黒手毬珈琲館に灯はともる 優しい雨と、オレンジ・カプチーノ (ファン文庫)
- マイナビ出版 (2016年5月23日発売)


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本 ・本 (248ページ) / ISBN・EAN: 9784839958213
作品紹介・あらすじ
『第1回マイナビeBooks大賞』大賞&『お仕事小説コン』特別賞W受賞!
文具メーカーで事務をしている朝希は真面目に日々働いていたが、新しい課長に目の敵にされてしまう。見兼ねた先輩社員に助けられるも退職を余儀なくされた。
以来、半ば引きこもりのような生活を送るが、これではマズイと兄の営む家具屋で店番を始める。接客は辛いが兄の想いの詰まった家具に囲まれる穏やかな日々が過ぎていく。
ある仕事帰りの夕方、裏路地の『黒手毬珈琲館』を通りかかったとき、中に家具屋のスツールがあるのを見つける。と、ドアが開き、全身黒ずくめの店員が出てくるが、それは昼間来た客で……。
多彩なアレンジ珈琲の裏には誰かの温かな想いがある――。
心が疲れたときに効く、優しい一杯をあなたへ。
感想・レビュー・書評
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そこで終わっちゃうんですかっ?!
読んでいると、紙フィルターで淹れたコーヒーが飲みたくなる一冊でした。
あんなお店が近くにあれば良いのに。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
良かった。じっくりと良き読書でした。
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朝希と自分に共通点がいくつもあって読んでいて胸にグサグサきました。もうほんと、刺さる....。しがみついたって、甘ったれで生きていたっていいじゃない...。朝希の先生への甘くて切ない思いも黒塚さんの思いも甘くて身悶えしてしまった。2人の関係が進展する日はくるのでしょうか。
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主人公が自分の事しか見て無くて、周りに全く目が行ってないのに、男の人の事になると途端に変に甘えて行くのが苦手で評価は低め。
キャラがあまり好きになれませんでした。 -
高校時代、ある事情によって縮こまってしまった主人公。
そのまま就職できたものの、そこでパワハラを受け
無職になって、兄の店を手伝う事に。
そのうち高校で何が起こったのか、が出てきますが
確かに主人公は悪くない。
しかし相手にとっては、複雑すぎてたまらない。
言葉は選ばなければ、硬いものにも柔らかいものにも
変化していくもの。
それが分かっていたのに、何故上司に対して
言葉を選ばなかったのか。
とはいえ、全てがここに至るまでのもの、と思えば
辛かったけれど、と思えるかも知れません。
それでも主人公はどうにかしたい、と行動できる人。
それはそれで、素晴らしい事だと思います。
が、作中でも言われていますが
自分の安全は確かめましょう。 -
Twitterフォロワーさんのデビュー作品。
珈琲の優しい香りに包まれる素敵な内容です。
読み始めは主人公のあまりの自信の無さにちょっとイラッとするかもしれません。
でも読み進めていくうちに、自分自身の身に置き換えて「ああ、そういう事ってあるよね」と納得してしまいます。
「仕事」というものに対して真摯に取り組む姿は、言葉を尽くさずとも伝わるもの。
「プロ」という言葉の意味を考えさせられます。
お気に入りの喫茶店で読むもよし、のんびり日向ぼっこをしながら読むもよし。
是非、本作品のお供には香り高い1杯の珈琲をどうぞ。
澤ノ倉クナリの作品





