色彩の宇宙誌: 色彩の文化史

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  • 明現社
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784838890033

感想・レビュー・書評

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  • 原始時代から現代までの人類の色・色彩史について
    わかりやすく解説しており 個人的にはかなりの良本でした。

    東洋・西洋での色の文化を比較・分析しつつ
    かつ、西洋・中東・東洋のの宗教・文化的な色彩の使われ方についての
    解説もあり とても分かりやすいです。

    特に、東洋の色の文化については 
    中国の五行思想に関する色の解説本は多いものの、
    仏教・道教・その他文化的な色のイメージ・使われ方についてのは
    (私が探した中ではありますが) 
    あまり見つけられなかったので
    東洋の色文化について調べている方は 
    五行思想の本と一緒に、この本 
    または この著者の本を読んでみると
    東洋の色の文化について
    より深く理解できるのではないか と思います。

    人類史の中で色がどういう意味・使われ方をされてきたのか
    知りたい方には特にお勧めしたい本です。

  • カラーセラピスト養成講座では、色の意味を学んでいきますが、赤は熱い、青は冷たい、なんかは、特に教わらなくても分かってる(感じられる)けど、緑は愛の色、とか、黄は高貴でもあり、裏切りでもあり、など、地域的・文化的背景を学ばないと、連想できにくいものもあります。だから、歴史から勉強してくんですけどもね。

    なのに、イギリス本国での授業は、歴史も色の意味も教えないんですって。理由は、「みんな知ってるから。親から子へ伝えていくものだから」だそうです。そう聞いたときは「え?」って思いましたが、この本を読んで、なるほどなぁ、と。

    ヨーロッパでは、キリスト教が、意味を込めて使ってきた色色があり、身分や職業、家柄によって、服の色が決められていた時代があり、色とのおつきあいに、長い歴史があるんですね。

    西洋に限らず、古代エジプト、古代ギリシャ、ヒンズー教、中国思想など、世界各地の色の歴史がわかりやすく書かれていて、読んでよかった!

    学生時代、世界史と美術が好きで、広い世界を見たいな~と夢見ていたことを思い出しました。

    そう、絵の話がたっくさん出てきます、この本。画家さんたちが、どんなふうに色(光)を捉えたか、など、絵画好きな人なら、特に楽しめるんじゃないでしょうか。

  • 簡単にいうと、色彩の歴史について書かれた易しい本です。ただし、中国の陰陽五行説や占星術と色彩との関係を紹介したり、宗教と色彩の関係について説明したりして、色彩の神秘的で象徴的な側面にも簡潔に触れています。

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著者プロフィール

共立女子学園名誉教授。専門分野は色彩文化、文様文化の研究。
主な著書に『装飾紋様の東と西』(明現社)、『西洋装飾文様事典』(朝倉書店)、『日本のファッション』『日本の色彩百科』『色の知識』(青幻舎)、『フランスの配色』『フランスの伝統色』『時代別日本の配色事典』(パイインターナショナル)など多数。

「2022年 『世界のふしぎな色の名前』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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