笛吹伝説 (MF文庫 3-28 最終戦争シリーズ 4)

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  • KADOKAWA(メディアファクトリー)
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840103640

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  • 4巻からは短編でなくパトロールシリーズ。
    リュウ(復刊前)で連載され、休刊に巻き込まれて終わった悲劇のお話。
    この人は毎回こんなんだったが。

    パトロールシリーズは西塔小角がパトロールになったばかりの頃のお話。
    これまでに登場した小角は基本50代前後の話ばかりだったが、血液交換不老法のおかげで見かけは同じだがこの頃はもっと若い。
    新米パトロールの小角はタイムマシンを使った犯罪を取り締まるが、毎回騒動の元になった女性とロマンスを育み、そしてフラれるという宿命を背負っている。
    実はこのルールほぼ半永久的に続くわけだが、その発端になったのが最初のエピソードのプロフェッサー津月になる。
    いや発端という意味では唱が最初ということになるのだろうか?
    他人としては初の津月はしかし、わりと早々に忘れられているのが今読むと寂しい気もする。
    やっぱり熾天使(セラフィム)なんだろうなあ本命は。

    その本筋とは少し外れているが、放電空間のエピソードが実は興味深い。
    雲中飛行でも登場したクマリやサイコフライト、この世界のエネルギー問題を解消した四次元コイルの話など、これまでにも登場し今後も出てくる話がいくつか詰まっていて、本来この時代と小角とはあまり関わらないであろう部分と繋がっている。
    ただ四次元コイルに関しては、今回の文庫版では一番最初期のエピソードが抜けているんだよなあ。
    あれがないと何の話かわからない。
    アリスと3人のふたごも文庫化されているので、そっちも読めということなのだろうが。

  • 笛吹伝説については徳間書店の表紙の絵にぞっこんラブです。謎の指名手配美少女を時空を超えて追いかける、坊ちゃん育ちの時空警察イケメンという設定も好き。

  • 山田ミネコは好きな漫画家がアシスタントをしていた……というところから入ったんですが、話のスケールの壮大さとメロドラマな展開にはまってしまった。やっぱり昔の『西の22』とか『自我系の暗黒巡る銀の魚』とかが秀逸だなと思っている。パトロールシリーズは最後のほうが主人公が食われきっていて切ないのですが、エピソード『笛吹伝説』はすごい。小角とセラフィムを巡る一連のシリーズはタイムトラベル・ロマンスものの傑作だと思う。SFでハメルンのいろいろな解釈があるけれど、その中でもこの話がもっともロマンチックだと思う。……そんな小角が、最後にセラフィムが迎えに来てくれたときに拒否してしまうのが本当に腹が立つ……! 永遠の恋人でいてほしかったよ……。

  • 最終戦争シリーズ
    お気楽パトロール時代の小角は大好き。
    パイド・パイパーはもっと話を膨らませて欲しかったなぁ。

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