上海で働く (海外へ飛び出す 5)

著者 :
  • めこん
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784839601799

作品紹介・あらすじ

経済成長が著しい中国は、今やアジアの中で一番注目されている国。在外日本人の数はアメリカに次いで二位!になるなど、日本と中国の関係はどんどん深まっています。ビジネスチャンス全開の上海では一日に二社の日系企業の進出があると言われています。職を求めて若者達ばかりではなく、シニア世代も挑戦。中国パワーに負けず、夢を追い、開拓していく日本人たちの今の姿を伝えます。すぐに使える上海の就職活動のノウハウ、求められている人材の分析など「働く」ために必要な懇切丁寧なガイド・インフォメーション満載の上海の就職戦線に勝ち抜くための就職ガイダンス本。

感想・レビュー・書評

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  • 上海のアツイ風に吹かれて、
    自分の生き方に素直になろうとしている人たちがいた。
    上海で働く18人のナマの声が、書かれている。

    「多くの日本人の表情って、イキイキしていないよね。
    上海の人の表情っていいよね。豊かだなって思う。」
    と、カメラマン 海原さんはいう。

    「日本は元気がなくて、下を向いて歩いている人が多い。
    (上海の人は) みんな前向きでしょう。上を向いて歩いているでしょう。」
    とアメリカで留学して、上海で働く 江端さんはいう。

    上海の人たちのエネルギーを感じながら、
    自分の力を自然に発揮する人たち。
    多くは、日本での同世代の人たちよりも 給料が少ないが、

    「上海には、チャンスがあり、
     日本じゃありえないことが起こるって、面白いじゃないですか」
    と印刷会社営業の 西塚さんはいう。

    「上海にいるとワクワクしちゃうんですね。
     なんかできるんじゃないかって思っちゃう・・」
    と、スチュワーデスをやめて、
    マケーティングディレクターの 板屋さんはいう。

    「上海に・・・来るだけじゃ変わらない。
     上海に来て、自分がどこまで変わりたいと思って、働けるかだ・・」
    と、シュークリーム店を経営している 吉田さんはいう。

    「必要に迫られれば、言葉なんて覚えますよ。」と
    工場統括部長の 金井さんはいう。

    「上海に大事なのは、スピードですよね。
     上海のスピードにあわせて走りながら考えて、決断していかなければ・・」
    と化粧品会社を興した 奈須野さんはいう。

    「中国人って一人でも生きていくっていう逞しさがある。
    ボクは温室で育っていたんだと思いますよ。」
    とCMプロデューサーの 斉藤さんはいう。

    文章が、その人の語り口調で、書いてあるので、
    読みやすいばかりか、言葉一つ一つが、
    何げなくいっているけど、自分の言葉になっているので、
    読む人の心に届きやすい。

    著者は、あとがきで、「向こう見ず」をキーワードにしている。

    日本で働く人たち
    は、なぜつかれているのか?意欲的になれないのか?
    先が見えないのか?

    先が「しれている」という風に思ってしまっている。
    リングに上がる前に、試合を放棄してしまう。

    「向こう見ず」どういう結果になるかを考えずに、行動に移すこと。

    シレテイル と ムコウミズ の・・・違い。

    それは、自分で好きなことをやりたいと思って、
    行動を起こすことだ。
    それは、自分の可能性を引き出すことだ。

    上海で、苦労しながら、楽しんで生活している人。
    これから、上海で、なにかをしてやろうという人は、
    この本は、大きな励ましの本になるだろう。

    上海生活の手引きもあり、わかりやすい。
    こんなことで、トラブルが・・・ということも書いてある。

    私のオススメです。
    そういえば、申しおくれました。
    私も取材されたので、写真入りでのっています。

  • タイトルどおり。

    上海で働く人達の体験談を通して、
    上海で働くことの実態が見えてくる。

    上海よりも、上海で働いている日本人の
    生き方がかっこいい!と感じた。

    また、家族と同じと認めたらとことん
    いろいろやってくれる中国人の
    良いところも見えてくる。

    当然だけど、物価が安くても、
    経営者にならない限り、
    給与は中国人と同じか+α程度というのが寂しい。

    上海で働く云々よりも、
    まず自分の付加価値と信念がなければ
    通用しないことがよくわかった。

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著者プロフィール

フリーランスライター。
出版社勤務を経て、94年上海へ語学留学。
国営出版社勤務ののち、フリーランスに。
復旦大学大学院修士課程終了(新聞学)。
2003年から1年半、香港に滞在。
著書『上海で働く』(めこん)。共著『日本の常識は中国の非常識』(時事通信社)、『ハッピーシャンハイ』(双葉社)。
現在、中国に腰をすえ、中国人のライフスタイル、異文化コミュニケーション、出版事情など多分野にわたり取材を続けている。

「2007年 『香港・広東で働く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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