現代語訳 学問のすすめ (知的生きかた文庫)

  • 三笠書房
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感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784837979029

作品紹介・あらすじ

この錯綜の時代にこそすぐ役立つ!究極の「生き方」教科書。本書には、抽象論は一つもない。すべて、現在および未来への具体的・実践的提言である。

感想・レビュー・書評

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  • 「学問のすすめ」にふれたのは初めてでした。

    明治時代に書かれた書物であり、現代語訳にすると著者の思いも多少なりとも入っているとは思うが、それでも現代の暮らしに活きることがたくさん書かれていた。

    学ぶことは大事である。それはわかる。しかし、それを実行している人はどれくらいいるだろうか。1年後、3年後にしようと思っていても実際行動した人はどれくらいいるだろうか。

    ふーむ、自分の生活におきかえてみると行動はしているとは思うが、まだ足りない。もっともっと行動しないとな。

    他にも学ぶことはたくさんあった。まるで現代に生きているようだった。

  • 封建制批判もさながら、個人の自立・自由を強く訴える。プラグマティズム的な発想で世のため人のために意味のあることをすべし。時代的な考え方もあるが、何よりも国を自分が変えてやるという理想の高さ・情熱はすさまじく、ポジティブなナショナリズムを訴えている点は見習うべきだと感じた。自分も日本という国を代表しているという責任感を持って目下の海外遠征などの仕事をしなければならないと強く思った。

  • 人の上に人を造らず、
    人に貴賤はないが、勉強したかの差は大きい

    学問とは実学で、活かされないと意味がない
    人として成長するために、いろんな友達を作れと書いてあるのが意外でした(*≧∀≦*)
    10人友達ができて、本当に仲良くなるのはその中の一人だとするならば、
    20人友達を作ればいい☆☆

  • 自立した個人であるために、そして社会の発展に尽くすために、人は学び続けなければならない。今なお新鮮な輝きを放ち続ける名著、『学問のすゝめ』を現代語訳で紹介する書籍。

    貧富や身分の差を生み出す原因は1つしかない。それは、「学問の力」があるかないかによって決まる。学問に励み、物事をよく知った者は偉くなり、富み栄える。一方、無学な者は、貧しく、身分の低い人間になる。

    人間も国家もその権利は全て平等であり、互いに相手の権利を妨げる道理はない。仮に、富強な国が無理難題を押しつけるなどの非道な行為を仕掛けてきた場合は、国民は命を捨てて、国家の名誉を守り抜くべきである。

    国が独立国家としての権利を世界に広く訴えようにも、国民に独立の精神がなければ、それは叶わない。なぜなら、独立心がない者は、国を愛する心が浅く、自己の権利も主張できず、他の権力ある者に頼ろうとするからである。

    心身の働きによって衣食住の安定を求め、個人として独立した生計を立てることは重要である。だが、それだけで満足していてはいけない。世の中の発展のために力を尽くし、社会に自らの活動の跡を遺すべきである。

    世の中の変化は予測できないため、賢人でも思わぬ失敗をする。失敗を防ぐには、自分の仕事や学問についてできたこと、できなかったことの損得を差引計算する。そうして自己点検し、将来の方針を立てることが必要である。

    真理の探究は、疑いを持つことから始まる。ただ、疑うばかりではいけない。何を信じ、何を疑うか、選択する力が必要だ。学問とはつまるところ、この「判断力」を養うことである。

  • 2022年3月号

  • 福沢諭吉さんは、とても真面目な人なんだろうなあってことを感じました。

    また、現代人の感覚で言うと、若干ドライな考え方もされているとも思いました。

    ちょい真面目な人が読むと共感できる部分が多いかもしれません。

  • 明治維新直後のベストセラー、福沢諭吉の『学問のすすめ』を現代語に訳した本。

    『学問のすすめ』は「明治」という時代の転換点を生きるための知恵と提言が書かれています。『学問のすすめ』に書かれている知恵と提言は、時を経ても色あせず、現代においても役立つものです。

    自立した人物になるには「実学」を学び、学びから得られたものを活用して人生を歩まなければいけません。

  • 恥ずかしながら45にして初めて読んだ。福澤諭吉のイメージが変わった。学んだことを世の役に立てよ!という強いメッセージがある。

  • ならほどな。学ぶ姿勢って何ものにも寄りかからない、自立した在り方なんだなと思った。
    孔子だろうが西洋文化だろうが、納得できないこと、時代にそぐわないことならボロクソにいう。
    盲信するのではなく自分の意思で取捨選択をしなさいと説いている。
    そして目標の設定について、
    一年後、三年以内には、と大きな目標を掲げるものはいても、それを叶える者は少ない。その理由を引用すると、「人生とはままならぬもので、予想外のことが起こり、計画通りにはいかぬものである」からだ。と。だからこそ時々、帳簿に記入をするように、損益計算、自分はなにをしてきたのか。一身のあり方を明らかにし、将来の方針を立てる自己の点検が必要と説く。帳簿が人生設計の話に展開したので驚いたが説得力がある。
    自己の修養、教養の身に付け方について大いに参考になった。

  • 読書録「現代語訳学問のすすめ」5

    著者 福沢諭吉
    訳・解説 檜谷昭彦
    出版 三笠書房

    p192より引用
    “ しかし、事実を単純に信じるな、とはい
    うものの、疑うばかりではいけない。なにを
    信じ、なにを疑うか、選択する力が必要なの
    である。学問とはつまるところ、この判断力
    を養うことにある。”

    目次から抜粋引用
    “天は人の上に人を造らず
     勉強しない人ほど損な人はいない
     なぜ法律が必要なのか
     未来が明るくなる生き方を
     人生設計のノウハウ”

     明治初期に出版され、現代でも版を重ね続
    けるベストセラーの現代語版。
     学問の必要性についてから信用の構築につ
    いてまで、生きていく為の重要な指針が示さ
    れています。

     上記の引用は、常識を疑うことについて書
    かれた項での一節。
    悪い人や世の中の悪い流れに流されないため
    にも、学校を出た後でも学び続けることが、
    大切なのでしょう。
     長く出版され続けるのは、それだけの意味
    があるということで、明治の世を見て書かれ
    ていても、現代に通じる話が数多くあります。
    世の中の状況が、大きく変化しそうな状態に
    ある今だからこそ、読むに値する一冊ナノで
    はないかと思います。

    ーーーーー

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著者プロフィール

1935~1901年。豊前中津藩(現・大分県中津市)下級藩士の次男として生れる。19歳の時、長崎に蘭学修行におもむく。その後、大阪で適塾(蘭方医、緒方洪庵の塾)に入塾。1858年、江戸で蘭学塾(のちの慶應義塾)を開く。その後、幕府の使節団の一員として、3度にわたって欧米を視察。維新後は、民間人の立場で、教育と民衆啓蒙の著述に従事し、人々に大きな影響を与えた。特に『学問のすすめ』は、17冊の小冊子で、各編約20万部、合計で340万部も売れた大ベストセラー。その他の著書に『西洋事情』『文明論之概略』『福翁自伝』など。

「2010年 『独立のすすめ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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