君へ。―つたえたい気持ち三十七話 (ダ・ヴィンチブックス)

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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840110556

感想・レビュー・書評

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  • 気軽に、好きなところから、好きなところだけ読める短編集って敷居が低いっていうか、手にとってみたくなるけど、これは内容的にも好みの感じ。

    ふと読み返したくなる時がきっとあるだろうな、(今回は図書館で借りたけど)手元にあってもいいな、って思う本。

  • コミュニケーションをテーマにした三十七の著名作家による超短編アンソロジー。小説ありエッセイありで、「白紙」「朝日が向かっています」などの作品はもっと書きこまれたものを読んでみたいと思った。逆に短さが良い味になっていたのが藤沢周「教えない」。
    ラストを飾る乙一はこの短さでも抜群の存在感を誇っている。
    死の手段を考えている最中に届く、ぶどうパン感激のメール。
    “パソコンケーブルの向こう側にこんなアホな人がいるというのに死ねるわけがなかった”
    勿論字面通りに呆れはあったのだろう。しかしこの時作者に響いた衝撃の正体は、文字の向こうに予測のつかない感情と行動を持つ生きた人間がいるという実感だったのだと思う。殆ど死の世界に引っ張られていた作者の中に、パソコンケーブルを通じて“生者”が侵食してくる。その仮想と生身の交錯が、一見呑気とも見えるこの一文にのせられているのが良い。侵食は必ずしも苦痛ではないのだ。
    また大林宜彦「賢者の自由」に見られる老父の言葉も印象的。
    “自由を不自由に使ってこそ人間”
    作中では主に表現の自由をさして使われている。ネットの普及に伴い、肥大した自由を振りかざしての書きこみが激増している今、誰しもに必要な言葉だと思う。
    最低限の制約を以て贅肉を削いでこそ、自由は美しい。
    (カズハ)

  • ひとは歩くのをやめない。話すのをやめない。伝えたい気持ちをあきらめられない。それは、とても素敵なことだ。
    「また、やりましょうね」

  •  三十七人の新進作家達によるショートストーリーまたはエッセイを集めた「短篇集」。競作テーマは「 コミュニケーション、伝えたい思い 」。 
     三十七篇を通読すると、短編の多くが、売れずに苦労していた頃の思い出や、大切にしてきた記憶がモチーフであった。その為、若き作家達の夜明け前の青春群像という趣もある。ほのかにあったかい読後感を得られた。
     気軽にすらすら読める本。 

  • 透き通った世界の中に、時折温度と臭いを感じるエッセイ集。
    コミュニケーションをテーマに書いてある37話。
    心がポッとあったかくなる一冊。

  • 〈コミュニケーション〉をテーマにした全37編のショートストーリーとエッセイ集。

    ・鷺沢萠「What if……」
    ・山本文緒「試行錯誤はまだまだ続く」
    ・北方謙三「モシ族のもしもし」
    ・宮本輝「バーチャル……?」
    ・江國香織「そばにいてくれた?」
    ・五木寛之「山間の町で」
    ・藤沢周「教えない」
    ・松岡佑子「心を燃やす」
    ・田口ランディ「モーニング・コール」
    ・大沢在昌「深夜の手紙」
    ・森絵都「あの夜の魔法」
    ・篠田節子「丑三つ刻の戦士たち」
    ・夢枕獏「いつでもどこでも」
    ・角田光代「西の昼と東の夜」
    ・有栖川有栖「両手に受話器」
    ・山川健一「イージー・ゴーイング」
    ・鈴木光司「嬉しいお知らせ」
    ・藤田宜永「今から寝るよ」
    ・村山由佳「ありがちだけれど本当のもの」
    ・北村薫「雪が降って来ました」
    ・小池真理子「こんな花あらしの午後は」
    ・松尾スズキ「『自分』は『自分』で充分です」
    ・石田衣良「オフラインで待っている」
    ・山本一力「八文字の、比類なき重さ」
    ・大林宣彦「賢者の自由」
    ・川上弘美「カツカツ」
    ・大槻ケンヂ「バカ、お前、太平洋戦争に較べたら~」
    ・馳星周「島人ぬ心」
    ・高橋源一郎「白紙」
    ・唯川恵「失恋メール」
    ・石坂啓「ワタシハ人間ダ!!」
    ・鴻上尚史「『打ち上げ』について」
    ・重松清「朝日が向かっています」
    ・谷村志穂「失恋」
    ・瀬名秀明「一言が伝えられない」
    ・坂東眞砂子「旅立ち」
    ・乙一「小生、感激。」

  • メールが表すのは結局人間。

  • さまざまな有名作家が、心に残っているエピソードなどを
    書いていて、小説をよむより、
    その作家さんの雰囲気がでていて面白かったです。

  • 37人の作家などの人たちが「コミュニケーション」をテーマに書いたエッセイやショート・ストーリー。
    江國香織、夢枕獏、角田光代、松尾スズキ、谷村志穂・・・・。そうそうたる面々です。

    数ページの文章に、筆者自らが撮ったのかも、と思われるモノクロの写真と、文章にまつわる自筆のひと言が添えられています。

    他の本たちがならぶ本棚とは別に、すぐに手の届くところにぽんと置いて、うっすらほこりをまとったころに手にとって、気まぐれにひろい読みしたくなる文庫本です。

  • 「コミュニケーション」をテーマに、いろんな作家さんの作品が楽しめる。一作品6ページという超短編だが、その短さに物語がぎゅっと詰まっていて感心する。

    中でも印象に残っているのが「白紙」。
    年老いた母を心配して兄弟が送ったプレゼント――FAXが伝えた最期の言葉に、不覚にも泣いてしまった。ありきたりな、たった一言。でも、そこに込められた想いが心に響く。

    何度でも読み返したくなる、宝物のような作品。

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