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本 ・本 (232ページ) / ISBN・EAN: 9784838103133
感想・レビュー・書評
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マニエール・ノワールーメゾチント技法のひとつで、全面に無数の点刻線を刻み、その削り具合で濃淡を表現する。17世紀にオランダで発明され、18世紀にイギリスで流行したが廃れていたのを長谷川潔が再興した技法だ。他の銅版画の技法も用いているが、長谷川は特に後半生この技法を多用し、素晴らしい成果を上げた。いやほんと、この世のものとは思えない静謐で美しい版画である。線ではなく面として黒の濃淡が表されているのが、えも言えぬ柔らかな味わいを出していて、これ以上の静物画はこの世にないんじゃないかと思わされる。長谷川潔の人となりは知らないが、絵自体に作者の精神の高潔さが現れているように思う。マニエール・ノワール以外の版画や油絵も素晴らしい出来栄えで、何を描いても素晴らしいものになってしまうかのようだ。
長谷川潔は戦前にフランスに渡り、その地で認められ、生涯フランスに住んだ。展覧会がきっかけで長谷川潔と縁ができた京都国立近代美術館が、非常に多くの作品を収集していたのは、本当に幸いなことだった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
展覧会に見に行きました。
暖かみのある画。黒なのに優しい雰囲気。
葉書を購入しました。鳥がお気に入り。 -
烏兎の庭 第一部 書評 6.15.04
http://www5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto01/yoko/ankoriy.html
京都国立近代美術館の作品





