億男

著者 :
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  • Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784838727148

作品紹介・あらすじ

億男は川村元気さんがかかれた小説です。
2015年に本屋大賞にノミネートされた作品でもあります。突然、億万長者となった図書館司書のお金をめぐる30日間の大冒険の物語です。人間にとってお金というものは何か?億万長者となった主人公の一男にとって幸せとは何か?数々の偉人たちの言葉が出てくるのも見どころのひとつです。

感想・レビュー・書評

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  • 人間の意思でどうにも
    コントロールできない
    ことが三つだけある。

    死ぬこと、恋すること、
    そしてお金。

    お金に翻弄される人々
    の姿に哀愁を感じつつ、

    決して他人事ではない
    と、心の声が繰り返し
    告げるのでした。

    人間は自分の死を予知
    できず人生を尽きせぬ
    泉と思いこんでいます。

    しかし実態は明日をも
    知れぬ命運。

    お金さえあれば幸せ?

    私たちは知っています、
    そうではないことを。

  • なかなか深い。人間には自分たちの意思ではコントロールできないことが3つある。
    「①死ぬこと、②恋すること、③お金」とな。この作品で、お金持ちの考え方を少し垣間見れたような気がした。
    お金持ちにも、お金持ちなりの悩みがあるんたと。

    ただ、お金持ちになりたい(泣)

  • 3億円あったら、自分は何をするんだろう?

    車を買う?
    遊びまくる?
    仕事を辞める?

    それをして、果たして幸せなんだろうか?

    お金がたくさんあれば、できることの選択肢は増えるけど、お金があれば幸福なのか?というと何ともいえないです。

    本当に欲しいものって何なんだろう?ということを考えた一冊。

    とりあえず、お金を稼ぎまくってから考えます笑

  • 人生に必要なもの、それは勇気と想像力とほんの少しのお金 byチャールズ・チャップリン

    ひょんなことから宝くじで3億円を手にした一男が、15年間音信不通の親友にお金の使い道の教えを請うことに。たが、そこであった親友は億万長者になり、お金の幸せについて問われ、一夜にしてお金を全て持ち去られてしまう。
    お金を取り返すべく親友のかつての同僚に会う中で、お金と幸せとは何かを見つけていく。

    お金とは信頼の証
    人間は欲を持つことで生かされている
    大金を持ち、全て手に入る状況に置かれても、一緒に生活していく人がいること、自分のしたいこと、欲を持っていること、誰かを信じ、信じられること、
    人間らしさを失わないことが、幸せへと導いてくれんだなと思った。
    哲学的な要素も多く、物語としては大きな波があるわけではないけれど、仮に自分が大金を手にしたらと思ったらドキドキしながら読めた
    お金を知ること、世の中ルールの中で学び取り組むこともお金を増やす上では大事なんだと思う。

    欲を持って生きることも大事なんだなー

  • 「お金と幸せの答え」結論として、探してはいけない気がした。

    お金はほしいけど、登場人物の誰にもなりたくないし。強いて言えば、モロッコの陶器屋さん?

  • お金があればなんでも手に入る。いや、目に見えないものはお金では手に入らない。

    こんなありふれた言葉を題材にした物語だった。
    その言葉を綺麗事と思う人も、そうだなぁと感心する人も様々だ。だからこそお金という存在、「信用」は扱いが難しい。

    お金は人を変えてしまう。人生を狂わせる。
    そんなことを考えている時点でお金に囚われているのではないか?

    考えさせられる一冊だった。

  • 読みやすい。『予想もしなかった結末が待っていた…!』っていうのを求める人には向かないだろうな。全体として、まとまりがあるってこと。無駄なものが少ない。結論、きれい。

  • お金には縁が無いからなのか、私には難しい本だった。
    とにかくお金には振り回されたくない。
    でも宝くじに当たりたい。しかし、友人に相談はしたくないかな。
    チャップリンの言葉が印象的。
    「人生に必要なもの。それは勇気と想像力と、ほんの少しのお金さ。」

  • 天は人の上にひとを造らず…
    の引用が解釈違いで残念と思ったら、そのエピソードが内容に深く関わってくるのね。

    偉人たちのお金にまつわる格言がちょいちょい出てきて、お金の性質に触れていく。

    万佐子とこれから家族として再出発するかの話合いの時に、お金や欲に対する考え方の違いで再出発しない方向に進むのは、小説として別れた方が進めやすい、結論ありきだったように感じであまり好きではなかった。現実的ではないというか、小説の中だからねという感じ。

    本筋からはずれるけど、父親に対して「私にだって好きな男の子くらいいるんだから」なんていう子いるかな。変なところがご都合主義だなぁと感じる。

    最初から映画にすることを前提として話が構成されている感じ。高校、大学生あたりでお金について知ってみたいと思ったときに触れる本としてよいかもと思った。

  • 人生に必要なもの。それは勇気と想像力と、ほんの少しのお金さ
    チャーリーチャップリン

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著者プロフィール

かわむら・げんき
1979年、横浜生まれ。
上智大学新聞学科卒業後、『電車男』『告白』『悪人』『モテキ』『おおかみこどもの雨と雪』『寄生獣』『君の名は。』などの映画を製作。2010年、米The Hollywood Reporter誌の「Next Generation Asia」に選出され、’11年には優れた映画製作者に贈られる「藤本賞」を史上最年少で受賞。’12年に初の小説『世界から猫が消えたなら』を発表。同書は本屋大賞にノミネートされ、佐藤健主演で映画化、小野大輔主演でオーディオブック化された。2作目の小説にあたる本作品『億男』も本屋対象にノミネートされ、佐藤健、高橋一生出演で映画化、’18年10月公開予定。他の作品にアートディレクター・佐野研二郎との共著の絵本『ティニー ふうせんいぬものがたり』、イラストレーター・益子悠紀と共著の絵本『ムーム』、イラストレーター・サカモトリョウと共著の絵本『パティシエのモンスター』、対談集『仕事。』『理系に学ぶ。』『超企画会議』。最新小説は『四月になれば彼女は』。


「2018年 『億男 オーディオブック付き スペシャル・エディション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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