漫画 君たちはどう生きるか

著者 :
制作 : 羽賀翔一 
  • マガジンハウス
3.79
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本棚登録 : 2799
レビュー : 354
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784838729470

作品紹介・あらすじ

人間としてあるべき姿を求め続ける
コペル君とおじさんの物語。
出版後80年経った今も輝き続ける
歴史的名著が、初のマンガ化!

1937年に出版されて以来、
数多くの人に読み継がれてきた、
吉野源三郎さんの名作「君たちはどう生きるか」。
人間としてどう生きればいいのか、
楽しく読んでいるうちに
自然と考えるように書かれた本書は、
子供はもちろん
多くの大人たちにも
共感をもって迎えられてきました。
勇気、いじめ、貧困、格差、教養、、、
昔も今も変わらない人生のテーマに
真摯に向き合う
主人公のコペル君と叔父さん。
二人の姿勢には、生き方の指針となる言葉が
数多く示されています。
そんな時代を超えた名著が、
原作の良さをそのままに、
マンガの形で、今に蘇りました。
初めて読む人はもちろん、
何度か読んだことのある人も、
一度手にとって、
人生を見つめ直すきっかけに
してほしい一冊です。

感想・レビュー・書評

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  • 当たり前の事をどこまでもどこまでも追いかけて考えると、物事の大事な根っこの部分にぶつかり発見する。

    ありがとうの語源はありがたい。
    有難いは感謝すべきことやお礼をいうだけの価値があるということではなく、そうあることが難しいという意味がある。自分が受けている幸せが滅多にあることじゃないと思えばこそ、それに感謝する気持ちになる。

    悲しいことや辛い事に出会う事で僕たちは本来人間がどういうものであるか、ということを知れる

    これが正解とか、間違いとか人間の人生にはないけれど、物の考え方として知ってたら世界は違って見えるだろうなっていう事が書かれている

  • いい本だね。だけど、20歳をすぎてこの本を手にとって人生を考えるようじゃ、ちょっとスタートラインに立つのが遅すぎるぜってことは言っておきたい。遅くても間に合わないってことはないけどね。なるべく早く読みましょう。
    成人式の終わった皆さんは、コペル君に学ぶのではなく、おじさんを目指さなきゃいけない。吉野源三郎を目指しましょう。伝えていく側にならなきゃいけない。それが大事。

  • 嫌われる勇気の次に読んだ本。
    アドラー心理学の考え方と君たちはどう生きるかの中の考え方で根っこの部分で似通っているものが多かった。

    君たちはどう生きるかの原作は中学校の頃に学校で読んだ記憶がある。
    コペル君の視点で、この世の中について考え、自分がどうしていきたいのか問うていた記憶がある。
    それが、漫画化されたということで今一度読むことにした。
    この本の中身は普遍的なテーマで、一人の人間として、自分がどう生きるかについて考えたものになっている。
    いつどのタイミングで読んでも何かしら感じるものがある内容だ。


    本のなかでは以下のようなことが書いてある。

    肝心なことは、世間の目よりも何よりも、君自身がまず、人間の立派さがどこにあるか、それを本当に君の魂で知ることだ。

    人は言葉があって、話して伝えていけるし、書いて残すこともできる。今ここにいる我々は先人の人たちの知恵、この同じ時間に生きている人たちの考え方を無数に浴びることができる。それを生かすも殺すも自分次第なのではないか。

    正しい道義に従って行動できなかったとき、自分の過ちに対して、辛い涙を流すことがある。
    人間である限り、過ちは誰にだってある。
    しかし、僕たちは、自分で自分を決定する力をもっている。
    だがら、誤りから立ち直ることもできるのだ。


    嫌われる勇気でも、君たちはどう生きるかでも、自分の進み方を決めるのは自分自身だと言っている。

    突き詰めいくと、多くの人が訴えかけようとしていることには、共通点が多い。
    いろんな経験をして、いろんな本を読んで、様々な考えに触れてみたい。
    大人になっても、学ぶことは終わらないし、生きている間、人間は変わり続けるんだと思った。

  • この物語は1937年に出版された、歴史的名著であるが、私は恥ずかしながら知らずにいた。
    帯には「池上彰が心から感動し、人生を決めた一冊」とある。

    漫画だからすぐに読めて、情景も目で見て分かるので、頭にすっと入ります。
    物語の概要をざっと言いますと、多感な主人公、コペル君の目を通して、人間としてあるべき姿を気付かせてくれる内容となっています。
    コペル君には近所に住む叔父さんがいます。その叔父さんが、コペル君を立派な人間にすべく導いてくれるのですが、この叔父さんがとても素敵なんですね。決して優しいだけじゃない。とても対等に、真剣に、敬意を持って、彼の立場を尊重して厳しく、どこまでも現実的に接してくれます。その背景には、コペル君の父親との約束もあるのだけれど。叔父さん自身も悩みを抱えて生きているのです。

    80年前の出版ですが、現代と何ら変わりない、普遍的なテーマです。読了してから、この物語のタイトルを改めて読みますと、居ても立っても居られない、そんな刺激を受けます。作中の言葉を借りると、「誰がなんと言ったって」自分の人生を見つめ直すチャンス。
    自己啓発本は世の中たくさんありますが、これは自分にとって特別な、珠玉の一冊となりました。

    この本を自宅で読んでいて、終盤に差し掛かったとき、妻が何の気なしにミスチルの「彩り」を再生しまして、なんだか妙にリンクしちゃって、光がさしたように感動しました。映画化でもされたら、是非主題歌にしてほしいです。

    変えられないことを考えるのをやめれば、余計な感情に足をとられない。
    いま自分がしなければならないことにまっすぐむかっていける。
    同じ間違いを二度くり返しちゃいけないよ、コペル君。

  • 以前読んだ、同名の小説のマンガ版。
    かなり読みやすくはなっているが、やはり小説版の方がより作品を理解できる。
    当時読んだときより、より「人間分子の関係 網目の法則」や理想主義的な考え方は必要とされているように感じている。いろいろな問題が山積しているからこそ、「誰かのためにっていう小さな意志が、ひとつひとつつながって、僕たちの世界は動いている。」という考え方を、大切にしたいと感じた。

  • 80年前に書かれた児童小説を漫画にしたもの。
    話は簡単に読めるけど、内容は哲学的で、子どもには正直、難しいかも。昔の話なのでおじさんの語る具体的な内容は今と違うけど、人について何をなしとげたのかについて考える事とか、世の中を作っている人たちについてとか、(当時の世相では中学校に行けるのも恵まれていた)教育を受けられる事のありがたさとか、普遍的な事がたくさんあると思う。
    人間の真の価値について、学歴・職業・肩書きはあったら良いと思うし、知性があったら素敵だし、お金もあった方が良い。だけど一番大切なのは自尊心を持って真に立派に生きる人だけど、そう生きるのがどんだけ難しいのか、また、人の本当の価値を見抜くのがどんだけ難しいのか…みたいな事が書かれています。
    卑屈になってはいけないし、誇りを持って生きること、人を見下げず真の価値を見極めること、私は出来ているのか…。
    不惑で読んでも、惑いありな自分に気付かされます。昔の中学生レベルだな、私。

  • 人間の社会ってのは難しい。皆自立して生きているように見えるが、どこかで誰かの手を借りて行きている。自分の存在は小さく感じるが、生産関係のなかにあることを忘れてはならぬ。

    「世間には、他人の目に立派に見えるように、見えるようにと振る舞っている人が、ずいぶんある。そういう人は、自分がひとの目にどう映るかということを一番気にするようになって、本当の自分、ありのままの自分がどんなものかということを、つい、お留守にしてしまうものだ。」

    このフレーズと「有難う」については特に印象に残っている。頭では理解していても上手く言葉で説明できないものであるから、読んでいてすっきりした気持ちになった。自分が暫くの間忘れてしまっていたものを取り戻せたような気がする。

    勿論、偉人や友達の話からも沢山の事を考え、学んだ。
    登場人物がみんな裏表のない人だからとても心に響く。素直な人間っていいな。
    表紙のコペル君に引き寄せられ、漫画版を買ったが、小説も読みたいと思う。

    最後に、自分に問うてみる。
    「自分はどう生きるか」

  • ぼく達は自分で自分のことを決定する力をもっている。
    だから誤りを起こすこともある
    しかし
    ぼく達は自分で自分のことを決定する力を持っている。
    だから誤りから立ち直ることも出来るのだ。
    過ちをつらく感じるという事の中に人間の立派さがあるんだ。

    君たちはどう生きるか。


  • 50年ぶりの吉野源三郎、漫画になって驚愕の再登場。一気に読んで鼻の奥がツンと来ました。子供の頃の自分はコペル君なんて気取ったあだ名だと思ったはず。人間は分子であるなんてすいぶん難しいこと言うなと思ったはず。挿絵に描かれたソフト帽を被ったおじさんはなんだか教育ぶっているなと思ったはず。そして全体を通じての道徳的な感じが鼻についたはず。だってその当時、面白い本もっとあったから。もっと新しくて楽しい話はいっぱいあったから。でも半世紀経って、この本で言おうとしていることが本当に良く身に沁みます。羽賀翔一の素朴な絵の強さか?現代の問題との親和性の高さか?それとも自分が少しは人生の意味をわかるようになったからか?それにしても作者が小学生に伝えようとしたことが、初老の入り口に立ってやっとわかるなんて…でもこのお話、コペル君がおじさんが学ぶ話じゃなくて、おじさんがコペル君から学ぶ話に仕立てられてる、と思えば情けなさも半減かも。この本の大ヒットの理由は大人の気づきをテーマにしているからなのではないでしょうか?と考えれば、初めてこの本を読んだ時のつまらなさがあって21世紀の漫画版を読んだ時の感動が成立しているのかもしれません、自分の場合は。50年前の自分へ、親から読まされたこの本に簡単に感銘受けてしまうような子供じゃなくて、ありがとう!人生はそんな甘いもんじゃおまへんで!こんなすごい話、本で読んだだけでわかってたまるか!

  • 名著。
    とても道徳的で哲学的で、素敵なことが書かれてある本。
    一言で言うなら、プレゼントで誰かにあげたくなる本。

    なのに、☆3を付けたのは、
    自身が読むタイミングとしては、今じゃなかったかなーという理由のみ。大学生〜新卒辺りで読むと、もっと心に響く1冊になっていたかも。(早い人だと高校生でもイイかも。親になったら子供にプレゼントしたい)

    改めて、自分の人生をどのようなものにするのかは、己の人間性と思考力を磨き続けなければいけないな、と思った。

    終始「うんうん」とうなずける内容で、大切にしたいことがたくさん書かれてある。初心に戻る気持ちで、大切にしたいことを書き出してみました。


    --- ここから内容引用 ---


    子供のうちは、地動説ではなく天動説のような考え方をしている。自分を中心にして、いろいろなものがあるような考え方をしている。
    ただ、大人になっても、自分を離れて正しく判断していくことは非常に難しいことで、特に損得に関わることについてすら、コペルニクス風の考え方のできる人は実に稀である。

    それぞれ自分の一生をしょって生きていくということにどれだけの意味があるのか、どれだけの値打ちがあるのか。それは、大人になってからもまだまだ勉強して、自分で見つけていかなくてはならない。
    いつでも自分が本当に感じたことや、真実心を動かされたことから出発して、その意味を考えていくこと。何かをしみじみと感じたり、心の底から思ったりしたことを、少しもごまかしてはいけない。

    人間が人間同士、お互いに好意をつくし、それを喜びとしているほど、美しいことはほかにありはしない。

    「ありがたい」という言葉。もとの意味は「そうあることが難しい」という意味だ。自分の受けている幸せが、めったにあることじゃあないと思えばこそ、それに感謝する気持ちになる。

    よい心がけをもっていながら、弱いばかりにその心がけを生かし切れないでいる、小さな善人がどんなに多いか。
    人類の進歩と結びつかない英雄的精神も空しいが、英雄的な気魂を欠いた善良さも、同じように空しいのだ。

    人間は、自分自身を哀れなものだと認めることによって、その偉大さがあらわれる。悲しいことや、つらいことや、苦しいことに出会うおかげで、僕たちは、本来人間がどういうものであるかということを知るんだ。
    この苦しい思いの中から、いつも新たな自信を汲み出していこうではないか。

    世の中を回している中心なんて、もしかしたらないのかもしれない。太陽みたいにたったひとつの大きな存在が世の中を回しているのではなくて、誰かのためにっていう小さな意志がひとつひとつ繋がって、僕たちの生きる世界は動いている。

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プロフィール

編集者・児童文学者。1899(明治32)年〜1981(昭和56)年。
雑誌『世界』初代編集長。岩波少年文庫の創設にも尽力。


「2017年 『漫画 君たちはどう生きるか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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