気にしない練習: 不安・怒り・煩悩を“放念”するヒント (知的生きかた文庫 な 34-6)

著者 :
  • 三笠書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784837983095

作品紹介・あらすじ

人生は、「気にしない」ともっとうまくいく。

◆ 仏教は「いい人になれ」なんていってません
◆お世話や親切は“しっぱなし”がよい
◆「ま、そういう考え方もあるよね」でうまくいく
◆いちいち「意味」を考えない
◆「私をわかってほしい」が、心の器を小さくする
◆信頼していた人からの裏切りは「ありえるもの」
◆うつうつしたときは、こう考える
◆みんな「自分のこと」で精一杯なのです
◆電話、メール、SNS……つながりすぎない
◆あなたの出番は、いつか必ずやってくる
……etc.

ベストセラー『般若心経、心の「大そうじ」』の著者が説く、
毎日にもっと“安心感”をつくるヒント。

感想・レビュー・書評

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  • 気にしない練習
    不安・怒り・煩悩を“放念”するヒント
    著:名取 芳彦
    知的生きかた文庫 な34-6

    何かを忘れられずに困っている人に、忘れてしまえと言っても無理、同様に、気にしている人に、気にするなというのは酷な話。

    人生には、記憶に留めるべきワンカットもあれば、被写体として選ばない方がいい情景もあります。
    つまり、気にすべきこと、気にしたほうがある一方で、気にしないほうがいいこと、気にすべきでないこともあるのです。

    元結不動、密蔵院の住職である著書が、仏教の視点から心のトレーニング法を伝授しています。

    気になったのは、以下です。

    ■鈍感力

    ・仏教では、「いい人になれ」とは言わない。
     戒律というが、戒は、自主的に守ろうするもので罰はない。律とは、強制力があり、守らないと罰せれます。
    ・仏教の十善戒とは、①むやみな殺生、②時間を含めた盗み、③邪な男女の関係、④嘘、⑤きれいごと、⑥乱暴な言葉づかい、⑦人の悪口、⑧物惜しみ、⑨怒り、⑩誤った見方、である。
    ・人が自分をどう思うかは、相手の問題
    ・みんなが言おうが一人が言おうが、きくべきことは聞く耳を持ちたい
    ・仏教では、悪口のことを、両舌といいます。二枚舌のことです。
    ・失敗してもいい。失敗したって、命まで取られるわけではない
    ・自然体の人が、結局は一番強い
    ・目標があれば、気にせずに我慢できる
    ・一歩引く。まあ、そういう考えもありますね。という
    ・いちいち、意味を深く考えない。直面していることに決まった意味はない

    ■考えすぎ

    ・人生に、勝ち負けはない。どうぞ、お先に。
    ・裏切りなんて、当たり前にある
    ・手柄なんて、人にくれてやれ
    ・世間なんて、ほとんど、味方でもないし、敵でもない
    ・天知る、地知る、我知る、人知る

    ■うつうつした時

    ・ネガティブな感情は、「浮かぶに任せ、消えるに任せ」
    ・仏教に八万四千の法門。仏教では入口は、84000あるといっている。ようは、無数にある。
    ・仏教では、過去・現在・未来を三世という。いまやっている時点でやっていることが善悪であるかは、その場ではわからない。
    ・あなたが自分が変わろうとおもっているのなら、あせらなくてもいい。大きな器は造るのに時間がかかるから
    ・どんなことでも、無理をすれば続かない
    ・孤独はいいが、孤立はだめだ

    ■比べない、責めない、引きずらない

    ・時は人を待つ いくらあがいても、時が満ちないと、事は成就しない
    ・迷惑なのは、お互いさま
    ・どちらが得か、で、迷うのは、あなたの心にとって損なのではないか
    ・他人の目を気にする前に、自分自身にもっと気を使ったほうがいい
    ・うぬぼれない、ひけらかさない、自慢しない
    ・人生うまくいく秘訣は、金よりも、人

    ■人生をシンプルに

    ・会話の基本は、誠実であること
    ・苦手な人とは、できるだけ距離を置く
    ・でも、だって、しかし ではなく肯定の言葉から入る
    ・無理に白黒をつけない。世の中には、勝ちも負けもない
    ・身の丈にあった自分を知ること、それに見合った生き方をすること
    ・言い方ひとつで、よくもわるくも

    ■今を大事に生きる

    ・人生に無駄な一日などない
    ・くよくよしても、しなくても、結果は変わらない
    ・周りからの評価に、一喜一憂するのではなく、自分のやるべきことを淡々にやる
    ・失敗したら、その理由を覚えておいて、次にいかす

    目次
    はじめに―「気にしない人」になるための手がかり、足がかり
    1章 もっと「鈍感力」を磨く
    2章 それは、あなたの「考えすぎ」
    3章 うつうつした時は、こう考える
    4章 比べない、責めない、引きずらない
    5章 人生をシンプルに変えるヒント
    6章 「今」「ここ」を大事に生きる

    ISBN:9784837983095
    。出版社:三笠書房
    。判型:文庫
    。ページ数:240ページ
    。定価:770円(本体)
    。発売日:2015年01月10日第1刷
    。発売日:2019年04月20日第49刷

  • 月に一回行く本屋で目立つところに置いてあって、そこを通る度に目の端にちらちら入る。
    こういうアドバイス本?というのはあまり手に取らないので、どうしようかと悩んだが「やっぱり気になる」と購入。
    本のタイトルは『気にしない練習』。
    帯によると30万部突破したらしいベストセラー。
    おお、30万人もの「‘気にしい’さん達」が買ったわけね、と思うとそれだけで「ひとりじゃないんだ」という安心感(笑)

    お坊さんが「気にしすぎる」人達のためへのアドバイスを、仏教的視点で自らのエピソードを多く絡めつつ書き記したもの。
    百篇あまりあって、「なるほど」と思わせられるものもあり「その考え方は受け入れられないかも...」と拒否感を感じるものもあり。

    特に役立ったのは女医キューブラー・ロスが提唱した「病気になった人の心の変異」のモデル。(仏教的、じゃないじゃん...)
    第一段階/否認...自分はこんな病気になるはずない、と否定する時期。
    第二段階/怒り...なぜ自分がこんな病気になったのか、という不条理や不可解を怒りとして周囲にぶつける時期。
    第三段階/取引...なぜこんな病気になったのか、あれがいけなかった、これがいけなかったと辻褄合わせをし、病気を直すために何かにすがろうとする時期。
    第四段階/抑鬱...なす術もなく、気力がなくなる時期。
    第五段階/受容...自分の病気や死を受け入れる時期。

    思わずひざを打った。
    病気だけじゃなく他のいろいろな困難の時も使える考え方だ!と。有名らしく、たしか映画『マン・アップ』でも引き合いに出されていたような気がする。人間って段階踏まないと次に進めないものかもしれない。

    でも著者はいきなり第五段階に進みたい、と考えてるんだそうだ。上記のような「心の変異」を知っていれば可能かもしれない。本人も周りも傷つく期間が減る。

    あと、「人が自分をどう思うかは『相手の問題』」も去年?再ブレイクしたアドラーさんも言ってたよな~(『世界一受けたい授業』情報)

    目次だけでもハッとさせられる言葉が多く、自分のコチコチに固まった頭に風穴を開けてもらった気分。

    たまには趣味範囲外の読書も楽しいものですね。

  • 密蔵院住職であり、真言宗豊山派布教研究所研究員である著者の本です。

    名取芳彦先生は積極的な布教活動を行なっているだけあって、現代人でも理解しやすい言葉で仏の教えを説いている方です。
    教えの一つ一つが、スッと心の隙間に入っていき、自分を取り巻く雑念や怒り、イライラが軽減されます。

    自分の感情のコントロールや他人への上手な対処を知りたい方には最適な本です。

  • 気にしやすい性格だから、また読み返すかも。

  • あなたが悪いと指を指す、三本は自分を向いている。

  • 目次を見ているだけで何となく心が楽になります。
    肯定感や安心感が得られ、ずいぶん自分の視野や考え方が凝り固まっていたことに気づくことができます。

    どちらかというと本文をよく読んで実践しようと思うよりも、目次の標語からピンっと来るものを感じて、それについて自分なりに考えてみるということの方が使いやすいかもしれません。
    本文内容を読むと自分と多少異なった考え方に当たることもあり、心が狭くなっているときはいらっとすることもあるかもしれません。
    悩めるときほどライトに活用するのがよいようです。
    少し余裕のあるときは、エッセイとして経験談を読んでみるのもひとつの楽しみかたかと。

  • 真新しさはなかったものの、堅すぎない文章は素直に入ってくる。定期的にこういう自己啓発系を読みたくなるのは、定期的に自分が考えすぎてしまう思考に陥るのと、思考が習慣化されていないからだなぁと。

  • 日常生活の中で少なくない「気になること」
    ちょっとしたことで、イライラしたり、もやもやしたり、ずーんと落ち込んだり。
    起こることは避けられないけれど、受け止め方で変わるものはある。

    仏教的な視点なので、「練習」という言葉がふさわしい。
    「練習」しないと、とてもじゃないけどできない考え方もちらほら。

    わかっていても気になってしまう。
    そんな無意識なものをコントロールするのは容易ではないですね。

    繰り返し読まないと、練習しないと、気にしない生き方は難しそう。
    ただ、これがひとつでもできるようになったら、少しずつ人生は楽になるのかもしれない。

  • 悩み事があって手にしたが、読んでいて、気持ちが落ち着いてきた。

  • 【この本で得た気付きBEST3】
    1 気にしない方が良いことは気にしても自分が向上しない事、自分を惨めにする事
    2気にしたほうが良いことは自分を高めること、他人を安心させること
    3 手に入らないことを楽しむという選択肢もある

    【気付きから得たTODO】
    1何かが欲しくなったら一旦それが手に入らないことを楽しんでみる
    2捨てたものの事は忘れて残った物を大切にする
    3人の成功を喜ぶ
    【Twitter読書感想文】

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著者プロフィール

●真言宗豊山派元結不動密蔵院 住職
1958年、東京都江戸川区生まれ。大正大学を卒業後、英語教師を経て、江戸川区鹿骨元結不動密蔵院住職。真言宗豊山派布教研究所研究員。真言宗豊山派布教誌『光明』編集委員。豊山流大師講(ご詠歌)詠匠。『気にしない練習』(三笠書房)、『ためない練習』(三笠書房)、『感情的にならない生き方』(PHP研究所)、『心がすっきり かるくなる 般若心経』(永岡書店)、『1日5分 朝の「般若心経」写経手帖』(ナツメ社)、『般若心経、心の「大そうじ」』(三笠書房)など著書多数。

「2017年 『看護師のための般若心経』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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