雪屋のロッスさん (ダ・ヴィンチブックス)

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  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840114936

感想・レビュー・書評

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  • ちょっとへんてこ、だけどやさしい。吉田篤弘さんとか宮沢賢治さんの作品に通じるものがあるかも。

    お風呂屋さんの夫婦が好きだなぁ。

  • 図書館で借りたもの。
    雪屋のロッスさん、大泥棒の前田さん、似顔絵描きのローばあさん、サラリーマンの斉藤さん…。物語作家の著者が描く、さまざまな人たち、それぞれの営み。

    いろんな職業の人や物たちが主人公の、短編や掌編が30個。
    「大泥棒の前田さん」「床屋の国吉さん」「玩具作りのノルデ爺さん」が特に良かった。

  • なるほど、平成の宮沢賢治。よほど心が落ち着いてないと奥に含まれたことを読み解く気になれない。

  • 子どもの頃に読んだ昔話を集めたような短編集。

    昔話って、教訓がわかりやすいのとよくわからないのがあるけれど、そのわかりにくい方。

    言いたいこと、伝えたいことがあるようなないような。

    とにかく、よく人が死ぬ。
    友達が、「人が死ぬ話はずるい。出来不出来問わず、絶対に哀しい気持ちに心が動くじゃないか」と言っていた。
    これも昔の話。

  • 「偉大なるフェリペは教えてくれた。この世界は、勝者のためにだけうつくしいというわけではない」(67ページ)

    世界には、さまざまな人がいて、さまざまな商業についている。
    知っているものも、知らないものも、
    すべてには逸話があり、すべて、誰かの心に触れるもの。

  • 読了日 2018/08/03

    談話室で紹介いただいた一冊。

    30編の短編集。見開き一ページ程度のものもあり、仕事前や休憩時間に読んだりするのにとても向いていた。

    1.なぞタクシーのヤリ・ヘンムレン
    2.調律師のるみ子さん
    3.大泥棒の前田さん
    4.棺桶セールスマンのスミッツ氏
    5.風呂屋の島田夫妻
    6.図書館司書のゆう子さん
    7.像使いのアミタラさん
    8.床屋の国吉さん
    9.警察官の石田さん
    10.コックの宮川さん
    11.ボクシング選手のフェリペ・マグヌス
    12.クリーニング屋の麻田さん
    13.雪屋のロッスさん
    14.似顔絵描きのローばあさん
    15.プロバスケット選手のスーホン君
    16.果物屋のたつ子さん
    17.ポリバケツの青木青兵
    18.犬散歩のドギーさん
    19.パズル制作者のエドワード・カフ氏
    20.棟梁の久保田源衛氏
    21.サラリーマンの斉藤さん
    22.神主の白木さん
    23.雨乞いの「かぎ」
    24.しょうろ豚のルル
    25.旧街道のトマー
    26.見張り番のミトゥ
    27.ブルーノ王子と神様のジョン
    28.取立屋の山田
    29.玩具作りのノルデ爺さん
    30.マッサージが上手な栗

  • どちらかというと後味の悪いお話が多いのに、柔らかな文章と装丁のためか、読んでいても不思議と嫌な気持ちにはなりませんでした。
    ふわふわと捉えどころのない、不思議な本だなあと思いました。

  • 調律師のるみ子さん、心も時には調律が必要なことを、教えてくれました。他の出版社からも出ていますが、こちらの方が感情の変化などが、体に入ってきます。

  • タクシー運転手、図書館司書、雪屋、見張り・・・。

    などなど色んな仕事をしている人々が登場。

  • ○○の○○さん。
    という30の短編集。

    雪山のロッスさんって題名にひかれて図書館で借りてきました。

    30のお話しがとてもおもしろかった。
    切ないのや面白いのやシュールだったり怖かったり、気持ち悪かったり、泣きそうになるのとか、不思議な世界とか。ほわーとあったかい話しだったり♡

    いしいしんじさんすごいな!と思いました。

    図書館司書のゆう子さん
    コックの宮川さん
    雪山のロッスさん
    果物屋のたつ子さん
    ポリバケツの青木青兵
    ブルーノ王子と神様のジョン
    が、特に好きでした。

    図書館で借りたけど手元に置いておきたい本だと思いました。

  • こんな本、はじめて。
    短編だし、けっこう疲れるかもって予想したけど
    そんな感じだったけど、それよりも
    いろんな人のやさしさに
    ちょっと動揺した。

    でもけっこう憶えてないんよね、中身。
    数日経っても憶えている人たちは
    1、2、4、5、7、14、15、17、18、19、23、25、26

    1.なぞタクシーのヤリ・ヘンムレン
    2.調律師のるみ子さん
    3.大泥棒の前田さん
    4.棺桶セールスマンのスミッツ氏
    5.風呂屋の島田夫妻
    6.図書館司書のゆう子さん
    7.象使いのアミタラさん
    8.床屋の国吉さん
    9.警察官の石田さん
    10.コックの宮川さん
    11.ボクシング選手のフェリペ・マグヌス
    12.クリーニング屋の麻田さん
    13.雪屋のロッスさん
    14.似顔絵描きのローばあさん
    15.プロバスケット選手のスーホン君
    16.果物屋のたつ子さん
    17.ポリバケツの青木青兵
    18.犬散歩のドギーさん
    19.パズル制作者のエドワード・カフ氏
    20.棟梁の久保田源衛氏
    21.サラリーマンの斉藤さん
    22.神主の白木さん
    23.雨乞いの「かぎ」
    24.しょうろ豚のルル
    25.旧街道のトマー
    26.見張り番のミトッ
    27.ブルーノ王子と神様のジョン
    28.取立屋の山田
    29.玩具作りのノルデ爺さん
    30.マッサージが上手な栗

  • フォントの点々もかわいいし装丁もいい。
    読んできたいしいしんじの中でダントツによかった。
    特に好きだったのは「棟梁の久保田源衛氏」「ブルーノ王子と神様のジョン」。

  • 大好きないしいしんじさん。
    ◯◯の◯◯さんというタイトルの短い物語が30話。
    どれも面白かったけど、見張屋?のミトゥさんのお話がよかったなー。
    ユーモアたっぷりで、ときどき皮肉で、ちょっぴり切なくて、心がじんわりあたたかくなる、いしいしんじさんの書く魔法みたいな物語が大好き。

  • ほのぼの。温かい物語なんだけど、どこか切ないような。一話一話ステキです。

  • ◯◯をする、◯◯さんのお話。

    30編の物語ひとつひとつに心揺さぶられます。

    胸がきゅっと苦しくなるような、痛み、苦しみも織り込まれているのだけれど、読後感はなぜかあたたかい。
    不思議な雰囲気の短編集でした。

    「風呂屋の島田夫妻」
    「似顔絵描きのローばあさん」
    「ポリバケツの青木青兵」
    「玩具作りのノルデ爺さん」
    「マッサージが上手な栗」

    が特に印象的でした。
    多くは語らないけれども、伝わってくるもの。
    心に残るもの。
    ぜいたくな短編集です。

  • 「○○の〇〇さん」というタイトルの短編が30編。
    どれも面白い。悲しいものもあれば、笑えるのも。また、ふとした時に手に取りたくなる短編集でした。

  • おじいちゃんの本棚で見つけたような短編集。キラキラした言葉たちが降り積もり、心がほっこりする☆

  • 今までに読んだことない種類の本だった。
    冷蔵庫の中の野菜の気持ちだったり、ゴミ箱が主人公だったり、
    不思議で、何処か悲しくて、でもホッコリする。
    文の意味が読み取れなくて、
    「これはどういう意味だろう」と考えるところもあった。
    短編集で読みやすかった。

  • 色んなお仕事をしている人が出てくるお話です。
    そのお仕事をしている人というのが実にさまざまで、日本人、外国人、中には人でないモノまで登場します。

    ページ数がそれほど多くない上に、30話も収録されているので1話がとても短い。
    短いものでは2ページというお話も。
    それだけにちょっとぼんやりと読んでいると内容が分からなくなって遡って見ることに・・・。
    1話ごとにそれぞれの世界が広がっていて、全体的に静けさを感じました。

    私は「調律師のるみ子さん」がいいと思いましたが、次に読んだら違うお話がいいと思うかもしれません。
    ていねいにじっくりと読んでいく本だと思いました。

  • 繁華街の端の古アパートに、栗と呼ばれる少女が住んでいます。

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著者プロフィール

いしい しんじ:作家。1966年、大阪生まれ。京都大学文学部卒業。94年『アムステルダムの犬』でデビュー。2003年『麦ふみクーツェ』で坪田譲二文学賞、12年『ある一日』で織田作之助賞、16年『悪声』で河合隼雄物語賞を受賞。そのほか『トリツカレ男』『ぶらんこ乗り』『ポーの話』『海と山のピアノ』『げんじものがたり』など著書多数。趣味はレコード、蓄音機、歌舞伎、茶道、落語。

「2024年 『マリアさま』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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