花のような女 (MF文庫 5-30)
- KADOKAWA(メディアファクトリー) (2003年10月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (169ページ)
- / ISBN・EAN: 9784840108911
感想・レビュー・書評
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たとえば、ツユクサはしぶとい女、サザンカはファッション女、ヒマワリは宗教勧誘女…。大田垣ワールドを楽しみつつも、花のもつ強烈な個性におどろかされる、36編のイラスト&エッセイ。
(2000年)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2017/11/18 15:45:20
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「花のような女」2
著者 大田垣晴子
出版 メディアファクトリー
p52より引用
“固有の匂いを持っていることには意味がある。”
画文家である著者による、
季節の花のイメージを女性に重ねて書かれたエッセイ集。
イラストも全て著者による物で、
実体験や友人の体験などをほのぼのした調子で語られています。
上記の引用は、
ドクダミについての項の中の一文。
この様に述べておきながら、
体臭の強いのがマズイとか消臭はエチケットとか言っています。
確かにあまりにも不潔にしていて人前に出るのは、
どうかなと思います。
ですが、
清潔にしていて出る体臭を消してしまうのは、
あまりにも不自然で生物として無理があるのではないでしょうか。
とはいう物のどの程度まで許せるか、
我慢できるかは個人によるので、
著者の言うとおり難しい問題だと思います。
どの様な匂いであっても受け入れられるような、
度量の広い人間になりたい物です。
この本を読むと、
女性でいるのは大変だなぁと改めて思います。
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『FRaU』連載のとき、毎回楽しみに読んでいました。MF文庫にお引っ越しだったんですね。今のほうが装丁がきれいです。お花と、女性についての絵つきエッセイ。お花のセレクトがちょい和風でシブいです。私の親の世代くらいに、庭で普通に見られたものが多いかも。どの花も素敵にネタにされていますが、個人的には、白木蓮と、エニシダの花が咲く様子に使われているたとえがとても優美でかわいくて、連載時からお気に入りでした。今読んでも、やっぱり好き。こんなたとえができるようになりたい〜。この花から広がる女性エッセイが、これまた、シブくてものすごく的を得ている!女が観察する女は、なかなか計算高くしたたか(笑)。男性諸氏、ご注意あそばせ!でも、そこをあげつらうわけではなく、ただただ観察なのがいやみのないところだと思います。大田垣さんのお好きな女性像は、私のそれとも結構近いような。一見ゆるそうなのに、語彙や引用される例も巧み。連載時には確か、1ページにレイアウトされたイラスト+エッセイだった記憶があるのですが、文庫用に再構成されていてもバランスがよくて、とても読みやすく思いました。意外とスパイスの効いたイラストエッセイで、何回読んでも楽しめます。で、この☆の数。
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人を見る目がシビアだなぁ男の人はこの本を読んで勉強したらどうだろう?
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この人の本の中では今ひとつの部類だった(私的には)。中はオールカラーなんですが……。