拝み屋つづら怪奇録 (マイナビ出版ファン文庫)

著者 :
  • マイナビ出版
3.44
  • (1)
  • (6)
  • (8)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 87
感想 : 11
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784839973421

作品紹介・あらすじ

紗雪の身の周りで不審な事故が相次いでいた。
奇妙に感じた家族からお寺でお祓いをするよにすすめられお寺に向かうことに。
しかし、話を聞いた住職から津々良という拝み屋を紹介され――?

『こんこん、いなり不動産』の著者が描く、ほんのりダークな現代怪異奇譚。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  •  どうしても本屋さんへ行くと余計に買い込んでしまう傾向が(-"-;A ...アセアセ

     自分の周りで凶事が起こることを悩んだOLと拝み屋さんとの物語。

     思っていたより面白かったです。続きが出ると思うので、多分読むかと……。

  • 彼女の身の回りに起きていた不幸の理由、当初示されていた答えだけでは納得しきれなかったが、最後の展開で成程と。
    それにあの展開はずるかった。
    呪いは愛情の裏返しで、でも暴走しそうになっていたのを止めようとしていた存在。
    その存在を最後の最後に出してくるのがもう。
    途中までは耐えられたが、待って待ってと思っている間に涙が出た。
    ああいう展開には本当に弱い。

    自己肯定感がとことん低い女性が、拝み屋の下で心を休ませつつ、人間らしい生活を取り戻しつつ、そばにいたいと思える相手を見つける物語。
    拝み屋の彼の過去にどんなことがあったのかは具体的には語られないが、彼は彼で肩書きばかりが先行して「自分」という個人を見てもらえない世界にいた模様。
    主人公の彼女とは境遇は違えど、自分らしく生きられる場所を探しているのは同じなのかなと感じた。
    だから、彼の肩書きに惑わされることなく彼自身を見て好きになってくれた主人公の存在は、彼にとって救いになったのではないかと。
    きっと彼女が思う以上に、彼自身が予想していた以上に。
    彼女が彼に救われたことは言うまでもないが、互いに互いを支えて救えるというのは、唯一無二の相手ではないかと。

    そんな二人が今後は仕事のパートナーとして再出発という形で終わったので、続きが期待できそうな雰囲気。
    拝み屋の彼は彼女の思いを受け止めはしたが、正式な返事はしていない。
    彼らが仕事上だけの関係で終わるのか、それとも先に進むのか。
    もし先に進めたのなら、それは長生きできないと思っている彼がまた一つ壁を越えた証明にもなるので、見届けることができたらと思う。
    続刊、お待ちしています。

  • 周囲の人が次々と不幸になっていく。
    原因を探るため、紹介された場所に行く。

    ブラックな会社は辛いですが、金がないはもっと辛い。
    いや、さらっとこんな提案してくれるのもすごいですが
    背後が分かって、何となく納得。

    優しさに包まれれば、どうにか立ち上がれるわけですが
    前の職場、これはすごいな、と。
    いや、辞めて終わったのかと思ったら、な展開ですし
    何故これを野放しに? というよりも
    何故付き合った? でしょうか。
    それほどまでに辟易した、というのもあるでしょうが。

    主人公の『原因』も、思いもよらないものでした。
    これは確かにやりにくい…。
    悪に染まっていっている、という事でしょうか?
    取り返しのつかない事になる前でよかったですが
    変なのが乗り込んで言わなかったら
    どうするつもりだったのでしょうか??

  • #読了 怪異や呪物がでてくるファンタジー。周りで不幸が続き、寺へ行くも拝み屋を紹介され、戸惑いながらも訪れた紗雪。てっきり、拝み屋つづらさんがズバッと怪異を解決してくれるのかと思いきや、紗雪の身の振り方や心のあり方という根元から変えなきゃダメよってなるからびっくり。確かに、祓い屋じゃなくて拝み屋だもんね。
    あまり突飛な展開はないけれど、王道を行ってる感じ。読みやすい。続きも楽しみ。

  • 紗雪が凄く後ろ向きなんだけど、津々良が駄目な所は駄目としっかりしかってくれる人で、きちんと成長していけるのが良いなと思います。
    紗雪をすぐに津々良が受け入れたりと、微妙にご都合主義的ですが、気軽に読めました。

  • 自分を大切にするということをとことん教えてくれるお話。変に鈍くない二人の関係が自然で好き。続編でるかなぁ。また読みたいなぁ。

  • 第三章からだんだんうーん…となっちゃいました…
    作家さんのあとがきで「ライトホラーちっくな物語」だそうで…
    …あ、続くんだ…

全11件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

福岡県在住。2017年「こんこん、いなり不動産」(マイナビ出版ファン文庫)で書籍デビュー。2019年「扉の向こうはあやかし飯屋」がアルファポリス第2回キャラ文芸大賞特別賞を受賞。

「2020年 『扉の向こうはあやかし飯屋』 で使われていた紹介文から引用しています。」

猫屋ちゃきの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×