さようなら窓

著者 :
  • マガジンハウス
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本棚登録 : 155
レビュー : 31
  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784838718573

感想・レビュー・書評

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  • 初めて東直子さん読みました!歌人であり作家。とても柔らかくて優しいお話☆きいちゃんと、ゆうちゃんの連作短編集。一人ではなかなか眠れない、きいちゃんの為に色んなお話をベッドでしてあげる美容師のゆうちゃん。最初は微笑ましくて可愛いなぁと思って読んでいましたが途中からいろんな事もあり、何度も涙しラスト2章はすごく泣いてしまいました(/ _ ; )きいちゃんの成長は嬉しいですが切なくて辛いです。歌人の方だけあり文章もとても無駄がなく綺麗です。最後まで読んでタイトルの意味がわかりました。他の作品も読みたいです♪

  • 「考えすぎなんだな、と思う。なんにつけても。考えすぎるところが、自分でもとても嫌なのに、自分の嫌なところをこうやってまた、考えすぎている。ああ嫌だ」

    この部分が、この主人公の性格を良く表していると思った。ちょっと傷つきやすくて、考えすぎで、脆くて、弱くて……。主人公は、20歳の大学生。私と年齢が近いからか、共感できるとこも沢山あった。でも少し、弱すぎる。最初はそう思っていた。

    だけど最後まで読んで、“弱くて脆くて一人じゃいきていけない”というのは、思いこみだったんだと気づいた。主人公自身が自分は駄目だと思いこんでいたと思うし、一緒にくらしていた、「ゆうちゃん」もそう思っていて、だから、一人じゃいきていけないような錯覚に陥ってしまったのだ。

    最後、とても切なくなるけれど、悲しいだけじゃなく、前向きになれるお話だと思う。

    美容師のゆうちゃんがとにかく優しくて素敵だった。最後までほんとーに優しい!全部とおして空気が切なくて優しいお話だった。

    東直子さん、はじめて読んだけど別のも読んでみたいなー。

  • かわいい2人。
    ちょっと不思議。いとの森の家 の話も出てくる。なんかいいなぁ。ゆうちゃんみたいな人好きだなあと思いながら読んだ。でも、最後は涙が出た。切ない。

  • 久しぶりに自分が好きな感じの本に出会った。あったかい気持ちになった。

  • さびしいから、
    1人では心細いから、
    もたれかかり合うだけの関係は
    恋愛ではないのですね。

    お互いがお互いを拠り所としている間にしか成り立たない。
    どちらかが1人で進んで行こうとしたときに、破綻が訪れてしまう。

    恋愛というより
    休息期間が必要だった2人の
    シェルターのような関係だったのではないかと思う。

    抜け出せる日が来て、よかったね。
    他の誰とも共有できない、どこよりもあたたかかったはずの場所は、きっといつまでも懐かしく思い出し続けるだろうけれど、それは歩いていくための力になっていくのでしょう。

    ふんわり、ほっこり、少しだけちくりとする物語でした。

  • ぬるま湯に浸かっているみたいな感覚になる。現代の女の子の理想はこんな感じの男の子との恋愛なのかもなあ

  • 中盤まではぬるま湯に使っているような、夢見心地な雰囲気をまといつつ進行。
    最後のほうで、がらりと変わった。
    二人は大人になる前のサナギ期間を、過ごしていたんじゃないかなぁ。
    誰からも攻撃されなくて、責任もない、二人だけの世界。
    そんな時期も、人生に一度くらいあるんだと思う。

  • 綺麗で優しい。
    どこかいびつなのが雰囲気に合っている。

  • 図書館で借りた。P221

    表紙の淡いイラストにひかれて
    借りた初めての「東 直子」作品

    一緒に暮らす恋人同士。

    不思議なおとぎ話のようなお互いの体験を
    語りながら支えあっている二人。

    そして自立に向かって頑張っていくお話。

  • これもほわほわしてるのに、どっかでぐっと掴まれて話してくれない感じの作品。話し言葉のような言葉の並べ方なのに、どこか流れていく感覚があって、その指の間をすり抜けていく感じが心地良い。詩みたい、って思ったら詩人でいらしたのね。


    きいちゃんとゆうちゃん。
    きゅんってするね。くすぐったいね。


    短編だからさらっと読めるし、日常にさって溶けてくれるから、疲れているときとかにおすすめ。こんな安らぎをくれる本って本当に現代人には必要だと思う。
    ちなみに私は「くしゅ」が一番好きです。


    安らぎをくれるけれど、本の中に読者を閉じ込めることなく、最後にしっかり日常に送り出してくれる結びがとても魅力的だと感じました。

    すき。


    最近文庫が出たんだけど、珍しく文庫の表紙の方が気に入りました。よく世界観が出てると思う。

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著者プロフィール

1963年広島生まれ。歌人、小説家。絵本や童話、イラストレーションも手がける。「草かんむりの訪問者」で第7回歌壇賞、『いとの森の家』で第31回坪田譲治文学賞を受賞。歌集に『十階』、小説に『水銀灯が消えるまで』『とりつくしま』『さようなら窓』『薬屋のタバサ』『晴れ女の耳』、エッセイ集に『短歌の不思議』など。穂村弘との共著に『回転ドアは、順番に』がある。

「2019年 『しびれる短歌』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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