ありがと。: あのころの宝もの十二話 (ダ・ヴィンチブックス)
- KADOKAWA(メディアファクトリー) (2004年10月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
- / ISBN・EAN: 9784840111553
感想・レビュー・書評
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図書館にポンと置かれていて惹かれて借りてみた。
あのころの宝もの十二話。
面白かったものや、よくわからなかったものまで。
「モノレールねこ」がやっぱり面白かったかな。
「ルージュ」もじわっと良かったし。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ありがとうってタイトルだけど、全てが全てほっこりするわけじゃない。
そして恋愛のお話し多数なので、なんというか、すごく心が痛い。
半世紀、いつも床に臥せっているのに結構元気なおばあちゃんっていったいどんな存在なんだろう…。
普通足腰立たなくなるよね…。
心が欲しいね。心が。 -
女性作家12名による短編集。
タイトルからすると「ちょっといい話集」のような印象を受けるのですが、救いの無い話も含まれているので要注意。
この中で既知の作家さんは加納朋子・久美沙織・光浦百合の3名だったのですが、結局面白かったのも彼女たちの3作だったように思います。特に久美さんの「賢者のオークション」は、クスリと小さく笑えてしまう佳作でした。 -
キーワードの[ありがと]も[宝物]もあまり関係ない話ばかりじゃないかな。
きらきらした感動を期待して読んだけど、ざらりとした嫌な感じの話が多かった。
加納朋子の[モノレールねこ]は優しくあたたかい話。 -
三浦しをん「骨片」を読みたくて以前買ったのを引っ張り出してきて、ほかの作品も読んでみる。久美沙織「賢者のオークション」は、オー・ヘンリの「賢者の贈り物」にかけたものかと思ったら、また違った味わいで、現状にいだいた不満をネットオークションで癒されていたけど、最後はリアルの友達を頼って、自分の大切なものが何かを自覚する、と。中上紀「シンメトリーライフ」は、対照的な人生を送る姉妹が、思ってもみない形で結び合さる結末に。同じ人も事象も、捉え方によってまた違った様相を見せるのが当たり前だけど興味深く、ほかの作品も読んでみたくなる。中山可穂「光の毛布」は、自分の手でものをつくりたい、と望んで転職した主人公が、仕事にのめりこみすぎて、最愛の彼氏を失い、その途端皮肉にも仕事への情熱も失い、辞めるつもりで長期休暇に入るけど、最後には仕事への愛だけは捨てられなかったと気づく話。
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ダ・ヴィンチ文庫のアンソロジーがとても好き。
装丁の雰囲気からして魅力的である。
その作家さんの作品を読んだことのあるない問わず楽しめ、特に【モノレールねこ】【届いた絵本】が好みのものであった。
幸せなものを読むと、幸せになれる。 -
12人の小説家によるアンソロジー。
好きな作家さん探しのためにブックオフで100円だったので購入しました。
三浦しをん以外の本は読んだことありません。
その中で加納朋子の「モノレールねこ」がよかった!
加納朋子要チェックですね。 -
12人の作家による短篇集。三浦しをん以外は読んだことのない作家だったため、新鮮さを味わうことができた。
何人かのひとがいっていたけども、この本のタイトルにある「ありがと。」という言葉はどこからきているのかなあと思った。
個人的には、狗飼恭子「町が雪白に覆われたなら」加納朋子「モノレールねこ」谷村志穂「光の毛布」三浦しをん「骨片」あたりがすき(三浦しをんのは再読)「モノレールねこ」はなんだかすごくじんわりとする話だった。これだけなんだか毛色がちがったかな。あとの話は、どれも男と女の深いところにあるどろっとしたものを遠慮なく書いてあるような印象を受けた。薄い濃い関係なく。
「ルージュ」みたいにこういうふうに思ってる女性はいるんだろうなあ。女性であることに限りなく気づかないところで劣等感みたいなのを持っているひと。共感した。
(313P) -
「ほんのり心が温まる」らしいので読んだところ…温まるどころか薄ら寒い気持ちにさせられるお話も…。
「モノレールねこ」と「賢者のオークション」「光の毛布」は好きでした。