- Amazon.co.jp ・本 (96ページ)
- / ISBN・EAN: 9784838104789
感想・レビュー・書評
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夜行ではなく
「夜光」としたところに
作者のこだわりがあります。
闇を貫く一筋の光。
意識的にジオラマ風に仕上げた
夜を駆ける列車の写真。
人工的な光源が作り出す
景色の美しさよ。
夜の時間は
昼の時間より進み方が遅くて、
夜の風は音がざわざわして
胸がきゅい〜んってなる。
昔、「ウルトラQ」という特撮ドラマに
「あけてくれ!」というタイトルで、
現実世界に不満を持つ者が
空を飛ぶ列車で
異世界に連れ去られるという話があって
子供ながらに本当に怖かったのを覚えています。
漫画「ブラックジャック」の最終話
「人生という名のSL」では
如月恵やドクター・キリコや本間丈太郎や成人したピノコなどオールスターキャストが
列車を舞台に
哲学的で不思議な世界を展開します。
他にも
終電を逃した女性が地下鉄の駅に閉じ込められ
殺人鬼に追われる
イギリスのホラー映画
「0:34 レイジ 34 フン」なんてのもあったりして、
夜の闇を走る列車は
異世界への扉なのかも…
なぁ〜んて
勝手なイメージを抱いてしまう(笑)
あまりに美しい景色を見たりすると
未来の懐かしさを予感して
なんか切なくなるんですよね。
(この感情もいつか、
懐かしく思う時が来るんやろうなぁって)
子供の頃見た風景が
大人になっても
ずっと心の中に残ることがあるけど、
自分の場合は
圧倒的に夜の記憶が多い。
たっぷりした満月と
凍えた夜空に、
いくつもの星たち。
色とりどりのキャンディーを散らかしたみたいな
街や車の灯り。
しんしんと降る雪の中を
泣きながら両親を探した夜。
家出して
行くあてもなく飛び乗った
電車の窓から見た
冷たく尖った夜の月。
いつか大人になり、人生の岐路に立った時、
人の言葉ではなく、
いつか見た
懐かしい風景に励まされたり、
勇気を与えられたりすることって
意外とあるんだって最近気づきました。
夜を走る
幻想的な列車の写真は
そんな様々な記憶を呼び起こしてくれる
異次元へのパスポートなのです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
夜景と電車の組み合わせの写真集。夜景いいなぁ…とは思いつつも、写真はなんとなく無機質でミニチュアっぽく見えたかも。夜景って、実際に見た方が個人的には好きなのかもしれないなぁ…。でも見ていたら電車に乗って旅に行きたくなった。
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夜、光りながら走る列車の写真集。
撮り方のせいか、列車も駅も、ホームも人もみんなミニチュアにしか見えなくて始終奇妙な感覚だった。
おもちゃっぽくて安っぽく見える。
列車には興味なかったのと、ミニチュアみたいに見えなければよかったかな。 -
夜の光の中の列車の写真集。アオリで撮っているので、おもちゃみたいに見えるけど、なんか不思議な感じのする写真集ではある。
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「夜光列車」という題名と表紙に惹かれて購入しました。ジオラマのようなミニチュア感と、光と影のコントラストが素敵です。近くの駅の写真があって親近感が湧きました。
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夜専門鉄道写真集。カテゴリ的には「夜鉄」というらしい。