- Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
- / ISBN・EAN: 9784838720781
感想・レビュー・書評
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これは読むのに1週間かかった。ちょっとずつちょっとずつです。いしいさんは小説もだけど、まったくわからない感じのものもあって、でも基本的にはちょっとかわったおもしろい人って感じのエッセイ。ぶれなくてかっこいいんです。
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雑誌『クロワッサン』に連載されていたエッセイをまとめたもの。「ごはん日記」をはじめ、よそのエッセイなどでも書かれていたエピソードも多いのですが、ここでは物語作家としての面が強く感じられました。
その時その時に起こったこと出来事を、心身から溢れ出す言葉で紡ぐ。そんな感じを受けました。まあ中には絶対面白おかしく話を盛り上げているのだろうと思われるものもありますが、いしいしんじの目と心を通した事実なのかも知れません。
いしいしんじの書くエッセイはいつも、いしいしんじという水にひたひたと浸っているような心地よさがあります。書かれていることに共感できないものでも、そのように感じるのは不思議です。 -
エッセイ。
おいしそうなものを食べるときの、いかにもおいしいという表現が、読んでいてたまらなくお腹を空かせる。
それだけでなく、人と人との縁というものを強く感じました。
人はこうやって、ずっと繋がってゆくのかなと。 -
ほんとうに、この世のさまざまなことは、熊にみえて熊じゃなかったり熊じゃないと思って熊だったりするのだ。
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いしいさんの感性が好き。園子さんもすごくいい。特に熊の話が良かった。あと、亡くなった大家さんの話も温かくてよかった。
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いしいさんらしいな*って思えるエッセイ。おいしいもの、すてきな場所、おもしろい人に出会う事、日常の幸せをしっかり逃がさないで独自のリズムの文章で書けるすてきな人と思う。いいないいな*
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いしいさんの目を通して見る世界は、どうしてこんなにキラキラ輝いているのだろう。日常の中の幸せを見逃さない人。生と死についておだやかに語りかけてくれる人。
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「縁」って不思議。どこでどんな風に繋がるかわからない。
いしいしんじさんは、そんな「縁」を大切にしてる人なんだろうと思う。書いてある美味しそうなもの、素敵な場所、楽しそうな人たちに会いたくなったりした。
自分にない「自由さ」みたいなものも感じて、ちょっと羨ましくもなった。ちゅん。 -
いしいしんじ、という名前は目にしていたが、読んだのは初めて。
途中であとがきを見たら
「クロワッサン」に連載していたエッセイをまとめたものらしい。
クロワッサンだとう?と思いつつ
(↑読んだことはないが鼻もちならないスカシた雑誌に違いない)
不思議に柔らかで味のある独特の文章が気持よかった。
くたびれた頭にちょうどいい緩さと手ごたえ。
おいしいもの、美しい風景、面白い人たちを描く言葉の選び方に
彼の感じ方がそのまますんなりと現れていて新鮮だった。
「魚と少年」「終点の酒場」でグッと世界に引き込まれ
「男はア、タ、マ」「鍵あいてます」のシュールさに爆笑し、
「山と鴨せいろ」「小説の教室」で素敵なものに出会った。
「猿田さんに」は忘れられない文章になった。
といいつつこの文章で小説を読んでみたいとは思わないなあ。
現実の、まさに「熊にみえて熊じゃない」感じが魅力的な本でした。
http://takoashiattack.blog8.fc2.com/blog-entry-1970.html -
テクノカットの話が最高!電車内で噴いた。