長崎くんの指

著者 :
  • マガジンハウス
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本棚登録 : 219
レビュー : 42
  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784838716845

感想・レビュー・書評

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  • 不思議な遊園地「コキリコ・ピクニックランド」をめぐる7つの物語。

    「コキリコ・ピクニックランド」行ってみたくなりました。
    でも、6つめのお話は ちょっとゾクゾク〜っとしました。

  • 摩訶不思議。

    廃れた遊園地を舞台に繰り広げられる、人々の物語を描いた連作短編集。淡々とした中に、すごく独特で妙な雰囲気を漂わす作品。ちょっと危なげな感じだったり、ふわふわしたかと思えば、いきなりミステリー路線に入ってゾクゾクさせられたり。何とも一筋縄ではいかない。

    微妙な余韻を残しつつ終わるラストに「えー!!」と思いつつ、そそられる。特に「横穴式」は◎。その先が気になって仕方ないけど。
    「道ばたさん」の奇妙な舞いも、あれはあれで面白かった。

    全体的に結局なんだったんだろうとか、どうなったんだろう?と疑問が残る作品のオンパレード。でもそれが不快じゃないのは、作品を包む不思議なオーラの魅力のせいかもしれない。

  • 郊外のさびれた遊園地「コキリコ・ピクニックランド」がかならず出てくるオムバニスドラマのような小説集です。
    装丁の「長崎くんの指」というタイトルに惹かれて買ってしまいました(笑)

    家出をしてたまたま訪れたコキリコ・ピクニックランドに住み込みで働くようになった人の話、勤めていた銀行のお金を着服しあても無く逃げていた途中たまたま訪れたコキリコ・ピクニックランドで働くことになった人の話、行き倒れになっていた女性を助け一緒に暮らし始めてしまう母娘の話、雑誌社の心霊特集の取材の為にコキリコ・ピクニックランドを訪れそこで不思議な体験をしてしまう人の話、何十年もコキリコ・ピクニックランドの観覧車を回し続け観覧車の前で生涯を終えた人の話・・・

    コキリコ・ピクニックランド人生劇場といった感じでした。

    心霊特集の取材の為にコキリコ・ピクニックランドを訪れた女性記者が、最後にはあの世につれていかれるように闇に消えていくところが読んでてちょっと怖かったです。
    最初と最後にタモリが出てきてもおかしくない感じでした(笑)

    日常の中のちょっと不思議な物語ですね。。。

  • タイトル買い…
    ふっるい遊園地に行きたくなってきた。
    よし 行こう。忍び込もう。

  • 【5/2】

  • 錆びれた小さい遊園地を通して
    関わる人達のそれぞれのお話

    錆びれた遊園地に集まる人は
    それぞれ
    なんとなく寂しい人達
    それだけに人間的なものもあるんだけれど
    やっぱり
    寂しいですねぇ・・・・・

  • 架空の遊園地にまつわる、それぞれの物語たち。アマレットがいいな。

  • 『コキリコ・ピクニックランド』に引き寄せられる人々を描いた連作短篇集です。どの人々も世の中とちょこっとズレている。完璧じゃないところが気持ちいい。ちょっとへんてこでも生きていけるということで、救われるのです。でもそんな人は人間離れをしていてちょっとおっかない。そんなところも私を釘付けにする魅力を持った本です。

  • みんな、いま、どうしているんだろう。長崎くんの今、を読んでも心に張った薄膜がなくなりません。私の心も、コキリコ・ピクニックランドで立ち尽くしたまま。灰色がかった、薄ぼんやりした水色の世界がぽやぽやと広がっています。

  • 初出の欄をみて、嗚呼、総入れ歯、いや、そー言えば、マガジンハウスのPR誌の「ウフ」で連載されていたのをやっと思い出した、何処かで読んだ内容だと思って。作者が歌人とか云うのは初めて知った。何だかRPG仕立ての話を読んでいる様な感じがした。最近観た映画の話もそんな話だったから。

  • さびれた遊園地を舞台にした不思議な話。うーん自分に合わなかったのか、なんともとりとめのない感じが…そこが良い所なのかもしれないけど、なんだかとにかく本当に不思議。

  • 連作短編集。不思議な空気が心地よかった。

  • <font color="#666666"><table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:0;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4838716842/yorimichikan-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ec2.images-amazon.com/images/P/4838716842.01._SCMZZZZZZZ_V63531469_.jpg" border="0" alt="長崎くんの指"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4838716842/yorimichikan-22" target="_blank"> 長崎くんの指</a><br>東 直子 (2006/07/20)<br>マガジンハウス<br><br><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4838716842/yorimichikan-22/ref=nosim/" target="_blank"> この商品の詳細を見る</a></td></tr></table>
    <blockquote><p><strong>気鋭の歌人による初の小説集。
    不思議な遊園地「コキリコ・ピクニックランド」をめぐる7つの物語。摩訶不思議な小説世界は、あなたの心にしっとりとしみこんでくるはず。</strong></p></blockquote>
    「コキリコ・ピクニックランド」という、名前からしてただものではなさそうな不思議な遊園地を縦糸とし、そこに纏わる人々の事情を横糸として織りあげられた一枚のタペストリーのような物語である。
    時も、事情もさまざまであるのだが、「コキリコ・ピクニックランド」との関わり方はなぜか一様に懐かしさに満ちており、遠くから 観覧車の天辺に灯る赤い航空灯を目にすると、惹きつけられるようにそのときに帰ってしまう、というような。
    そして、「あとがきにかえて」と但し書きがされた『夕暮れのひなたの国』の不思議さも、本編に劣ってはいない。ここにでてくる「わたし」は東さんなのだろうか。夕暮れのひなたの国へ連れて行かれない魔法は いまもまだ解かれていないのだろうか。</font>

  • 2010.05.15. 久々に読み直して、ものすごく好みだということに気づく。こんな妙な雰囲気を持った小説だったっけ。アヤシイ色気がちらりとのぞくのもいい。東さんの初小説だと思うんだけど、原点はここにあるなあ。★の数アップします。

    2006.12. 不思議な微妙な気持ちを残す連作短編集。表題作の「長崎くんの指」が1番良かったかな。★3つ

  • 初めてこの方の本を読みましたが、東さんというのは、人気歌人らしい。そして戯曲とかも書いてる多才な人らしい。そしてこれが初小説らしい。

    物語は短編で
    『長崎くんの指』
    『バタフライガーデン』
    『アマレット』
    『道ばたさん』
    『横穴式』
    『長崎くんの今』

    全てに「コキリコ・ピクニックランド」という遊園地が関わってくる。

    なんていうか、不思議な話というか、現実離れした話というか。世界に入るまでに少し時間がかかりました。

  • ふわふわと漂う感じの指フェチ。

  • 夢の中を漂っているような不思議な感じの本だ。詩人らしく言葉のあちこちに新鮮な響きがありここちいい。物語としてはおもしろいのかどうかわからない不思議さがある。

  •  歌人が小説を書く、ということは、短距離ランナーがマラソンを走る、こととは違うのだろうか。 そんな無理をした感じがない。すごく自然な物語になっている。これが著者の初めての小説だ。 同じく歌人で、『短歌があるじゃないか。』の共著の穂村弘は、『もうおうちへかえりましょう』や『現実入門』といった傑作エッセイを連発している。 歌を作る人の日本語能力というのは、文章の長短を問わず、特別なものがあるのかもしれない。 遊園地を舞台にした連作短編集。 その遊園地というのも、人気のアトラクションがあるわけでも、かわいいキャラクターがいるわけでもない。のんびりとした鄙びた施設になっている。 そこで働く者、訪れる者、それぞれの話の登場人物たちは、そんな遊園地に似つかわしい生き方をしている。 いや、そんな登場人物にふさわしい遊園地になっているのか。 失踪してきた元銀行員とすべり台。どうしようもない思いをした女がその夜に出会った観覧車。いきだおれの女といっしょに乗るコーヒーカップ。 どの人物もどの遊具もなんだか世間からちょっとずれている。だけど、印象に残る。薄っぺらくない。 そういえば、遊園地の記憶というのは、どうやって乗り物に乗ったとか、どうしてその乗り物に乗ろうと思ったのか、という細かい部分はまったく欠落しているのだけれど、それに乗った、ということは何十年たった今でも覚えている。 思った以上に激しかったコーヒーカップ、いっしょに乗っている相手ばかりが気になって風景を全然見ていなかった観覧車…。 その遊園地は、もうなくなってしまった。 この連作短編集を読むと、その舞台となった乗り物が結ばれて、遊園地のマップが胸の内でできるような感じだ。 また、ひとつ、行くことができない遊園地の記憶が残る。  

  • 何か置いていかれたようなもやもや感がまた良し。

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著者プロフィール

1963年、広島生まれ。歌人、小説家。絵本や童話、イラストレーションも手がける。歌壇、角川短歌賞選考委員。東京新聞歌壇選者。「草かんむりの訪問者」で第7回歌壇賞、『いとも森の家』で第31回坪田譲治文学賞を受賞。歌集に『十階』、小説に『水銀灯が消えるまで』『とりつくしま』『さようなら窓』、エッセイ集に『短歌の不思議』、穂村弘との共著『回転ドアは、順番に』『しびれる短歌』がある。

「2019年 『春原さんのリコーダー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

東直子の作品

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