ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代 ( )

  • 三笠書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784837957683

感想・レビュー・書評

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  • おもしろかった
    オリジナルな人とは、「みずからのビジョンを率先して実現させていく人」

    納得感があった言葉

    ・「いうことを聞かせる子育て」ではなく、「思考の多様性を図る子育て」をする
    ・偉大なクリエータを育てるためには、幅広い視野が必要である

    ・起業家が一般の人たちよりもリスクを好んでいるわけではない
    ・「失敗することより、やってみないことのほうが、後悔する」
    ・斬新なアイデアのなかから、適切なものをうまく選びだせる人がいないことが問題
    ・王子様を探し当てるまでには、たくさんのカエルにキスをしなくちゃいけない
    ・幅広い経験と、深い経験が独特に組み合わさることで、創造性は発揮される
    ・異なる文化や価値観に触れると、柔軟性や順応性が高まる
    ・直感は自分の経験が豊富にある分野においてのみ正しい
    ・知識がない場合は、じっくり分析したときのほうがより確実な判断ができる
    ・相手がそれまでに「成功してきたかどうか」を見るのではなく「どう成功してきたか」を見る

    ・地位は自分ひとりで主張することはできない。努力して勝ち取るか、与えられるかだ。
    ・人は簡単に思いつくものほど、一般的で重要なものとして認識する。
    ・ある考えに繰り返しふれると、好感度は上昇し続ける
    ・不満の対象に対する対処方法は、4つ。「離脱」、「発言」、「粘り」、「無視」だ。
    ・他者や慣習に立ち向かうことをいとわないのはえてして「トゲのある人」だ。
    ・上と下に向かって発言をし、中間に訴えかける時間をできるだけ省くのが効率的

    ・先延ばしは、「生産性の敵」であるが、「創造性の源」になる
    ・先延ばしは、クリエイティブな仕事にはとくに有益
    ・戦略的に先延ばし、さまざまな可能性を試し、改良することによって少しずつ進めていく
    ・オリジナルであるとは、ほかとは異なる、ほかより優れているという意味だ

    ・似たものだから敵意を抱く、手段が共通していることが重要
    ・ゴッドファーザ マイケルコルレオーネ 「友はいつも近くに置け。だが、敵はもっと近くに置け」
    ・最高の味方になるのは、はじめは反対していたが、しだいに味方になってくれた人だ。
    ・奇抜なものから出発点とし、それに親しみやすさを加えたものがもっとも確実なアイデア
    ・他者の価値観を変えさせるのはむずかしいが、自分たちの価値観と相手がすでにもっている価値観の共通点を探し、結びつけるほうがずっと簡単である。
    ・過去を思い出せない者は、過去の失敗を繰り返すよう運命づけられている

    ・会社の3つのタイプ、専門型、スター型、献身型のうち、生き残れるのは、献身型である。
    ・自分が正しいつもりで議論し、自分が間違っているつもりで話を聞け
    ・世界を創造するモノは、自主的に考える人であり、①好奇心が強い、②まわりに同調しない、③反抗的という3つの特質がある

    ・他者に対して、怒りを感じていると復讐心が生じるが、他者のために、怒りを感じていると、正義やよりよいシステムを作る動機になる。

    目次は以下です。

    まえがき
    PART1 変化を生み出す「創造的破壊」
    PART2 大胆に発想し、緻密に進める
    PART3 ”無関心”を”情熱”へ変える法
    PART4 賢者は時を待ち、愚者は先を急ぐ
    PART5 「誰と組むのか」が勝敗をきめる
    PART6 「はみ出す人」こそ時代をつくる
    PART7 ダメになる組織、飛躍する組織
    PART8 どんな「荒波」も、しなやかに乗りこなせ
    監訳者のことば

  • 良書。今年1でした。
    オリジナルとは単にアイデアを思いつく人ではなく、自ら率先して実現までする人との定義のもと、オリジナルになるための要素が溢れていた。何度も読み返すだろう。

    ◉成功者は平凡なものを含む多くのアイデアを生み出す
    それ以外の人は、質の高く無いアイデアを磨くことに一生懸命…固執は考えの幅を狭めるので、時にはゆっくり立ち止まろう

    ◉信頼を得ていれば、少し声高になっても許容される
    ∴まずはしっかり実績を積むことから→主張へ

    ◉プレゼンで長所の強調は抵抗感に繋がる
    逆に悲観的なことを言うと、見識があるように見られやすい

    ◉オリジナル≠先発者
       ┗他とは異なる、優れいているの意味
    先発者が優位になるのは、パテント、強いネットワーク効果での囲い込み

    ◉批判的意見は口外できないなら価値はない
    つまり表に出さない限り、陰口レベル

    ◉リソース投入の説得には、なぜ「今」必要なのか?
    切迫感を植え付けること

  • ウォートンスクール最年少教授アダム・グラントの著書。
    日本では同調圧力が特に強いと言われる(実際感じる)けれど、この本がベストセラーになるくらいだから欧米でもこの傾向は同じなのだろう。

    周りの巻き込み方、タイミングの重要性、チーム作り、集団思考の危険性など盛り沢山の構成となっている。
    どれも科学的な根拠を基に分かりやすい事例が付随していて、現場で実践しやすい。

    第1章でオリジナリティを出す人は特別な人間、奇才を持った人間ではなく、リスクを常に考えていると提言している点が如何にも心理学者らしいと感じた。
    共感を誘って興味を沸かせているのがうまい。自分もオリジナルになれるのか!と嬉しくなっちゃう。

    他には、科学的な検証による判断がいいというグラントの意見と話し合いで解決すべきというブリッジウォーター共同CEOグレッグの対談が面白かった。これは学者と経営者という立場の違いによるものであって、どちらの意見も立場上正しいのだと思う。こういった意見の相違を認識し、1つの方向性を決めていける集団こそが組織力のある会社と呼べるのだろう。
    ブリッジウォーターのレイ・ダリオCEOが別で本を出しているのでこちらも読んでみたいと思う。

    最後に特に印象が強かった主張をメモしておく。

    ・会社の成功要因は「タイミング」が最も大きな影響を持つ
    ・似通っている者の僅かな違いこそが対立を生む
    ・ビジョンを伝えるにはそのビジョンの影響を受けている人に任せるのが最も効果的
    ・行動しなければ確実に損失がある場合は、リスクを冒すことに魅力を感じる

  • 「なぜかうまくいくブラック仕事術」的なチャラいタイトルにならなくて良かった…。と、思ってしまうくらいにキャッチーで、面白く読めて、実践的。
    チャラいタイトルの本と大きく違うのは、著者がウォートン校の教授で、しっかりエビデンスを示しながら(実験のやり方とか細かいところは書かれていないので検証できませんが)説得力を持って論を進めているところ。

    組織心理学者って凄い。と思ったのは、この本のカバレッジの広さ。
    アイデアの出し方、周りの巻き込み方、タイミングの選び方、相手の選び方、人の育て方、子どもへの物の言い聞かせ方、組織文化の創り方、緊張のコントロール方法。それぞれで1冊ずつ本が書けるんじゃないかと思ってしまいますが、それをサラッと簡潔に纏めているのが凄い。
    しかしアメリカでも「出る杭は打たれる」的なアレがあるんですね。

    長く手元に置いて、何かあったら参照していきたい。身につけていきたい本です。

  • 面白いからまた読む。
    周りに合わせることは確かに楽で、社会は周る。
    でもそれでは社会は変わらないし、自分も変わらない。
    人と違うことは排斥されるかもしれないが、悪いことじゃない。
    自信を持てばいい。

  • 私が認識していたオリジナルと本書で言うオリジナルの考え方が異なっており、面白かったです。
    本書のオリジナルな人は
    ・リスクを避ける
    ・先駆者ではなく後発者
    ・普通な人
    ・先延ばしする
    など、我々に共通する特性を持っており、キング牧師やレオナルドダヴィンチ等の偉人から数ある経営者までの行動を分析して説明されてます。

    本書を読んで、突発的に行動せず、今ある考え方や経験を温めて、【急がば回れ】を意識していきたいと思いました。

  • 革新的な商品を世に出す発明家や独創的な歴史的行動を行った人物を具体例に『オリジナルとは?実現する為に必要なことは?逆境への対応など』を数々の実験データや論証を元に分析した作品。中でも知識や信頼度が異なる人物がいる中で一人一票の多数決という民主主義は馬鹿げているという発想は考えてみると納得感があるものの言葉にすると目からウロコであった。これから副業を含めた事業を始めようとする人だけでなく、組織の中でオリジナリティーを発揮し活躍しようとする人にオススメです。

  • 当たり前のことしか書いてないからこそ、説得力がある。

  • オリジナルになるための本
    オリジナルなアイデアを生み出すための方法論ではなく、オリジナルであるためにはどうすればよいかの本

    ・オリジナルでいるには多作でいろ
    ・やったことをより、やらなかったことを覚えてるのが心理学的に証明されている
    ・オリジナルなアイデアを受け入れてもらうためには
    ・誰と組むか
    ・複数の価値観の相対的な重要度によって私たちの行動は決まるのだ(シャローム シュワルツ)
    ・世界を創造するものは、反抗的、好奇心が強い、周りに同調しない
    ・幅広い経験と、深い経験が創造性に必要。
    ・接した外国の文化とがかけ離れているほど、創造性への影響がある。
    ・アイデアを評価してもらうには、同じ分野の仲間。ジョブスも他分野は間違えた
    ・起業家として成功するかは内向的か外向的かは関係がない。
    ・特異性信用
    ・サリック効果
    ・ある考え方に何回も触れると行動は好感度が上がる
    ・優しい上司より気難しい上司に
    ・概念的イノベーターと、実験的イノベーター
    ・ブリッジウォーター

  • 何回も読んでいます。

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