- 本 ・本 (160ページ)
- / ISBN・EAN: 9784838733255
作品紹介・あらすじ
手塚治虫文化賞短編賞 受賞後初の描き下ろし漫画
気づけば友達が減りつつある年頃。
職場では居心地の悪さを感じなくもない。
二人暮らしの母の健康状態にも不安を覚える日々。
そんなある日、主人公はNintendo Switch用ソフト「あつまれ どうぶつの森」に出会う。
もうひとつの世界が、彼女の現実を少しずつ変えていく。
空気を読みすぎない
新しい人間関係が動き出す
わたしを支える
もうひとつの世界ーー
『ミウラさんの友達』に続く「友達」シリーズ第二弾
じわじわ沁みる描き下ろし漫画
感想・レビュー・書評
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☆サトウ りつ子さん(りっちゃん)は40歳。
ある日、会社で部長から「Nintendo Switch、いらない?」と言われました。譲り受けた(1万円で)りっちゃんは、ソフト屋さんで「あつまれ どうぶつの森」を買い、やり始めます。彼女は友達はなく、母と二人暮らしです。
☆サトウ アオバさん(アオリン)は32歳。
引っ込み思案で会社の同僚とはあまり馴染めていません。「どうぶつの森」は小学生のころからやっています。彼女も友達はなく、父母と弟の四人家族です。
ランチで同じバーガー屋さんを利用する二人は、お互いを知らずに隣同士のテーブルで「あつ森」をしていました。
とある日曜日に二人は道で偶然出会い、「あつ森」の話をすることができました。
会社の中で周りに気を使いながら過ごしている二人は、「あつ森」の島の遠慮会釈無いフランクな友だち関係に憧れていました。
そして「あつ森」世界の対人関係のような友だちに二人はしだいになっていきます。
同じサトウという名字の二人。書名の『サトウさんの友達』というのは、お互いのことを指していると言えますね。
そんな折、りっちゃんのおかあさんにある変化があらわれます。。。
そして「あつ森」を介して1年前には考えられなかった素敵なことも実現していきます。。。
この作品は、『ツユクサナツコの一生』(2023年)で手塚治虫文化賞短編賞を受賞された後の最初の描き下ろし作品ということで、発売を待っていました。
年を経るごとに、人生にはいろいろと悲しい変化が起こってきますが、根底には変わらないこともあります。変わらずに心の支えとなってくれることは、嵐の中でほの明るく燈り続ける灯りのように私たちを暖めてくれます。
日常の都度ごとの幸せを大切に思いながら暮らすことを教えてくれる作品でした。
また、この作品は「友達」シリーズの第二弾ということです。『ミウラさんの友達』(2022年)が最初のようですので、そちらも読んでみたいです。
みなさまも「友達」シリーズ、いかがですか♡詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
前作がお気に入りの1冊だったので、超えてきたと感じられなかったのは残念。
筆者の知識や感覚、思い出や暮らしは過去作を見てもエッセンスは散りばめられていると思える。
無性に腹立ったときの代替行為とか、わかるけど「そっちかー」と共感できなかったのは残念。
他人に対する憧れ、煩わしさ、不安、親しみ、さまざまな感情が軽い感じで(変に重さを出しすぎることなく)書かれていたのは良かった。
そよ風みないなマンガだと思うから。
著者プロフィール
益田ミリの作品





