカの大ベストセラー。

感想・レビュー・書評

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  • 田尻慎太郎先生 推薦

    いま私たちが欲しいのはアメリカでデザインされ中国で組み立てられているiPhoneだったりMacBookだったりするだろう。レッツノートを欲しいと思っている人は、果たして君たちの中に何人いることだろう?
    この事実は2つのことを示している。1つは工業生産(マス・プロダクション)の場所は時代とともにグローバルに移っていくということである。もう1つはデザインする力のほうが強い(=高収益を挙げられる)ということだ。
    かつてテレビの生産はアメリカで始まった。しかしより品質が良くて安いテレビを日本のソニーやパナソニックが作り出したことで、アメリカでのテレビ生産はほぼゼロになった。同じ事がいま日本と韓国・中国の間で起きている。歴史は繰り返すのである。工業生産だけではない。今やプログラミングをインドのプログラマーに任せた方が、ずっと安く優れたソフトウェアを作ってくれる。
    ダニエル・ピンクは、物事を効率良く生産することは左脳的能力(論理)と定義する。そして左脳的な仕事はどんどん賃金が安い場所に移っていくと考える。いま中国で作られているものも、10年後にはベトナムやラオスで作られているかもしれない。
    一方、これからの世界(特に先進国で暮らす人々)にとって大事なのは、感性を司る右脳の力だと言う。パターンやチャンスを見出す能力、芸術的で感情面に訴える美を生み出す能力などの「ハイ・コンセプト」と、他人と共感する能力などの「ハイ・タッチ」である。そうした力を身につけるためには、経営学を学ぶだけでは足りず、アートやデザイン、ストーリーテリングを身につけることが非常に大切なのである。いま嘉悦大学でもそうしたハイ・コンセプト的経営を学ぶ試みが少しずつ始まっているのだ。
    ダニエル・ピンクは他にも『フリーエージェント社会の到来』『モチベーション3.0』という時代の先を述べる世界的ベストセラーを書いている。いま起こりつつある社会の変化を知りたいあなたにオススメします。

  • 相手の求めるものを想像し作り出す、人とうまくやるという時代の変化を語る本、自分の苦手なところな感じがある
    モチベーション3.0と近いイメージが有る
    左脳主導思考の時代は3つの理由により成熟期を迎えている
    その中で戦うためにこの本で紹介している右脳主導の6つの武器がありそれらを語っていく。
    どれが自分の武器になりそうかを考えよう。

    仕事はAI、アジアの人、機械家によりより二極化するからそれを乗り切るためのは創造性が大事

    ①機能でなくデザイン、外観で感情に訴えかける
    ②議論よりは物語、納得させる話ができる能力
    ③個別よりは全体の調和、分析ではなく総括力、バラバラなものを組み合わせる
    ④論理ではなく共感、人間関係を気づき、他人を思いやる
    ⑤真面目だけではなく遊びごころ、楽しくやることで健康面でも仕事面でもうまくやれる
    ⑥ものよりも生きがい、物質的に豊かになり、生きがいを追い求められるようになった。

    成功する人
    ①境界を自分で超えていく人:マルチで専門分野の基盤を持っている人
    ②何かを発明できる人、新しい組み合わせを考える
    ③巧みな比喩が作れる人、他社と共感できる関係を作り経験を分かち合う

  • 借りたもの。
    ヨーロッパの中でも理性(左脳的思考)に偏重した価値観から、感性(右脳的思考)の重要性を、脳科学の見地から訴える一冊。
    それはロジカル(左脳的思考)に凝り固まった人たちに、感性の重要性を伝えている。
    労働者のグローバル化に伴うアジアの台頭や、AIの発達でナレッジ・ワーカーがそれらにとって代わられること……
    これから求められるスキルは、労働でも情報処理でもない。コンセプト(創造する人、他人と共感できる人)だという。
    そのために必要なものが感性である。

    1.「機能」だけでなく「デザイン」
    2.「議論」よりは「物語」
    3.「個別」よりも「全体の調和(シンフォニー)」
    4.「議論」ではなく「共感」
    5.「まじめ」だけでなく「遊び心」
    6.「モノ」よりも「生きがい」

    実例を挙げつつ、すぐにできる「6つの感性」の磨き方について提案。

    アメリカ陸軍の事例を挙げて、ゲームが人を夢中にさせることに注目し、『America's Aamy』( https://www.americasarmy.com/ )を作り、陸軍入隊のプロモーションにする事例は興味深い。実際のシミュレーションでもあるよう。そこでは軍隊として必要なスキル――任務遂行に必要なチームワークとルールの遵守――を疑似体験する。
    ゲーム――ないがしろにされがちな“遊び”にもルールがあり、その疑似体験が現実の困難に対してのシミュレーションでもある。

    山口周『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」』( https://booklog.jp/item/1/4334039960 )に言及されていたMFA型人材、ジョン・ガーズマ、マイケル・ダントニオ『女神的リーダーシップ』( https://booklog.jp/item/1/4833420678 )に紹介されていた共感能力、小暮真久『人生100年時代の新しい働き方』( https://booklog.jp/item/1/4478102244 )に紹介されていた五感を鍛えるエクササイズに近しいものなど、私がかつて読んだ本に関する言及が既にされていた。
    10年以上前に出版された本だが、現在求められている(話題になっている)スキルや姿勢について話しており、著者の先見の明に驚きつつ、時代がようやく追いついた、と思った。

  • 【第四の波、到来】
    1.「よその国、特に途上国にできること」を避ける
    2.「コンピュータやロボットにできること」を避ける
    3.「反復性のあること」を避ける
    ある日の日経記事、「コンピューターが仕事を奪う(下) -代替不能な能力こそ重要-革新的な発想育てよ」。
    1.ITは一部の人々の労働を完全に代替可能
    2.先進国の失業はITによる構造変化も要因
    3.「正解」のない問題に答える能力こそが重要
    言い古されていることかもしれないが、いわゆる「優等生」はコンピューターに置き換えられてしまう。

    【6つのセンス】
    1.機能だけでなく「デザイン」
    外観が美しく、感情に訴えかけてくるものを創る。「普通」は悪いこと。「オリジナル」であるかどうかを重視する。
    2.議論より「物語」
    情報があふれた今日、事実を提供する価値は低くなっている。そこで求められるのは、事実を「文脈」に取り入れ「感情的インパクト」を相手に伝える、物語力。
    3.個別よりも「全体の調和」
    ホワイトカラーの仕事がアジアへ流出し、ソフトウェアに取って代わるにつれ、「分析」より「統合(一見無関係に思える分野に関連性を見出す力)」、誰も考えなかった要素を組み合わせることで新しいものを創造する力が求められている。
    4.論理でなく「共感」
    「豊かさ、アジア、オートメーション」が進んだ今日、人々を動かす、他人を思いやる能力が大切。
    5.まじめだけでなく「遊び心」
    笑い、娯楽、ユーモアが、健康面でも仕事面でも大いに恩恵をもたらす。「わくわく」する。
    6.モノよりも「いきがい」
    何億もの人が日々の生活に苦しむことから解放され、より有意義な生きがい、すなわち目的・精神の充足が求められている。

    キーワード:「自分ならでは」って何だ?

  • お前の進む方向はそっちでいいぞ。と背中を押されたような気持ち。

  • <作品紹介>
    21世紀にまともな給料をもらって、良い生活をしようと思った時に何をしなければならないか―この「100万ドルの価値がある質問」に初めて真っ正面から答えを示した、アメリカの大ベストセラー。

  • ロジカルシンキングの先。右脳的思考の重要性。これをどう高めていくかの方法論について知りたい。

    『建築プロデュース学入門』の中で紹介。

    この本の中で紹介されている『脳の右側で描け』を読んでみる。

  • 数年前にも読んだ本だけど、今読んでも色褪せてない!いろんな本や体験をして、6つの感性を伸ばしていきたい。


    ~時代の流れ~
    18世紀:農業の時代(農夫)
    19世紀:工業の時代(工場労働者)
    20世紀:情報の時代(ナレッジ・ワーカー)
    21世紀:コンセプトの時代(創造する人、他人と共感できる人)


    「左脳主導思考」の重要度が低くなり、「右脳主導思考」の重要度が増す原因として【3つの要因】
    ①過剰な豊かさ
    ⇒物質的ニーズは満たされ、感情面を重視する傾向が強まり、物事の意味への追求に拍車がかかった。
    ②競争相手
    ⇒アジアの国々で安いコスト
    ③代行
    ⇒上記の国々に仕事を奪われている


    今の仕事をこのまま続けていいかの3つのチェック
    ①他の国であれば、もっと安くやれるか?
    ②コンピューターなら、これをもっとうまく、早くやれるか?
    ③自分が提供しているものは、この豊かな時代の中で需要があるか?

    これから求められる「6つの感性(センス)」
    ①デザイン
    ⇒機能だけではなく、感情に訴えかけてくるもの
    ②物語
    ⇒相手を納得させる話ができる能力
    ③全体の調和
    ⇒ばらばらなものをひとつにまとめる能力、総括力
    ④共感
    ⇒何が人を動かすのかを理解し、人間関係を築き、他人を思いやる能力
    ⑤遊び心
    ⑥生きがい

  • おそらく3度目の読了。
    「コンセプトの時代」を生き延びるため、デザイン、物語、調和、共感、遊び、生きがいの6つの能力を磨く必要がある。
    これからも定期的に読んで人生のエンジンとしたい。

  • ハイ・コンセプトとは、芸術的・感情的な美を創造する能力、パターンやチャンスを見出す能力、つまり右脳での思考である。 今後、ビジネスにおいて経営を左右するのは、自分自身の仕事が①豊かさ②アジア③オートメションに取って変わられるのであれば、期待出来ない。 そう、次の時代は、右脳が支配する世界に取って変わられる。

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著者プロフィール

Daniel H. Pink
1964年生まれ。米国ノースウエスタン大学卒業後、イェール大学ロースクールで法学博士号取得。米上院議員の経済政策担当補佐官を務めた後、クリントン政権下でゴア副大統領の首席スピーチライターなどを務める。フリーエージェント宣言後、経済変革やビジネス戦略についての講義を行うかたわら、「ワシントン・ポスト」「ニューヨーク・タイムズ」などに寄稿。著書に、『ハイ・コンセプト』(三笠書房)、『モチベーション3.0』『人を動かす、新たな3原則』(ともに講談社)など。

「2018年 『When 完璧なタイミングを科学する』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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