「マンガ」日本の歴史がわかる本 (〈古代~南北朝時代〉篇) (知的生きかた文庫 お 12-16)
- 三笠書房 (1999年11月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
- / ISBN・EAN: 9784837970750
感想・レビュー・書評
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読書録「マンガ日本の歴史がわかる本
古代~南北朝時代篇」3
監修 小和田哲男
画 小杉あきら
出版 三笠書房
p268より引用
“よく、「農耕とともに戦争がはじまっ
た」といわれるが、戦争がはじまったのは農
耕だけが原因ではなく、人間と人間が殺し合
いをする武器が大量に生産されるようになっ
たことも、大きな要因であったとみてまちが
いない。”
目次から抜粋引用
“権力者の誕生
「邪馬台国」の盛衰
大和王権樹立、そして「磐井の乱」へ
「女帝の世紀」から大化の改新へ
藤原氏全盛の時代”
日本の歴史をマンガで解説する一冊。
徐福伝説から室町幕府成立まで、わかりや
すく解説されています。
上記の引用は、鉄器の伝来について解説さ
れた項での一節。
どのような道具でも、使い途を間違ったら、
全て武器になってしまうのかもしれませんね。
人を養う食料や心を整える信仰が、諍いの
原因になってしまうのは、昔々から変わらな
い事のようです。それにしても、歴史を短く
まとめようとすると、どうしても争いごとの
まとめになってしまうみたいですね。
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著者の歴史に対する考え方が非常にしっかりしており、著者の歴史観に基づいて描かれているため、その点を理解して読むと魅力的。古代における徐福伝説から始まるのが特に興味深い。徐福伝説や邪馬台国についてこれまでの研究を踏まえながら著者自身の見解を述べるコラムも読み応えがある。
しかし、日本史を3巻に纏めている都合仕方ないとはいえ、冒頭から文字が多く、漫画だけという形では表現できていないので、期待しすぎると良い結果にならない印象。古代のうちは事件も少ないのである一面を切り取って物語にできているが、時代が進むに連れやや羅列的になりがちなのも痛い。