モカシン靴のシンデレラ

著者 :
  • マガジンハウス
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レビュー : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (53ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784838715671

感想・レビュー・書評

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  •  むかし、湖のほとりに大きなインディアンの村がありました。
     その村のはずれに立派なウィグワムが建っていて、そこには「見えない人」が、妹といっしょに住んでいました。

  • シンデレラ物語の起源は石器時代までも
    遡ることができるのだという
    時代とともに姿を変えた物語を世界中に
    見ることができるともいう

    その一つにインディアンの「灰に包まれた少年」
    という伝記物語があるという
    そして500年移譲前にバイキングが
    貿易の旅をしてついには移住を決め込んだ
    沢山のヨーロッパ人がアメリカ大陸に住み着くようになって
    インディアンの付き合いが深くなった良き時代の話に
    お互いが持っている物語を聞かせ合う様になった

    白人のシンデレラを聞いたインディアンが
    その軽薄な物欲の内容に不自然さを感じて書き直したのが
    「見えない人」という神秘的なこの本のような物語として
    ヨーロッパにも受け継げられ広まり
    その一つである英語本の「見えない人」という本から生まれたのが
    この「モカシン靴のシンデレラ」となったのだという

    元々の原型である石器時代の物語はどんなものだったのだろうか
    一つ一つその都度モットモットシンプルで
    倫理的に深い確かな意味を持っていたのだろうと思う
    何故ならばシンプルな言葉ほど「眼が語るように」
    心全体を包み隠すことなく伝えていたはずだから

  • ネイティブアメリカンの手によって、本来の姿に再生されたシンデレラ。これだけでも、巻末解説と合わせて含蓄があるが「人類最古の哲学」と併読するとさらに面白い。

  • 魔法使いのおばあさんや、王子様の住むお城などは出てきません。
    ここでの「王子様」は、若い女性が憧れる「見えない人」という狩人です。
    ヒロインが履く靴は、ガラスではなく皮靴です。
    広く有名な、あのシンデレラのお話のように、「この靴の持ち主を探そう!」
    なんてことにならなくてよかったと思います。
    だってこの靴、ヒロインのお父さんの靴なんだもん・・・
    なんだか違うお話になっちゃいそうですよね。

  • 姿の見えない狩人のハートを射止めたのは、ぼろを身にまとった末娘の
    純真な内面だったという話。

  • 誕生日に茶琉から貰った。シンデレラストーリー(文字通り)

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著者プロフィール

中沢新一(なかざわ・しんいち)
1950年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。現在、明治大学野生の科学研究所所長。思想家。
著書に『アースダイバー』(桑原武夫学芸賞)、『大阪アースダイバー』、『カイエ・ソバージュ』(小林秀雄賞)、『チベットのモーツァルト』(サントリー学芸賞)、『森のバロック』(読売文学賞)『哲学の東北』(斎藤緑雨賞)など多数ある。

「2018年 『精霊の王』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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