ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代 (単行本)

制作 : Adam Grant  Sheryl Sandberg  楠木 建 
  • 三笠書房
4.13
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レビュー : 36
  • Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784837957683

感想・レビュー・書評

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  • 潰れない会社の創業者は、高い確率でむしろリスクを気にする。リスクを取りに行く人は成功確率が低い。今のやり方を続けるのはリスクであるということに気づいていることが、ただ慎重なだけの人との違い。そして、怒りは発散しないほうがいい。瞑想だな。

  • give & take のアダム・グラント最新本。誰もが独自の生き方をして社会にも評価されればそんな良いことはないが、実際には難しい。この本にはそのように生きていくコツが豊富な研究の裏打ちとともに説明されている。「ある分野に安心感があると別の分野でオリジナリティを発揮しやすくなる」「アイディアの完成を先延ばしする」「誰と組むかが勝敗を決める」「なぜ、から、どのようにへ」「結果の論理ではなく、妥当性の論理」「不正をしないでください、ではなく、不正をする人にならないでください」この本には言われてみれば当たり前のことが書いてある。それだけに説得力があり、実現性が高いと感じる。

  • オリジナルズ。新しいものを生み出すためのヒント、真実。非常に参考になる一冊。

    〈メモ〉
    ・直感が頼りになるのは予測可能な環境で判断を下す経験を積んだ時だけ。今や変化は加速し、環境は予測不可能になっているため、より直感ではなく、分析が重要になってきている。
    ・オリジナリティには徹底的にリスクを冒すことが必要と思われているが、実際は思うよりずっと普通の人。
    ・オリジナリティを阻む最大の障害はアイデアの創出でなく、アイデアの選定。斬新なアイデアのなかから、適切なものをうまく選び出せる人がいないことが問題。
    ・創作者が自らのアイデアを適切に評価できないとすると傑作を生み出す可能性はどうやって高められるのだろうか。その方法は多くのアイデアを生み出すこと。ある分野における天才的な創作者は同じ分野に取り組む他の人たちよりもとぬに創作の質が優れているわけではない。
    ・マイナーな製品が最も多く創作された期間はメジャーな作品がもっとも多く創作された期間と同時期であることが多い。
    独創的な考え方をする人はアイデアが大量に蓄積される。とんでもない失敗となるものも、多いが斬新なアイデアも。
    多くの人が斬新なものに到達できないのは、アイデアをちょっとしか出しておらず、その少数のアイデアを完璧に磨き上げることにとらわれてしまっている。ありがちなものを除外してやうやく、ありえないほど自由な可能性を考慮する余地が生まれる。
    ・オリジナリティを正確に評価するには、自分自身で判断しようとしたり、上司に意見を求めるのでなく、同じ分野の仲間の意見をもっと求めていくべき。同業者の評価に関心を抱くのは同業者の判断が1番信憑性が高い。※上司は管理バイアスがかかるためこの限りでない。
    ・斬新なアイデアにもっともオープンになれるのは、その特定の分野において中程度の専門性がある人。
    ・幅広い経験と深い経験が独特に組み合わさることで創造性は発揮される。ノーベル受賞者らは芸術にたずさわる割合が並外れて高かった。音楽、美術、工芸、文筆、舞台芸術など。
    ・状況を変えるために現実的な選択肢は離脱するか、発言するか。
    私たちにできることは声を上げつつ、リスクポートフォリオを安全に保ち、必要であれば立ち去るための準備をしておくこと。
    ・人は簡単に思いつくものほど、一般的で重要なものとして認識する。
    ・先延ばしは生産性の敵かもしれないが、創造性の源にはなる。天才は最小限しか仕事をしないときこそ、もっとも多くを成し遂げることがある。
    先延ばしはクリエイティブな仕事にはとくに有益。
    ・仕事に取り掛かる前に時間を無駄にするほうが戦略的に柔軟になる余地が残される。綿密に計画を練り、早めに行動し、勤勉に働くCEOは柔軟性がより低いことがある。
    ・先発者優位は証明されておらず、利点より不利な面が大きいことがままある。先発者になることがオリジナルであることに必要なわけではない。リスクを恐れず行動する人は1番になることにとらわれ、しばし衝動的になってしまう。
    ・イノベーションの二つのスタイル
    概念的イノベーション 大胆なアイデアを思い描いてそれを実行に移すタイプ 飛び抜けて独創的なアイデアは新鮮な視点で問題にアプローチした場合に最も発見されやすい。
    実験的イノベーション 試行錯誤を繰り返して問題解決を行いながら学び、進化を遂げていく。あらかじめ計画するのではなく、進めていく中で解決策を見出していくスタンス。
    ・非常に似通っているもの同士のわずかな違いこそが、互いのあいだに違和感や敵意といった感情を生み出す原因になっている。
    同じ価値観を持つグループと協力をするとき手段が共通していることが重要。手段は一体感や共感という観点から無視できない重要なもの。
    アイデアのもっとも過激な部分をあいまいにすることによって実現できそうもないことを実現できそうに見せる。
    なぜからどのようにへと焦点を移すと過激さが和らぐ。
    他者の価値観を変えさせるのは難しいが、自分達の価値観と相手がすでにもっている価値観の共通点を探し、結びつけるほうがずっと簡単。自分のアイデアは聴衆受けするものに構成し直す必要がある。
    ・グループ間の対立に必要なのは互いのグループの穏健派が互いの考えに耳を向け合い、共通する目標や手法を見つけ、協力して問題解決「あたること。強硬派を話し合いから排除することが重要。
    ・常に現状に異議を唱えるような人は結果の論理ではなく、妥当性の論理を使う。私のような人はこの状況ではどうするべきかと考える。
    ・オリジナルな人の多くがリスクテイカーなのは、周囲が自主性を尊重してくれたり、守ってくれたりするから。
    ・しつけは道徳的価値観に重点を置き、ルールは多くしない。創造性豊かなグループの親はしつけの際にきちんと説明していた。価値観に触れながら何が悪いのか考えを説明すること。自分の行動が周りの人に及ぼす影響を考えること。
    ・共通の価値観や基準に対する従業員の思い入れが強い場合にのみ、強い文化は存在する。そして強い文化による影響力はその組織がどういう価値観や基準をもっているかに左右される。強い文化を作り上げるためには、コアになる価値観の一つとして多様性を掲げなくてはならない。
    ・世界を創造するとのは自主的に考える人であり好奇心が強く、まわりに同調せず、反抗的という三つの特質がある。
    ・困難に対応するための二つの戦略。
    戦略的楽観主義 最高の結果を予測し、冷静を保ち、目標を高く設定する
    防衛的悲観主義 最悪の結果を想定し、不安を感じながら、おこりうるあらゆる悪い事態を予測する。
    ・行動しなければ確実に損失がある場合は、リスクを冒すことに魅力を感じるようになる。安全圏から出てもらうにはいきなりビジョンを伝えるのではなく、現況の何に問題があるのかをまず示し、不満や苛立ち怒りを認識させ、確実な損失を示さなくてはならない。今ここに存在する悪夢に触れたことではじめて、観衆は明日の夢に向かう準備ができる。
    ・他者に対して怒りを感じていると復讐心が生じるが、他者のために怒りを感じていると正義やより良いシステムを作る動機となる。

  • 読了

  • レビューはブログにて
    http://ameblo.jp/w92-3/entry-12220852163.html

  • ほかの自己啓発書とは毛色が違う感じ。オラオラ系ではない。
    まず響いたのは「ある分野において安心感があると、別の分野でオリジナリティを発揮する自由が生まれるというメリット」という一節。これは自分にも当てはまる。自分の場合、本業の仕事がうまくいっていると、プライベートがうまく回り出すといった感じ。逆の人の方が多いかも知れないけど。
    あとは、傑作を生み出す可能性を高めるには、多くのアイデアを生み出すことが必要であること。これは痛すぎる。自分の場合は手持ちが少なすぎる。もっと手を出さなきゃだめだなあと。
    そして、権力と地位はやっぱり時として必要である。今は望んではいないけど、望まざるを得ないときが再び来るのかも知れない。過去には、権力と地位がないところで叫び散らしていたことも・・・。

    節度を持った過激派を目指して頑張ろう。

  • 先延ばしは生産性の敵だが、創造性の源になりうる、という言葉に勇気を貰った。

  •  まず必要なのは好奇心だーそもそもなぜ既存のものが存在するのかということをじっくり考えてみる。「デ・ジャ・ブ」ならぬ「ブ・ジャ・デ」を体験すると、今当たり前に存在するものが疑問に思えてしかたなくなる。「デ・ジャ・ブ」とは、はじめて見たはずなのに前にも見たことがあるような感覚だ。「ブ・ジャ・デ」とはその反対で、基地のものを目の当たりにしながら、新たな視点でそれを見つめ、古い問題から新たな洞察を得ることだ。(pp.25-26)

     専門知識と経験が深まるほど、世界の見方がある一定の状態に固定されてしまう。(p.77)

     大学教授のサールマンは述べている。
    「製品は価値を生み出さない。価値を生み出すのは顧客だ」
     移動手段の分野での経験がない人たちは、セグウェイが本当に実用的かどうかを見極めるには、もっと調査を重ねる必要があった。(p.94)

     ある曲のリズムをたたくには、頭のなかでその曲を奏でなければならない。しかし、頭のなかで奏でられているメロディーが聞こえていない相手にとって、その不規則なリズムがどう聞こえるのか、想像するのは不可能である。「聞き手にはそのメロディーが聞こえない。聞こえるのは、モールス信号のように脈絡のないリズムだけだ」(スタンフォード大学教授のチップ・ハース、コンサルタントのダン・ハース)
     しかも問題はそれだけではない。自分自身が「作曲者」なのだ。何時間も何日も、何週間も何ヶ月も、あるいは何年もかけて、そのアイデアを煮詰めてきた。問題をじっくりと考え、解決策を編み出し、そのビジョンを頭のなかでくり返しイメージしてきた。そのアイデアの「歌詞」も「メロディー」も心に刻みついている。
     ここまで来ると、はじめてその曲を聴く人にはどのように聞こえるかを想像することなど、とうていできなくなっている。(pp.130-131)

     もともと大きな問題を解決する意欲をもたない従業員は、先延ばしをしても問題解決が遅れただけだった。一方で、新しいアイデアを生み出すことに情熱がある従業員は、先延ばしにすることが創造のきっかけになっていた。
     先延ばしは「生産性の敵」かもしれないが、「創造性の源」にはなる。
     現代のわれわれは、産業革命とプロテスタントの労働倫理がもたらした、効率性への異常なほどのこだわりにとらわれているが、そのずっと前は、先延ばしにすることのメリットが文明のなかで認められていたのだ。
     古代エジプトでは、「先延ばし」を意味する二つの異なる動詞があった。一つは「怠惰」、もう一つは「好機を待つこと」を表わす言葉だった。(p.161)

     傍観者の親は、自分自身のために子どもをルールにしたがわせることに重点を置いていたが、救助をした人の親は、「自分の行動がまわりの人におよぼす影響」を考えるようにうながしていた。
     他人がどのような影響を受けるかを強調することは、誰かの行動で傷ついているかもしれない人の苦悩に意識を向けることであり、弱い者への同情の気持ちが深まる。(p.261)

     ブライアンは親や教育従事者、指導者、政策立案者に、人格を示す表現や言葉をうまくとり入れるべきだと提案している。
     たとえば、「飲んだら乗るな」よりも「酔っ払い運転手になるな」としたほうがよい。
     強調する対象が行動から人格へ移ると、選択肢の判断が変わってくる。
     虐殺を救ったある人の言葉で、心に響くものを紹介しておく。
    「ある特定の宗教を選んだからといって、ユダヤ人が迫害されるなんて理解できないし、許せません。ユダヤ人を助けたのは、溺れる人を助けることと同じです。目の前で溺れている人を見て、“あなたはどの神さまを信じていますか?”なんて聞かないでしょう。そこへ行って助けるだけのことです」(p.268)

     驚くべきことに、奇抜な目標を達成する子ども向けの本がたくさん出版されると、次の世代の人たちはイノベーションを起こす可能性が高いという研究もある(中略)
     心理学者ディーン・サイモントンはこうまとめている。「学校で目標達成のイメージに触れた子どもが、時間を経て成長し、大人になって、新しい者を創造するにいたった」
     近代の潜水艦やヘリコプターの発明家たちは、子ども時代はジュール・ヴェルヌの『海底二万海里』や『征服者ロビュール』で描かれている世界に釘付けになった。(p.273)

     世界を「創造する者」は、自主的に考える人であり、「好奇心が強い」「まわりに同調しない」「反抗的」という三つの特質があるという。
     こういった人たちは地位や階層などを気にせず。残酷なまでに率直だ。そしてリスクを顧みず行動を起こす。彼らにとっては、失敗することの恐れより、成功しないことへの恐れのほうが強いからだ。(p.322)

    「戦略的楽観主義」:最高の結果を予測し、冷静を保ち、目標を高く設定すること。
    「防衛的悲観主義」:最悪の結果を想定し、不安を感じながら、起こりうるあらゆる悪い事態を予測しておくこと。わざと大惨事を想定して不安を増幅させ、その不安をモチベーションに変えるのだ。最悪のケースを考慮すると、それをなんとか回避せねばという気持ちに突き動かされて、細部までありとあらゆることに気を回す。(p.326, p.328)

    「他者に対して」怒りを感じていると復讐心が生じるが、「他者のために」怒りを感じていると、正義やよりよいシステムをつくる動機になる。人を罰したいのではなく、助けたいのだ。(p.367)

    (解説)
     著者はオリジナリティという概念が持つ二つの重要な特徴に光を当てている。一つは、オリジナリティを「コンフォーミティ(同調性)」の対立概念としてとらえていること。コンフォーミティとは、その時点で多くの人々に共有されている「正しいこと」についての価値観を踏襲し、その延長上に成果を達成しようという思考と行動を意味する。オリジナリティはその逆向きの動きだ。これまでの価値観に逆らって新しいアイデアを推進し、最終的によりよい状況や進歩を生み出す。ここにオリジナリティの本質がある。
     もう一つはオリジナリティを「クリエイティビティ(創造性)」と区別していること。いうまでもなく、オリジナリティはクリエイティビティに端を発する。これまでとは違った新しいアイデアはオリジナリティの必須条件である。しかし十分条件ではない。「オリジナルな人」とは、単にアイデアを思いつくだけで終わらず、それをみずから率先して実行し、社会や市場や顧客が受け入れる形で実現する人のことを意味している。(p.371)

    「賢者は時を待ち、愚者は先を急ぐ」
    「明後日にできることを、明日に回してはいけない」(マーク・トウェイン)(p.379)

  • 独創力(オリジナリティ)は、すでにあなたの中にある。
    「既存のもの」を疑い、新たな視点でそれを見つめ、新たな洞察を得ることだ。

  •  ビジネスマンは必読の書であろう。
     本書では、オリジナルとは独自性であって創造性ではないこと、同調性の反対概念である。そう定義して、オリジナルな人とは「みずからのビジョンを率先して実現させる人」であり、誰もがオリジナルな人になれると説く。
     最近のビジネス成功例、失敗例から過去の政治家、科学者、スポーツンの例を示したり、大物ビジネスマンとの会談、心理学の結果、なども用いて、普通の人でも受け入れやすい=実行できそうな説明を展開する。
     アメリカ人でも独自の意見を言うのは勇気がいるようなので、本書で示されたことは、日本でもそう違和感なく受け入れられると思う。そんなに難しい行動を要求しているわけでもないのだ。明日からできるものもあるのだ。
     読んでいると、なんか勇気が湧いてくるような気がする。さあ、やってみよう!
     

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著者プロフィール

ペンシルベニア大学ウォートン校教授、心理学者。
著書に世界的ベストセラーとなった『ORIGINALS─―誰もが「人と違うこと」ができる時代』『GIVE & TAKE─―「与える人」こそ成功する時代』がある。
意欲や生きがいを見出し、より豊かで創造的な生を送るための研究の第一人者。
アメリカ心理学会と国立科学財団から業績賞を受賞し、ニューヨーク・タイムズにも論説を寄稿している。
妻と3人の子どもとともにフィラデルフィアに在住。

「2017年 『OPTION B(オプションB)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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