蘇える変態

著者 : 星野源
  • マガジンハウス (2014年5月9日発売)
4.24
  • (178)
  • (168)
  • (59)
  • (6)
  • (2)
  • 本棚登録 :1623
  • レビュー :184
  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784838726615

作品紹介・あらすじ

星野源・待望の最新刊。資生堂アネッサCMソング「夢の外へ」、「知らない」と立て続けにヒット。アルバムもオリコンチャートを賑わせ、主演舞台に主演映画とうなぎのぼりの人気のさなか、2012年末にくも膜下出血で入院。手術後数ヶ月で復帰したものの、再発。長期の休養を強いられた。「面白いものが作りたい」と、音楽・俳優・文筆とむさぼるように仕事をしてきた著者。
アルバム制作や撮影現場などの“ものづくり地獄”の舞台裏から、エロ妄想で乗り越えようとした闘病生活、完全復活まで。怒濤の3年間を綴った、くだらなさと緊張感とエロと哲学、ミックスにもほどがある垣根なしのエッセイ。雑誌『GINZA』好評連載「銀座鉄道の夜」の書籍化+書き下ろし。

蘇える変態の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • くだらなさと真面目さの同時進行!ゆるゆるさが際立った一作目のエッセイと比べると、お仕事の裏話的なエピソードも多くて読み応えありました。とにかく、貪欲なんだよな彼。仕事に対する真摯さには脱帽です。
    「“一部の人だけ聴いてくれればいい”なんてツマラナイことは死んでも言わん。“どんな方法でもいいから売れたい”なんて恥ずかしいことは死んでも思わん。自分が面白いと思ったことを満足いくまで探りながら、できるだけたくさんの人に聴いてもらえるように努力する。それがわが地獄における、真っ当な生きる道だ。」
    なんてストレートな言葉。究極の理想形だけど実現するのは本当に難しいこと。わかっていながら正面から挑む源さん、かっこよすぎます。
    相変わらず下ネタも豊富で(笑)けっこうえげつないんだけど、面白いんだよね。ところどころしこまれた小ネタにも笑ってしまう。「哲学しよう(山田邦子)」が個人的にツボ。(源さんの世代でも知ってるのか!)
    後半の闘病記…ページを繰るのも辛くなるんじゃないかと思ったのだけど、ここでも笑える下ネタを放り込んできて、なんかもう…泣き笑いになっちまうじゃないか!個人的に、精神的にキツかったときにこの本を読んだので、自分のつまらんモヤモヤが一瞬にして吹き飛びました。もう最高すぎる、買ってよかった。何度でも読み返したいと思う。源さんの文章、大好き!心に刻まれる名文がいっぱいです。
    それにしても、よく「GINZA」で連載してたな…下ネタは加筆してるようだけど(笑)花沢健吾さんのイラストも素敵です。

  • めちゃくちゃ働いてるではないか、この人!
    そのストレスでくも膜下に倒れたに違いない、と思う。
    ただ、基本的にはフツーのすけべな男の子で、面白いものを作ろうとする気持ちに妥協のない人なんだろうと思う。
    そして、おもしろがっちゃえ、という元気な気持ちで行動する。いろいろな人に感謝している。
    それにしても、この人のことを今までよく知らなかっただなんて、もったいなかった。
    何気なく注目していこう。
    やはり倒れた直後の療養生活部分の記述は、引き込まれて読んでしまう。命の危険にさらされるような病気をしたことなどない私にとっては、知らない毎日だ。
    本当に、元気になってくれてよかった。

  • 星野源、最高!
    くだらないことを真剣に書く。
    これはそのお手本のようなエッセー集。
    いや、笑いましたよ。
    おっぱいの話とか。
    俳優、ミュージシャンでもあるのに、こんなに明け透けに「エロ」を語っていいのだろうか、と余計な心配をするくらい赤裸々で、そのぶん潔い。
    でも、エロ話に付きもののえぐみは適切に処理され、笑いに転化しています。
    星野さんの才能でしょう。
    これはブログにも書きましたが、実は、テレビをほとんど視ない(視ると他のことが手に付かなくなるくらい夢中になるので)私は星野さんを最近まで知りませんでした。
    本の雑誌「ダ・ヴィンチ」(10月号)で特集を組んでいて、それで知ったのです。
    あの辛口書評家の豊崎由美社長が絶賛していて、「才能というのは次々と登場するのだなぁ」と感心してその時はそれでおしまい。
    で、何日か後に社用車でラジオを聴いていたら、思いがけず素敵な曲に出合ったのですね。
    しっとりとしたアコースティック曲で、何より歌詞が素晴らしい。
    曲が終わったら、パーソナリティーが曲名を紹介するはずだと思い、車を路肩に止めてメモの用意をしました。
    〝星野源『くだらないの中に』でした〟
    私は「あ」と声を漏らしました。
    「ダ・ヴィンチ」で特集されていた星野さんとピッタンコとつながったからです。
    と、ここまで書いて、星野さんをご存知の方は失笑していることでしょう。
    「は? 今ごろ?」
    みたいな。
    で、歌詞の何が素晴らしいって、この部分。
    ♪首筋の匂いがパンのよう すごいなあって讃えあったり くだらないの中に愛が 君が笑えば解決することばかり
    「首筋の匂い」を「パンのよう」と表現しちゃうんですよ!
    それで「讃えあ」うんですよ!
    このくだらなさ、そして、そのくだらなさの中にある、持ち重りのするとってもかけがえのない物。
    こんな歌詞を紡げるのはすごい。
    というわけで、星野さんの新刊本であるところの本書を手に取った次第。
    長くなって申し訳ありません。
    で、えーと、そうそう、本当に面白いエッセー集なのです。
    エロばかりではなく、「ものづくり地獄」と称する音楽制作のことや闘病生活といったシリアスな話題もありますが、どれも随所におかしみがあって何度も笑うこと必定です。
    もう、実物をお見せした方がいいでしょう。
    「ぽっちゃり」という題名のエッセーから一部引用します。
    □□□
    俺はぽっちゃりした人が好きだ。統計によると、世の男性の7割くらいはぽっちゃりが好きらしい。以前ラジオ番組に、「とある男にぽっちゃりが好きだと言われ、その基準を尋ねたら安めぐみと答えられて、女子として大変遺憾である」という怒りのメッセージが送られてきたことがある。
    その通りだ。答えてしんぜよう。安めぐみさんは完全なる「痩せ」だ。あれをぽっちゃりと言ってしまったら、この世のほとんどの女子がデブになってしまう。それはそう答えた男が悪い。俺の思うぽっちゃりは、篠崎愛である。痩せではなくデブでもない、絶妙にふっくらとした体型、それがぽっちゃりだ。彼女の体型はぽっちゃり世界基準として登録してもいいだろう。しかし問題はここからで、そのメールの文末にはこう書いてあった。
    「私の思うぽっちゃりの基準は森三中です」
    震えた。それは、お前ちょっと甘えすぎだろう。あれをぽっちゃりと言ってしまったらこの世のほとんどの人がガリガリだ。
    □□□
    ね? 面白いでしょう?
    一事が万事こんな調子で進んでいくのですが、たまに本当に真面目なことを淡々と云ってのけます。
    たとえば、「マンガとアニメ」というエッセーでは、オタク少年だった自らの過去を面白おかしく振り返り、「犯罪以外で道を踏み外したと感じるおおかたのことは、踏み外したのではなく、自分が『真っすぐだと感じる道』と社会や環境が指し示す『真っすぐな道』がただ違うというだけだ。世間が『あんた曲がった考え方をしてるね』と言う時は大抵、思考が曲がっているのではなく自分の中の『真っすぐの考え』が周りの『真っすぐの考え』とズレているだけなのだ」と記します。
    なるほど、と思わず膝を打ちました。
    まあ、でも、硬い話は抜きにしてとにかく笑えるエッセー集です。
    私は本書を北村温泉という温泉で読みましたが、サウナで裸のおっさんたちを前に不覚にも「フフッ」と声を漏らしてしまいました。
    これは自分の部屋なら爆笑に等しい笑いです。
    あと、この際なので世の女性たちに云いたい。
    男はだいたいここに書かれているようなことを普段から考えています。
    いいぞ、星野源!

  • 近所の公園で読了。
    大病してたとは聞いていたけど、ここまでとは。
    山も谷もある。

  • 「蘇える変態、」 星野源

    https://www.amazon.co.jp/蘇える変態-星野-源/dp/4838726619
    ----------------------------------------------------------------
    “ものづくり地獄”の音楽制作、俳優業の舞台裏から、エロ妄想で乗り越えた闘病生活まで。突然の病に倒れ、死の淵から復活した著者の怒涛の3年間。
    「BOOK」データベースより
    ----------------------------------------------------------------

    星野源のエッセイ♪
    ハズレるわけもなく、とてもおもしろい。

    これまで読んだ本でも、あとがきや前書きでくも膜下出血のことを書いてるのはありましたが、この本の後半は闘病時の記録そのまんまが掲載されてます。

    状況や心情がしっかりと記録されているんですが、これってすごい記録だよなぁと、読んでて思いました。
    自分が今までどおりじゃなくなるかもしれない不安や、最悪死んでしまうかもしれない状況でも書いたり、映像を撮ったりすることをやめず、それさえもネタにしようとしている。
    どこまでも表現者なんだなぁ。
    何気にこういう闘病の様子をリアルに語ってるものはそんなに多くない。
    いや、あるにはあるけど、そのあとの結末がつらすぎることがわかってたりするから、その闘病記を手に取ることができない。
    だからリアルに闘病の様子がわかって、さらにポジティブに終わることができるこの本はすごい。
    性(笑)と生と死などなどを、重くなく、軽くなく、ちょうどいい温度で嫌味なく考えさせてもらえる気がします。

    それにしても星野源はいい人だ。
    そしてエロい。
    1個目のエッセイのタイトル「おっぱい」ですよ(笑)
    詳細は恥ずかしいから書かないけど、死にたくなったときに、このワードを声に出すとすべてがどうでもよくなり気持ちが楽になるっていう内容で(笑)
    それ以外にも「エロについて」「AV女優」など、要所要所でエロについて語ってます。



    後半、くも膜下出血の手術のことが書かれています。
    彼は最初に倒れたときにカテーテル手術をし、復帰しています。
    が、定期検査で再発が見つかり、今度は開頭手術をしています。
    その2回目の手術はとても難しいものだったらしく、手術できる先生もあまりいなかったそうですが、担当してくれた先生が誠実かつユーモアあふれてて信頼して命を預けることができた、と書いておりました。

    わかる。
    すごい先生はホントにすごい。
    滅多にあわないけど。

    うちもちょっと前に、父親の治療とか手術のために、何度かお医者さんの話を聞きに行ったけど、いい先生はすごく丁寧だし、説明のしかたも本当にうまい。
    ちゃんとゆっくり話を聞いてくれるし、重くなりがちな話も冷静に、でもすごい温かみをもって説明してくれる。
    のび太くんみたいな見た目の先生だったけど、結婚してなかったら好きになっちゃうわ!って思ったもんね(笑)
    一流の人はそこらへんもちゃんと一流なんだわな。。



    命ギリギリのところで頑張っていた星野源の言葉はやっぱり力があります。
    星野源好きはもちろん、お疲れ気味の人や、「生きてていいのか。。。」みたいなさみしい気持ちになっている人に寄り添ってくれる、とてもあったかくポジティブな本です。
    ぜひ、これを読んであなたも源さんのトリコに。。。


    ----------------------------------------------------------------
    寂しさは友達である。絶望はたまに逢う親友である。そして不安は表現をする者としての自分の親であり、日々の栄養でもある。不安はご飯だ。
    「夏休み」より抜粋
    ----------------------------------------------------------------
    さみしいけどポジティブ。
    なんか星野源テイストだわ。


    ----------------------------------------------------------------
    体が生きようとしている。前からそうじゃないかとは思っていたが、やっぱり当たっていた。死ぬことよりも、生きようとすることの方が圧倒的に苦しいんだ。生きるということ自体が、苦痛と苦悩にまみれたけもの道を、強制的に歩く行為なのだ。だから死は、一生懸命生きた人に与えられるご褒美なんじゃないか。 
    「生きる 2」より抜粋
    ----------------------------------------------------------------
    生きるって楽しい部分もあるけど苦しい。
    ほんとそうだよな。。。
    「地獄でなぜ悪い」ってかっこいい歌があるんだけど、闘病中にインスピレーションを得て作った歌なんですって。
    この歌のなかでも「ここはもとから地獄だ」って歌ってるので、当時の思いが割と忠実につまってる感があります。
    そんな歌詞なのにポップでかっこいいし暗くないので私、大好き。
    是非聞いてみてください。

  • 星野源のエッセイは
    「確かにそんな事考えてたかも」と思えて共感できる部分が多いのと、
    昔の懐かしい記憶の奥底を引っ張り出してくれることと、
    こんな考え方も出来るのかと教えてくれること
    がある。
    ・お〇ぱい揉みたいと口に出すことにより負のスパイラルを断ち切ること
    ・墓参りと祖先への思い出による気分転換
    ・台湾のように他人に関係なく自分の好きな文化を楽しむこと
    ・まだまだ、もっとすごいものを、という「ものづくり地獄」のエネルギー
    ・「ぽっちゃり」等、日頃何気なく使う言葉への洞察
    ・AVを作品としてとらえることと、化粧とAVの同一性
    ・「童貞あてがわれ力」(笑)等の創造的な言葉
    ・AV女優とアーティストの共通点
    ・仕事の忙しさとひたむきさと謙虚さ
    ・動脈瘤破裂、手術を経た考え方の広がり
    ・つらい体験も常に楽しくならないかとトライする姿勢
    ・生きた証や実感は外的行動の多さではなく、その人の心の振り子の振れ幅に比例する。
    ・また明日の俺に会えるのが、俺はとてもうれしい。自分を客観的に見ることと、一日を生きる大切さ

  • 読んで良かった、そんな一冊。

    笑ったし、ジーンとしたし、この一冊にはいろんな思いがギュッと詰まっていることがダイレクトに胸にきた。

    星野さんってこんな素敵な人なんだ(下ネタばかりなところ含め、むしろオープンすぎるところがポイント右肩上がりである)。
    こんな素敵で愉快な人がいたんですね。出会えて良かったですね。

    好きということを胸張っていいんだな、改めて思えました。
    私も自分に素直になろうと思います。
    大切な人を大切にしよう。心の中でハグしよう。
    明日も眩しい日を過ごせますように。

  • わたくし、この本を読んで、今まで知らなかった星野源さんという人が大好きになりました。

    変態が蘇ってくれてよかった。

    神様、星野さんのクモ膜下出血を軽いやつにしてくれてありがとう。

    さてと。
    もう一度正座して読み直しますかな。

  • 日常の何気ない、すっと通り過ぎてしまうこともきちんととらえて、言葉にできる。自分がどう思ったかどう感じたかをしっかりと書ける。すごい。
    日常をなんとなく生きていない。
    自分の人生を作っていってる。
    こんな人になりたい。


    「おやすみ俺。また明日の朝、お前と会えるのが、俺はとても嬉しいぞ。」
    自分の明日に希望と勇気を。

  • 読みやすい文章だなーあ
    星野源は応援したくなる親しみやすさがあるなーあ
    ほんと帰ってきてくれてよかった
    手術後ってそんなに大変なんだなあ
    辛いなあ
    あらためてそう思う
    この世は地獄かあ

全184件中 1 - 10件を表示

星野源の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
又吉 直樹
小林 聡美
三浦 しをん
いとう せいこう
有効な右矢印 無効な右矢印

蘇える変態に関連する談話室の質問

蘇える変態を本棚に登録しているひと

ツイートする