孕むことば

著者 :
  • マガジンハウス
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784838718702

感想・レビュー・書評

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  • んー、とにかく、素晴らしいです!考察とか・・・いや、とにかくいろいろ・・・翻訳家ならではの視点とか、うん、ぜったいおススメw 本好き、言葉好き、子供好きの方、ぜひぜひ読んでみてください♪ 鴻巣さんの娘さんは、ズゴいですよーww

  • 昨年ほむほむとの対談に参加して知った翻訳家さん。
    『嵐が丘』を(新たに)翻訳した方、のエッセイ。

    40歳になり、遅ればせながら子供を産み育てる育児日記。
    翻訳家なので娘の成長と絡め、言葉の獲得や変化など、やはり言語に関する話題がベースとなっている。

    とは言え、翻訳の話、英語の話、外国文化や物語の話なども厚みがあって、決して育児だけのエッセイではない。

    一番印象に残ったのは『家族マイナス1の風景』。
    話の話題は広がるものの、このタイトルの意味するところにハッとした限り。
    物語ももちろん面白いけれど、エッセイの魅力って計り知れない。

  • 『カーヴの隅の本棚』でも感じたことだけど.....。成熟した("熟成"した?老成した?)お人柄。異能とも言える卓抜な才能(努力の才も含めて)の持ち主であるが故に、頭脳派女性にありがちな衒学が一切無い。また、衒学と往々にして表裏を為す韜晦も無いため、等身大の自分の世界観を通して実りある社交関係を広げていける人。こんなに賢くないのは仕方ないとしても、色々見習いたい。娘さんもその年齢、月齢に比して豊潤な想像力、鋭敏な言語感覚、卓越した集中力の持ち主で驚愕します。関係ないけど、鴻巣さんの風貌も好み。服装も自分好みという域を超え、自分が着てそうだなと思うことすらあるので(差し色の使い方とか、シルエットとか)、ちょっと苦笑い。

  • ただの育児エッセイではない。さすが翻訳家だなーと感じる、言葉についての着眼点や子育ての話、面白かった!
    文学作品も多く紹介されていて、いままで読んだことのない本にも興味が湧いた。それに、子育て中なので、つい娘さんとうちの子を比べたりして・・・。
    一気に引き込まれて、楽しく読み終えた感じ。

  • 育児エッセイという印象は薄く、子どもを通して見えてくることばについてのエッセイというところか。
    相変わらずのこの方ならではの着眼、感覚、展開。

    最終章の「わたしにとって子どもを孕むことは、ことばを孕むことだった」の一文に尽きる、かな。

  • 子供との言葉のやりとりって面白いんだろうなあと思わせる一冊。
    鴻巣さんの文章は読んでて楽しい。

  • 娘さんの世界、堪能!!「かぶさん」「アンドちゃん」「のの」などに大うけ!

  • 仕事に追われて今は本を読んではいけないのである。しかし、この本をとある経緯で入手してしまった。最初の数章をつい読んでしまった…。く〜、面白い!でもだめっ!と閉じて今は姉の家に送ってしまって禁じておくことにする。「『い』か『き』か?」という一章なんて秀逸だ。翻訳するときに「若き」にするか「若い」にするか?「青い」にするか「青き」にするか?の考察。言葉についてつらつら考えるのが好きな人にはたまらない本、だと思う…。星五つは「そんな予感」でつけました。早く読みたい!

  • はじめの数行にひかれて選んだ本。エッセイです。
    読みやすく、ひきこまれていく感じです。

  • うむとすれば高齢出産確実なわが身とすれば、冒頭のエッセイが衝撃だった。それは、ともかくとして、子どもがうまれてから著者が「ことば」をさまざまな角度から発見する様子が描かれていてとてもおもしろかった。

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著者プロフィール

英語翻訳家、文芸評論家。古典新訳にマーガレット・ミッチェル『風と共に去りぬ』、シャーロット・ブロンテ『嵐が丘』、他訳書に、J・M・クッツェー『恥辱』など多数。著書に『翻訳ってなんだろう?』、共著に『翻訳問答』など。

「2020年 『ウェブスター辞書あるいは英語をめぐる冒険』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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