「考える力」をつける本 (知的生きかた文庫 く 12-3)

著者 :
  • 三笠書房
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784837971672

作品紹介・あらすじ

すべての人に役立つ「思考ノウハウ」の決定版。

感想・レビュー・書評

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  • 「人はみな、自分の美術館、博物館を持つべし」
    なるほど、です。

  • 新聞記者だけあって、さすがに文章が上手だと感じた。

  • 題名の大げさには、驚き、
    このような本を読むことはなじめない気がする。
    しかし、かかれているテーマは、
    いまの私の問題意識にあっている。

    力の差とは、力そのものの差であるよりは、
    自分自身で持っている力の引き出しかたの差なのである。
    「考える力」とは、ものごとの細部にわたって、
    積極的に意識して行動する力なのだろう。
    考えたことは、考えたように実行しなければ、
    考えた意味がない。
    「人間としての自分の時間」
    「仕事というものが、否応なしに押しつけてくる時間」

    「弥生人よりも古い縄文人は、未開で荒々しい人たちで
    あったように想像されている。
    しかし、狩猟をし、木の実を採集していきた
    縄文人は、ケンカや小規模な争いはしたけれど、
    弥生人よりずっと穏やかに生きていた。
    定着し、稲作などによって富の蓄積のはじまった
    弥生人の時代になって、大規模な戦争が起こるようになった。」

    「現代とは分類のしにくい時代」
    「分類しにくい資料こそ重要である。」

    「司馬さんの観察はつねに小さいもの、身近なものから始まる。」

    「世界がまだ若く、5世紀ほどの前頃には、
    人生の出来事は、いまよりももっと
    くっきりとしたかたちを見せていた。
    悲しみと喜びのあいだの、
    幸と不幸のあいだのへだたりは、
    わたしたちの場合よりも大きかったようだ。」
    ホイジンガ 中生の秋 中公文庫

    世界と日本をみるとき、同質性の一方で、
    異質性をも十分に認識しておくことが、
    とても重要だと思う。

    8月15日 日本では敗戦記念日であるが、
    韓国では、「光復節」である。
    有馬稲子の思い出では、
    その日は、白いチョゴリで街はいっぱいだった。

    「巌に花咲く」風姿花伝

    「漱石ほど近代日本の持っていた矛盾と
    措く懊悩を自らのものとして苦しんだ作家を私は知りません。」
    丸山真男

    考えるということ
    広辞苑によれば、
    「①実情を調べただす。吟味する。
    ②糺明して罰する。勘当する。
    ③思考をめぐらす。あれこれと思量し、
    事を明らかにする。思案する。
    ④易などによって事を判断する。
    ⑤学ぶ。学習する。」ということである。

    その中でしていることは、
    ③であり、思考をめぐらすということであろう。

    「考える心というやつ、もともと4分の1は知恵で、
    残りの4分の3は臆病にすぎないのだ。」
    シェークスピア ハムレット 第4幕

    考えていることの4分の3は臆病なこと、
    つまり決断ができないままにウジウジしている状態を指す。
    考えている行為が好きなのは、
    臆病者で、ウジウジしている状態が
    好きということになるのであろうか。
    「魂というものを手の上に取り出して、しみじみ観察する。」

    「書くこと」は、「思うこと」や「考えること」
    をさらに深化させる、自分自身の心の奥への小さな旅なのである。
    自分の「考え」を深いところまで探り、とぎすましていくこと。

    「書いていると自分の中でなにかが
    変わってゆくような気がしてくる。」

    日誌がうまくかけないのは、
    「日頃の訓練の仕方」観察の訓練が
    できていないのだと思う。
    うまく観察していないので、表現できないのである。

    「日誌をかけるように一日を暮らすことができない」
    ことが問題である。
    「書くように行動する。」

    「花を美しいと思う人間の心があってはじめて
    「美しい花」を存在することになるのだろうか。
    しかし、人間なんていたっていなくなって、
    「美しい花」はそこに、厳として存在するのかもしれない。
    人類が誕生する以前から、宇宙も地球もあったように。」

    「目にうつるものが まことに美しいから」
    旧約聖書 知恵の書

    「エーゲの旅の青空が、結婚式の朝の青空が、
    葬式の日の青空が、かくも美しいのはなぜか?
    つまり、自分にとってかくも美しいのはなぜか?」

    「ヒトラーも論理的である。」
    論理的ということは、筋道を立てて説明することである。
    そして、それは、「直感」を筋道たてて説明している。

    「なにごとかに感動したとき、
    人はその心の動きを他の人に伝えたくなる。」

    前のものを否定したり肯定する中からオリジナルが生まれる。

  • 最後まで読めなかった・・・↓↓
    つまらない。
    バルザックを読もうと思った。
    人物世界史辞典を読もうと思った。
    「考える力」ではない!!
    書く→頭を整理する、と言っているんですね。

  • 2009年1月12日読了。

  • 朝日新聞社で記者・論説委員として働いてきた轡田隆史さんの書かれた本。研究室の同僚の紹介で購入。本の主旨を大きくまとめると「情報」の受け取り方と表現の仕方に関する著者自身のノウハウや考え。「情報」を見つけて、それを加工して売るという新聞業(情報産業)に携わってきた長年の経験から発せられる意見なので、大きな説得力があると思う。「なぜ?」という問いがあってはじめて、ものごとが深く掘り下げられ、考えが生まれる。つまり、ここでいう「考える力」とは、いい「問い」をもとにものごとを深く掘り下げていく力といえる(と思う)。<HR SIZE=1 NOSHADE>「自分自身に対する問いかけがなければ、考えたり、書いたり、しゃべったりするための資料はどこからも出てきはしない。「問い」があってこそ、あらゆるものの意味が現れてくる。「問い」がなければ、「意味」もまたない。」p72
    「良い問いは答えより重要だ」p73
    「常識的な答えだけを知っている人間になるより、根源的に問う人になれ」p73
    「「なぜ?」という問いこそ、人に考えさせ、先へ先へと考えつづけてゆくエネルギーの源なのだ」p160
    「人は好んで才能を云々したがるけれど、個人の才能とは実のところ伝統を学ぶ学び方の才能にほかならない」p176

  • 「考える」力が欲しい。

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著者プロフィール

轡田隆史(くつわだ・たかふみ)
1936年東京生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、朝日新聞東京本社に入社。社会部デスク、編集委員などを経て論説委員となり、1996年までの8年間、夕刊一面コラム「素粒子」の執筆を担当。その後、編集局顧問となり、1999年に退社。テレビ朝日系ニュース番組「ニュースステーション」「スーパーJチャンネル」などのコメンテーター、日本大学法学部非常勤講師を務めたあと、現在は著作、講演などで活躍中。日本記者クラブ、日本ペンクラブ、日本エッセイスト・クラブ、日本山岳会会員。ポーラ伝統文化振興財団評議員。
著書に、『「考える力」をつける本』『100歳まで読書』(以上、三笠書房)、『60歳からの人生の整理学』『「考える力」をつける読書術』(以上、三笠書房《知的生きかた文庫》)などベストセラー、ロングセラーが多数ある。

「2021年 『快老生活のすすめ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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