「いつものパン」があなたを殺す: 脳を一生、老化させない食事 (単行本)

  • 三笠書房
3.54
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  • (42)
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  • (13)
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本棚登録 : 487
レビュー : 48
  • Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784837957553

作品紹介・あらすじ

『ニューヨーク・タイムズ』紙、本のベストセラー第1位!
「アマゾンUS」売り上げ第1位!

脳がじわじわ炎症を起こし、壊れていく……
それは、あなたが「いま食べているパン」が原因だとしたら……。

なんと、日常的に私たちの食卓に上っている炭水化物と糖質
(小麦粉、パスタ、シリアル、、フルーツ、砂糖など……)が、
脳の不調や病気を引き起こしているのだ。

◎アルツハイマー病(認知症)
◎記憶障害や脳の機能低下
◎うつや精神的な問題
◎糖尿病
◎偏頭痛
◎不眠
◎肥満
◎ADHD ……

これらはすべて、炭水化物と糖質のせいかもしれない。

本書では、たった4週間で炭水化物をデトックスするプログラムを提供。
脳と体が、穀物という“麻薬”に冒された細胞から、ヘルシーで若々しい
細胞へと書き換えられ、見違えるようにイキイキとした人生が手に入る!

感想・レビュー・書評

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  • 読むのには時間がかかった。でも明日からグルテンフリーに挑戦してみる〜騙されたと思って、まずは1ヶ月〜

  • 認知症だけでなく癲癇、頭痛、うつ病、統合失調症、ADHD、さらには性欲減退を引き起こすきっかけが、最近の研究によってグルテンであると判明している。
     全体の40%もの人たちが適正にグルテンを処理できず、残りの60%の人も危険な状態にいるかもしれない。
     脳疾患も含めてすべての変性疾患を引き起こすのが「炎症」であることは研究者たちにはかなり前から知られていた。グルテン、抗炭水化物が脳に対する炎症反応の原因になっていることを見出しつつある。
     炎症は、体にとって有害であろうと思われるものに対する自己防衛を試みていることを示すという役目もある。この炎症がコントロールできなくなると問題が持ち上がる。炎症が本来の目的から逸脱すると、さまざまな化学物質が作られ、それらが細胞にとって直接的に有毒になる。
     炎症は、ひざや関節の痛みの原因にとどまらず、まさに脳変性のプロセスを裏打ちしている。最終的にダメージの原因となる脳内の炎症による最大の下流効果は、フリーラジカル産生を増加させる科学反応経路の活性化だ。慢性的炎症の核心は、酸化ストレス、つまり生物的な腐食だ。腐食はすべての細胞で進む。この現象は生命の一部として正常だ。
     フリーラジカルとは電子を一つ失った分子。通常、電子は対をなしている。しかし、ストレスや汚染、化学物質、有害な食事による誘発因子、紫外線、通常の身体的活動といった力によって分子から電子が「分離」する。すると、分子は外の分子から電子を盗もうとする。この無秩序が酸化プロセスそのもの、つまりフリーラジカルをどんどん産生し炎症をうながす事象。酸化した組織や細胞は正常に機能しないため、酸化プロレスによっていろいろな健康上の困難に打ち勝てなくなる。酸化のレベルは炎症のレベルを映し出すことが多く、酸化レベルが高い人は健康上の困難や症状(感染症への抵抗性の低さから、関節の痛み、消化器性疾患、不安、頭痛、うつ病、そしてアレルギーにいたるまで)を多く抱える理由が説明できる。
     そして、おそらく酸化を抑えると炎症も弱まる。すると今度は酸化も抑えられる。抗酸化物質が重要な理由はまさにこれ。
    ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEなどの栄養素をフリーラジカルに渡す。そして、このために反応の連鎖を妨げられ、ダメージを回避できるのだ。ウコンのような天然由来の物質を使って炎症を抑える。生体反応によってもたらせるのが、特定の遺伝子の活性化。その遺伝子とは私たちがさらされているさまざまな毒素を分解し、排出されるための酵素やほかの科学物質が組み込まれている。だから、こうした解毒の遺伝子は、すでに長きにわたり、私たちの役に立ってくれている。ウコンやDHAのように近所の食料品店で購入できる自然由来の物質が、遺伝子の発現を活性化させることでどれほど強力な解毒遺伝子として働くのかについてわかりはじめたところ。遺伝子の発現を変え、炎症を処理する手助けになり得るのは食べるものだけではない。運動や睡眠の方法が一役買っていることもわかってきている。それらもDNAの重要な調節因子。
     グルテン過敏症は、炎症性分子の産生を増大させる。そしてこれらの炎症性分子は神経性変性疾患において極めて重要な役割を果たす。さらに炎症による有害な影響を受け入れやすい器官として脳に勝るものはない。体内で最も活発な器官ではあるが、完璧な保護因子は持たない。血液脳関門はある種の門番として働き、特定の分子が血流から脳へ流れ込むのを防いでいるが、絶対危険のないしくみではない。
     グルテンは胃で分解され、血液脳関門を通過できるペプチド混合物となる。いったんそれが脳に入り込むと、脳のオピオイド受容体と結合し、感覚的な恍惚状態を生み出す。
     健康的な脂肪を豊富にとっている人は、認知機能障害になる割合がそうでない人に比べ42%低いことがわかった。また、鶏肉、牛肉や豚肉、魚などの健康的な食材からタンパク質をたくさん摂取する人の場合は、そうでない人より21%ほどリスクが低い。オメガ3脂肪酸を豊富に含む脂肪酸を日常的に食べている人たちは、そうした油を日常的に食べない人に比べて、60%ほど認知症にかかりにくい。オメガ3を脂肪酸を摂取することによって、オメガ6脂肪酸による好ましくない影響が相殺される。
     高血糖が引き金となって「糖化反応」と呼ばれる反応が起こる。糖化反応は生物学的プロセスで、それによってグルコース、タンパク質、特定の脂肪が結合し、脳にあるものを含めて組織や細胞は柔軟性がなくなり、硬くなっていく。とりわけ、糖分子と隣のタンパク質は結びついてまったく新しい構造を作り出す。この構造は、脳および脳の機能の退化に大きく影響する。脳はグルコースの糖化反応による破壊に極めて弱く、グルテンなどの強力な抗原がダメージを促進するとき、ますます悪化する。神経学的に言うと、糖化反応は重要な脳組織の萎縮を招く。
     糖尿病はどのように認知機能に関与するのか。インスリン抵抗性があれば、体内では、脳疾患を伴う脳のプラークを形成するタンパク質(アミロイド)を分解できない。次に高血糖によって、体を傷つける脅威的な生体反応が引き起こされる。その方法は細胞にダメージを与える、特定の含酸素分子を生成し、結果として脳内の血管を硬化させ狭窄させる炎症を引き起こすという具合。この症状はアテローム性動脈硬化症として知られるもので、血管性認知症につながる。
     血糖の上昇は、糖尿病と認知機能低下をつなぐ一因となるかもしれない。
    糖化反応とは、糖分子がタンパク質、脂肪、アミノ酸に結合することを意味する生化学用語。このプロセスは終末糖化産物(AGEs)を形成し、このタンパク質の繊維がゆがめられ、硬くなってしまう。
     年相応に老化している人、つまりシワやたるみ、肌の変色があり、また、加齢によって輝きが失われた人を見ると、AGEsの作用がわかる。その身体的影響は裏切り者である糖と手を結んだタンパク質によるものであって、AGEsが肌の老化において重要な役割を果たしている理由の説明になる。
     タバコを吸う人は肌の抗酸化物質が少なく、喫煙自体が体や肌の酸化を増大させる。糖化反応は、生命にとって不可避な代謝や基本的な老化のプロセスの産物。
     多数の神経変性疾患が炎症に結びついていることがわかっており、それと同じようにいくつもの同様な疾患(二型糖尿病、白内障、アテローム性動脈硬化症、肺気腫、認知症など)が変形したタンパク質に関係している。変形したタンパク質はほとんど機能しない。突然変異を起こしたタンパク質は修復不能。正常におりたたまれて正しい形にならなければ、よくて不活性、悪くて有害。通常の細胞は本来備わった方法によって変形したタンパク質を消滅させるが、老化やほかの因子のせいでこのプロセスが妨げられることがある。有害なタンパク質がほかの細胞がほかの細胞を誘導し、誤って折りたたまれたタンパク質をつくらせることがあるが、その結果は悲惨。アルツハイマー病と関連するアミロイドβにも同様な性質がある。
     脳と体のアンチエイジングの目的は糖化反応を制限するか、遅らせることは明らか。アンチエイジングの計画の多くは、現在、どのように糖化反応を軽減し、ひいては有毒な結合を解消させようとするかに注目。高炭水化物食をしていながらではそれは実現できない。高炭水化物の食事ではそれは実現できない。高炭水化物の食事によって糖化反応のスピードは増す。
     とくに糖質は糖化反応を急速に促進する。というのも、糖質は体内のタンパク質とたやすく結合する。タンパク質が糖化すると、二つの重要な事態が起きる。まず、糖化したタンパク質の機能はにぶくなる。次にタンパク質はいったん糖と結合すると、同様にダメージを受けたほかのタンパク質とも結びつき、この結合によってますます機能は低下する。おそらくもっと重要なのは、タンパク質は糖化されるとフリーラジカルの産生が大幅に増え、これをきっかけに組織は破壊され、脂肪、そのほかのタンパク質、DNAさえもダメージを受けるということである。タンパク質の糖化反応そのものは代謝の正常なプロセスであるにもかかわらず、度を超すと多くの問題が持ち上がる。
     糖化反応の度合いが高まると、認知低下のほか、腎臓疾患、糖尿病、血管疾患、それにいま述べた老化自体の実際のプロセスにも結びつく。体内のどんなタンパク質でもこの糖化プロセスは避けられず、AGEsになり得る。AGEsを形成させない一番の方法はなにより、AGEsの形成に使える糖質を減らすこと。
     AGEsは炎症がもたらすダメージの原因となるだけではなく、血管に対するダメージも伴い、さらには糖尿病と血管にかかわる問題にもつながる。冠動脈性心疾患や脳卒中のリスクが糖尿病患者では大幅に増える。糖尿病をかかえる多くの人は脳に血液を供給する血管にかなりのダメージを受けている。その血液供給の問題が原因となり、アルツハイマー病ではなくても認知症に苦しむ可能性がある。
     LDL、いわゆる悪玉コレストロールは、脳に欠くことのできないコレストロールを運ぶ大切な運搬体のタンパク質。このLDLは酸化されるときにかぎって血管を破壊する。加えてタンパク質であるLDLは糖化されるときに、劇的に酸化を増大する。
     酸化ストレスと糖質は明らかに結びついている。タンパク質が糖化されると、産生されるフリーラジカルの量は50倍に増え、これがきっかけで細胞の機能が失われ、結果的に細胞は死んでしまう。つまり、脳に損傷を与える酸化ストレスの活動を軽減したいなら、糖化に利用される糖質を減らさなければならない。
     ヘモグラビンA1cは糖化タンパク質の測定。糖尿病患者の血糖コントロールを見るための標準的な測定値。ヘモグラビンA1cは赤血球の中にあるタンパク質。赤血球は酸素を運び、血糖と結びつく。ヘモグラビンA1cは、これまでの90日間の平均の血糖値を示すという点で非常に有益。それゆえに、ヘモグラビンA1cは血糖コントロールを、アルツハイマー病、軽度認知機能障害、冠動脈性心疾患のようなさまざまな疾患のプロセスとの相関関係を示そうとする研究において頻繁に用いられる。
     糖化したヘモグラビンは糖尿病の強力なリスク因子だということは、十分に立証されている。加えて、脳卒中、冠動脈性心疾患、そしてほかの病気による死に対するリスクとの相関関係も証明されている。ヘモグラビンA1cを測定して6.0パーセントを上回っていれば、こうした相関関係は極めて強力だと考えられる。ヘモグラビンA1cは脳の萎縮と関係している。ヘモグラビンA1cは、血糖バランスのマーカーであるだけではなく、間違いなくあなた自身がコントロールできる「脳を守る指針」でもある。理想的なヘモグラビンA1cは5.0~5.5の範囲。
     炭水化物の摂取を減らし、体重を減らし、運動をすると、インスリンの感受性は改善され、ヘモグラビンA1cを減らすことができる。ヘモグラビンA1cと将来のうつ病のリスクの直接的関係も示されている。グルコースの代謝がよくないことは、うつ病の発症リスク因子とされる。タンパク質の糖化反応は脳によってよくない。
     過剰な体脂肪は、脳の変性に直接かかわる炎症性科学物質も増加させる。ヒップに対するウェスト比率が大きければ大きいほど(すなわち腹部が大きければ大きいほど)、脳の記憶中枢である海馬は小さかった。海馬が委縮するにつれて記憶は低下する。
     肥満の人たちは、正常な体重の人たちと比べて脳組織が8%少なく、やや肥満の人たちは正常な体重の人たちと比べて4%少ない。
     低コレストロールの人たちは高コレストロールの人よりうつ病のリスクが高い。
     低炭水化物、高脂肪の食事はうつ病ばかりではなく、統合失調症の症状も改善する。グルテンフリーで統合失調症の症状がなくなった例もある。
    人体の重要なメカニズムの一つが、飢餓状態のときに脂肪を「生命維持に必要な燃料」に変える能力。人は「脂肪」をケトンに分解することができる。ほかの哺乳類の脳と違って、人間の脳は飢餓の際、代わりのカロリー源を用いることができる。
     グリコーゲンの蓄えは、同量のブドウ糖しか供給しかできない。蓄えがなくなると、代謝が変わり、新たにブドウ糖の分子も、おもに筋肉にあるタンパク質のアミノ酸からつくるようになる。この過程は「糖新生」という。プラス面では、これによって必要なブドウ糖が器官に与えられるが、マイナス面では、筋肉が犠牲になる。
     人間には脳を働かせる生理学的しくみがもう一つある。食料がもはや手に入らなくなって三日ほどたつと、肝臓が体内の脂肪を使って、特別な脂肪「ケトン」を作り始める。この時、βヒドロキシ酪酸が脳のための非常に効率のよい燃料源となって、食糧難の間も長期間、認知機能を保つ。こうした代わりの燃料源のおかげで、「糖新生」に頼ることが減り、その結果、筋肉量が保たれる。βヒドロキシ酪酸はブドウ糖より効率よくATPエネルギーを生産する。βヒドロキシ酪酸はココナッツオイルを食事に加えるだけで簡単に得られ、抗酸化機能を高め、ミトコンドリアの数を増やし、新しい脳細胞の成長を促す。
     消費するカロリーをごく少なくするとフリーラジカルの産生も減り、同時にミトコンドリアからのエネルギー生成が高まる。ミトコンドリアは、化学エネルギーをATPという形で生成する。ミトコンドリアがアルツハイマー病やがんなどの変性疾患においても重要な役割を果たす。
     カロリー制限はアポトーシスを減らすことにも大きな効果がある。アポトーシスは生命のため重要な細胞の機能。しかし、効果的なアポトーシスと破壊的なアポトーシスの間は、バランスが取れていなくてはならない。加えて、カロリー制限がきっかけとなり、炎症要因が減少し、神経細胞保護因子、とくにBDNFが増加する。過剰なフリーラジカルを抑制する際に重要な酵素や分子が増えることにより、体の自然な酸化防止機能が強化される。
     サルの場合、SIRT1の活性が上昇するとアミロイドを分解する酵素が増える。SIRT1の活性化は細胞上のある受容体を変化させ、炎症の抑制を導く。おそらくもっとも重要なのは、カロリー制限によるSIRT1の反応経路を活性化するとBDNFが増える。BDNFは脳細胞の数を増やすだけでなく、機能的なニューロンへの分化を強化する。この理由から、BDNFが学習と記憶を向上させる。
     断食は炎症を抑え、脳を保護する抗酸化物質を増やす。断食によって脳は燃料としてブドウ糖を使うのをやめ、肝臓で作られるケトンを使うようになる。脳が燃料としてケトンを代謝しているときは、アポトーシスは減り、一方、ミトコンドリアの遺伝子は始動して、ミトコンドリアが複製する。断食で脳がよりクリアに働くようになる。
      カロリー制限によって活性化される、脳にも体にもよい効果をもたらす遺伝経路の多くが、短時間の断食でも同じように機能する。カロリー制限すると記憶機能は向上する。制限なしだと記憶機能低下の特徴がはっきり見られる。摂取カロリーの少ない人は脳卒中や神経変性疾患のリスクが軽減するかもしれない。日常的に摂取カロリーがとりわけ少ない人は、アルツハイマー病やパーキンソン病のリスクが極めて低い。
     カロリー制限はさまざまな反応経路を活性化することができ、それらの反応は脳を保護するだけではなく、新しい神経回路網の成長も強化する。一方、同じ反応経路は、ケトン体と呼ばれる特別な脂肪を消費することでも活性化される。パーキンソン病が改善する。ケトン体脂肪(すなわち中鎖脂肪酸、MCT)がアルツハイマー病患者の認知機能に著しい改善をもたらす。ココナッツオイルはMCTの摂取源。ケトン食によって脳内のアミロイドが減少する。さらに海馬のグルタチオン(脳を保護する抗酸化物質)が増加する。さらに、ミトコンドリアの増加をうながし、代謝効率を上昇させる。
     脳は星状膠細胞という特別な細胞でケトンが生成できると認識されている。こうしたケトンは大いに神経細胞を保護する。フリーラジカルの産生を減らし、ミトコンドリアの生合成を増やし、脳関連の抗酸化物質の生成を刺激する。さらにケトンはアポトーシスの反応経路を妨げる。その反応が妨げられなければ、脳細胞は自殺にいたる。
     炭水化物を減らし、脂肪を増やすと何が起きるか。断食をしたときと同様な反応が起こる。つまり、脳を働かせるための燃料として脂肪を使ってケトンを作るようになる。炭水化物ではなく、脂肪を燃焼させるとケトン症になる。これは本来悪いことではない。人間の体は地上を歩きまわり出してからずっと、このしくみとともに生きてきた。軽いケトン症の状態は、実際には健康。中鎖脂肪酸がトリグリセリド(MCT)が体内でβヒドロキシ酪酸の前駆体になる。それはココナッツオイルから摂取できる。
    人間の脳はその重さの3分の2以上が脂肪であり、その4分の1がDHAある。そして、このDHAは抗炎症作用を持っていて、体に負担がかかるような食事をとると、体を守るために戦士のように戦ってくれる。たとえば、グルテンに反応して腸の炎症を抑えたり、糖質たっぷりの食事による悪影響を防いだり。さらに炭水化物を摂りすぎて脳の代謝を低下するのを防いだりする。DHAは脳の機能を高める。アルツハイマー病のリスクを高める。
     レスベラトロールは老化の進行を遅らせ、脳への血流を増やし、心臓の健康を増進させるだけでなく、脂肪細胞の成長を阻害して抑制する。レスベラトロールは長寿に効果のあるサーチュインという遺伝子を活性化する。脳の機能を適正化に効果的。控えめに足すだけでよい(4.9mg)。
     ウコンの成分クルクミンは抗酸化や抗炎症、抗真菌、抗細菌作用がよく知られているが、とりわけ脳に新しい神経細胞(ニューロン)を作るのに重要な役割を果たすBNDFというタンパク質を増加させる。ターメリックを大量に使用する地域では認知症にかかる人の率が低い。クルクミンには、ミトコンドリア保護に役立つ幅広い種類の抗酸化物質を生成する遺伝子を活性化させる能力があることがわかっている。また、ブドウ糖の代謝も改善する。こうした性質はいずれも脳疾患のリスクを低減する。
     運動が脳の健康にいいと言われるのは、単に運動が脳への血流を促進して、細胞の成長と維持のための栄養を届けてくれることだけではない。最新の科学によると、こんな五つのメリットがある。①炎症を抑える。②インスリン感受性を高める。③血糖コントロールを改善する。④記憶中枢を大きくする。⑤BDNFの量を増やす。
     体が活動を始めると、複数の効果が出てくる。運動は強い抗炎症性がある。身体活動は炎症を抑える遺伝子を始動させる。運動はインスリン感受性も高める。血糖のバランス管理に役立ち、タンパク質の糖化を減らす。運動はヘモグロビンA1cを減少させる。
    睡眠には、食べる量や代謝速度、どのくらい太るかやせるか、感染を撃退できるか、どれほど創造性や洞察力を発揮できるか、ストレス対処力、情報処理力や新しいことの学習速度、記憶の整理や蓄積の力などのさまざまな効果がある。
     睡眠不足によって711の遺伝子の機能が変化する。これらの遺伝子には、ストレス、炎症、免疫、代謝に関わるものものも含まれる。体内の重要な機能にマイナスに作用するものは何であれ、脳に衝撃を与える。これらの遺伝子は損傷した組織の交換や修復にタンパク質を供給している。
     睡眠不足は過食を生じさせる。寝つきの悪さと認知力低下に関係がある。睡眠不足はレプチンを減少させる。レプチンはインスリンのようにほかの全てのホルモンに影響を与え、脳の視床下部のあらゆる機能を制御する。視床下部は体の周期的な活動と、空腹感から性行動まで広範囲の生理機能を制御する。レプチンは、私たちの生き残りツール。飢餓に対する代謝や行動面での反応と結びついて、私たちの感情と行動に強力に作用する。レプチンは脂肪細胞にある。過剰にあると変性疾患になったり寿命が短くなったりする。健全なレベルのレプチンは逆に老化による病気のほとんどを防ぎ、長寿を支える。この重要なホルモンへの感受性を高めれば高めるほど、より健康になれる。レプチンは代謝の制御に欠かせない。レプチンが甲状腺を管理する。レプチンは私たちが空腹を覚えるかどうか、脂肪をもっと蓄積するか、それとも燃焼させるかを決定する。レプチンは炎症反応を調整し、交感神経系か副交感神経系のどちらを喚起するかも制御する。
     ダイズタンパク質分離物は微量のグルテンを含む。
     コレストロールを多く含む食品の血中コレストロールへの影響は小さい。卵は健康にいいコレストロールに加え、全卵は私たちが生きていくのに必要なすべての必須アミノ酸、ビタミン、ミネラル、さらに私たちの目を守る抗酸化物質を含む。その上、十分なコリンを含む。

  • *脳と体が、穀物という“麻薬”に冒された細胞から、ヘルシーで若々しい細胞へと書き換えられ、見違えるようにイキイキとした人生が手に入る! *

    まずは、とにかく読みにくい上、くどくどしい。おまけに全粒穀物でさえダメだなんて、ちょっと偏り過ぎなのでは?と思った時点で斜め読みです。健康オタクですが、内容があまりにも極端過ぎて全く受け入れられず。大量の小麦生活は控えつつ、腹八分目や運動などバランス良く過ごすのが一番。

  • 現代の小麦は昔のものとは違う食べ物になっている。それは、早く大量に出来るために改良されたため。
    その小麦は、体に入ればさまざまな炎症を引き起こす原因となる。原因の物質はグルテン。このグルテンをやめることで体の悪かった部分が良くなる解説がされていた。
    全てを取り入れることは難しいが、考え方を少し頭に入れておいて悪くはない。

  • 日本で言えば、江部先生の糖質制限本に相当する本。断食の効能を取り上げているのは興味深い。

  • 何をたべたらよいか、エビデンスを基に分かりやすいが、少々くどい。

    ジョコビッチの本が出てから、グルテンフリー食が浸透した。自分自身、頭痛、下痢などの体調不良の原因がはっきりした。
    小麦の改良により、楽しく、安全であるはずの食事が急性的にも、慢性的にも不調の源になつてしまうのは、恐ろしい。

  • 「パンが好きだ~!」
    と、日ごろから食べまくっている私が読むのを躊躇していた本。

    ジョコビッチの著書で有名になった「セリアック病」(体内で起こるグルテンに対する自己免疫疾患)
    でも実は、セリアック病と診断されていない人にとっても、穀物(炭水化物)こそが脳を老化&殺すというのがこの著者の主張。

    「いやいや~だって人類は穀物を食べて今世紀まで生き延びてきたんだからそんなハズないじゃん」
    なんて反論は真っ先に挙がる。

    「いやいや。その結果として糖尿病や認知症やうつ病になる人が増えたでしょ!」
    というのが著者の反論。

    炭水化物や糖質を減らしてその分たんぱく質と良質な油をとる(&睡眠と運動)ことで身体の機能を理想的に保つことができるとのこと。

    ふ~んと読んでた私ですが、読んでたら、だんだん洗脳されてきて炭水化物減らしてみようかしらんと…。

    いや~だってね、読んでたらなんか当てはまるようなことが多いんだもん。
    糖尿病も怖いし…。

    とりあえず…パンとパスタとシリアルやめてみようかな…。

    あらっ!私、めちゃくちゃ影響されてる!?

  • 小麦は血糖値を上昇させやすいだけでなく、脳に悪影響を与えるグルテンを含むという。著者は、狩猟採集民の食事の75%を脂肪が占めていたことを根拠にして、低炭水化物の食事を勧めている。

    グルコース(ブドウ糖)を摂ると、全身を循環して血糖値を上げ、体内のすべての細胞で利用される。フルクトース(果糖)は肝臓で代謝されるため、血糖値やインスリン値は上がらない。ただし、フルクトースが多い食事を摂れば肥満になる。小麦はグラニュー糖(スクロース)より血糖値を上昇させる。

    インスリンの役割は、血中のグルコースを筋肉や脂肪、肝臓組織の細胞に送ることだが、継続的にグルコースを摂取して高濃度のインスリンにさらされると、細胞は膜表面の受容体の数を減らして順応する。すると、膵臓はインスリンを多く分泌して濃度はさらに上がる。これを繰り返すと、細胞はインスリン抵抗性になる。血中の糖はガラスの破片のようにダメージを与え、失明、感染症、神経損傷、心臓疾患、アルツハイマー病等多くの問題を引き起こす。インスリン感受性は、食事療法と運動によって改善する。

    高血糖は、グルコース、タンパク質、脂肪を結合させ、終末糖化産物(AGEs)を形成して硬くする糖化反応(メイラード反応)を起こす。糖化反応は正常な代謝プロセスだが、過度になると脳組織の委縮、認知低下、腎臓疾患、糖尿病、血管疾患をまねく。AGEsは、肌のしわやたるみ、変色などの老化をもたらす。LDLが糖化されるとフリーラジカルの量は50倍に増え、それによって細胞は機能を失って死んでいく。

    血糖値が上昇すると、神経伝達物質であるセロトニン、エピネフリン、γアミノ酪酸(GABA)、ドーパミンが減少する。さらに、神経伝達物質を生成するのに必要なビタミンB複合体が使い尽くされる。血糖が正常範囲内でも高めであると、脳は6〜10%ほど委縮する原因になる(American Academy of Neurology, 2012/9)。ウエストが太い人ほど脳の海馬は小さいことが判明している。

    タンパク質の混合物であるグルテンは、粘着性のある物質として、クラッカー、焼き菓子、ピザ生地などのパン製品をつくるときに粉をまとめ、ふくらませる役割を担う。グルテンは、胃で分解されるとポリペプチド混合物となり、血液脳関門を通過して脳に入るとオピオイド受容体と結合して、アヘンと同じ仕組みの恍惚状態をもたらす。小麦や大麦などの穀物に含まれるグルテンの量は、数十年前に比べて40倍になっている。トウモロコシ、米、ソバはグルテンを含まない。

    食事による脂肪摂取は、肥満とほとんど関係がない。脂溶性のビタミンA,D,E,Kは、食事による脂肪は欠かせない。ビタミンDが不足すると、統合失調症、アルツハイマー病、パーキンソン病、うつ病などにかかりやすくなる。

    健康的な脂肪を豊富に摂っている人は、認知機能障害になる割合が42%低い(R. O. Roberts, et al.2012)。脳は3分の2が脂肪で、そのうちの4分の1がDHA。DHAは、抗炎症作用を持ち、脳の代謝低下を防いで脳の機能を高める。DHAをたくさん消費した人は、アルツハイマー病にかかるリスクが60%低下した(E. J. Schaefer, et al.,2006)。

    飽和脂肪酸は細胞膜の50%を占めるほか、骨がカルシウムを吸収すること、肝臓が脂肪を取り除くこと、白血球が病原菌を識別して破壊したり、腫瘍と戦うことなどに役立っている。21の研究をまとめた34万人のデータによると、飽和脂肪酸の摂取と、冠状動脈性心疾患、脳卒中、心血管疾患のリスクとは関係がない(P. W. Siri-Tarino, et al.,2010)。心臓発作のリスク要因として重要なのは、喫煙、アルコール過剰摂取、有酸素運動の不足、体重過多、高炭水化物の食事などがある。

    コレステロールは脳の重要な栄養素で、ニューロンが働くためには欠かせず、細胞膜の構成要素として基本的な役割を果たす。また、抗酸化物質、ビタミンDなどの前駆体、ステロイドホルモンとしての役割も担う。LDLは低比重のリポタンパク質で、悪いところは何もなく、コレステロールをニューロンに運ぶ役割を果たす。総コレステロールは、言語能力、注意・集中力、抽象的推論、多くの認知領域を測定するデータとの間に強い相関がある(Penelope K. Elias, et al.,2005)。うつ病は、コレステロール値が低い人にはるかに多い(J. Y. Shin, et al.,2008)。

    ケトン食療法によって脳内のアミロイドが減少する(I. Van der Auwera, et al.,2005)。ケトン体脂肪の中鎖脂肪酸油は、アルツハイマー病の認知機能に著しい改善をもたらす(M. A. Reger, et al.,2004)。中鎖脂肪酸はココナッツオイルに含まれる。

    西洋人が、小麦が与える健康への影響を指摘しているのは興味深い。血糖値を上げる効果はショ糖よりも大きく、含まれているグルテンは恍惚状態をもたらすという。この本でも、糖がアルツハイマー病などの脳疾患と関連すると指摘されている。どの本を読んでも、脂肪やコレステロールは避けた方がいいどころか、身体にとって重要であると書かれている。この本では、脂肪の摂取は肥満とは関係がないと言い切っている。さらに、飽和脂肪酸は心疾患との関係はなく、悪玉と呼ばれているLDLも重要な働きを担っていると指摘している。食事については、本によって書いてあることが異なるが、この本でも新たな見解を得ることができた。

  • パンを辞めても米食べてれば体質は変わらない。問題は糖質である。糖質制限を始めて1年以上になるが効果は確実。ランニングのタイム向上。仕事の集中力のアップ等々。かなり細かく科学的裏付けの説明がなされているので納得しやすい。

  • アメリカ人らしく極端でついていけません

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