- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784838729463
作品紹介・あらすじ
池上彰さんも子供時代に感動!
日本を代表する歴史的名著が、
マンガ化と同時に読みやすい新装版で刊行!
「ヒューマニズムに根差した良い本は、
時代を超えて人々の心をつかむのです」
(ジャーナリスト/池上彰さん)
1937年に出版されて以来、数多くの人に読み継がれてきた、
吉野源三郎さんの名作「君たちはどう生きるか」。
今回前書きを書いてくださった池上さんも、
小学生時代に、父親から渡された当初は
読もうとしなかったのですが、気がつくと夢中になって
どんどん読み進んでいたと言います。
人間としてどう生きればいいのか、楽しく読んでいるうちに
自然と考えるように書かれた本書は、子供はもちろん
多くの大人たちにも共感をもって迎えられてきました。
勇気、いじめ、貧困、格差、教養、、、
昔も今も変わらない人生のテーマに真摯に向き合う
主人公のコペル君と叔父さん。
二人の姿勢には、数多くの生き方の指針となる言葉が示されています。
活字も大きくなった読みやすい新装版で、
ぜひ、色褪せない名作の面白さを堪能してください。
感想・レビュー・書評
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中学生ぐらいにおすすめです!人間としての考え方や生き方を見直すきっかけとなる本です!
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この本は1937年(昭和12年)に刊行されたとのこと。軍国主義に進んでいくその時期、戦後の時期、現代…読む時期また年齢によって受け止め方は変わるだろうが、それでも読む側の心に何かしら響いてくる普遍性が素晴らしいのだと思う。
コペル君はとても素直で、叔父さんやお母さんの言葉を真っ直ぐに受けとめるが、身近な人の助言に反発しがちな人も自分自身をじっくり見つめるきっかけになりそう。
コペル君の観察眼と感受性の高さに感心してしまう。 -
池上彰さんが小学生の時、父親が買ってきたこの本。
「親から『読め』と言われれば反発するのが子どもというもの」
だけど、気がつくと夢中になって読んでいたと前書きには書いてあります。
まさしく、親に反発し大人になろうという真っ最中の中学生が主人公。
主人公のコペル君のお父さんは亡くなっているのですが、叔父さんから生きていく上で大切なものを教わっていく。いや、教わるというより、コペル君自身が“気づく“ことを待ち、寄り添ってくれている。
物理や歴史からものの見方を知り、勉強する本当の意味を知っていく。
友だち関係から貧富の差、いじめ、本当の勇気について自分自身に問いかけていく。
幼い時に習った道徳で理解していたような気になっていたけれど、実際に経験してみなければ全く分からないことがある。頭では分かっていても結局何も行動に移せない自分がいる。そんな情けない自分を誰も気づいていなくとも、自分自身が知っている。
15歳のコペル君の心の葛藤が詰まった作品です。
同じ年頃の子どもたちにも勿論読んでもらいたいけど大人が読むのもとても良いと思います。私は父のことを思い浮かべながら読みました。父と昔こんな話をしたなぁ、なんて思い出しながら。 -
子供の頃にこの本と出会っていたら今の自分はどう変わっていたのだろうか?
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少し文章内容が難しく感じたましたが、中学生以上の方にはおすすめで、今までの経験や成長を見直すことのできる一冊です!!
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自分勝手な目に大きな真理は映らない。自ずと生産関係に気付き「人間分子の関係、網目の法則」の名付けたコペル君。教養とは、貧困とは、勇気とは何か。人間としてあるべき姿とは。私たちはどう生きるか
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15歳のコペル青年の心の成長。
些細な疑問、不満、悩み、発見に、一つ一つおじさんは丁寧に紐解きヒントをくれます。
浦川くんがいじめられていることに対しても、浦川くんを知ることで見え方が変わったコペルくん。
先輩から理不尽な攻撃を受けている友を目の前に、何もすることができなかったり、その事で自分の不甲斐なさに落ち込む15歳は、きっと今も昔も変わらず通る道。
とはいえ、現代っ子が読むには少し説教くさいかなぁ、とも思いながらも…笑
北見くんがかっこいいですよね。 -
物事について深く考え詰めること
今まで、悩んだ時や悲しい時、怒った時に、その理由がどこにあるのか、探っていくことはあったけれど、逆に自分を感動させたことに対しても、その根本の部分まで考えてみよう
自分にとって素敵だなと思う人:何かを作り出している人、決して消費する側ではなく、自ら楽しみを造る人
生産する人と消費する人
自分が在りたい姿
生きていく中で、働きながら為したいこと
英雄とは...毅然たる精神・気魄を持ち、良い心がけも併せ持つこと
人間の悲しみや苦しみ...本来人間がどういうものであるか、どうあるべきかを知りうるもの
調和、自分の才能を伸ばすこと、汝敵を愛すること
過失で起こしてしまったことを、その場で正直に罪を認めて、償うことが出来なかったことが、贖罪の意識として、常に自分の中に深く重く横たわっていて、、、今回、コペル君のお母さんと叔父さんからの言葉で漸く自分の今後の糧として消化することが出来た。きっと忘れない出来事だからこそ、自分の良心に従える人になれるよう、頑張っていこう -
2020年12月9日読了。中学生「コペル君」が叔父さんや友人たちとの交流の中で育む哲学。私が高校生の時読んで感銘を受けた本がリバイバルブームになり読んでみたが初版は1937年発行とは…!優れた作品は時代を超えて愛される、というまさに生きた見本か。模範的優等生だったコペル君が試練に遭う「雪の日の出来事」の章は私が高校生当時も今読んでもグッと来る。転げ回って取り消したい恥ずかしい出来事も決して取り消したりごまかしたりすることはできないが、反省して学び、よりよい人間になるための糧にすることはできる、というかそれしかない、ということなのだよなあ…。あと少年には、本書の叔父さんのような、教え導きときに叱咤するような「師」の存在がとても重要、ということもうなずける。自分にはそんな人いたかな…?