もしもし、運命の人ですか。 (ダ・ヴィンチ・ブックス)

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レビュー : 176
  • Amazon.co.jp ・本 (182ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840118163

作品紹介・あらすじ

間違いない。とうとう出会うことができた。運命の人だ。黙々と働く昼も、ひとりで菓子パンをかじる夜も、考えるのは恋のこと。あのときああ言っていたら…今度はこうしよう…延々とシミュレートし続けた果てに、「私の天使」は現れるのか。

感想・レビュー・書評

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  • ときめきの上昇カーブがやがて水平になり、いつか下降するのが怖い。

    幾つかの恋愛を経た上で無意識にしてしまう「タイプ分類」「未来予想」。

    互いの気持ちが分からず、いっそおでこに好意や性的合意点が数値化され、表示されればいいのに…と願う。

    四十路過ぎても惑いまくり。ロマンチックに、理想の恋愛を追い求める穂村氏。自己愛が強くて、自意識過剰で、だけど自信はなくて…分かる、分かる…って、共感してどうする。

    デート代を男性が負担する際、3万円/回を超えたら、性的関係を持ちたい…という意見は興味深いなぁ。ニーズが分かりやすくていいかもしれない。でも、相手はそのルールを知らないんだよね…

    とかく面倒くさいお豆腐メンタル男子、運命がどうとか言ってたと思いきや、唐突に現れる「妻」。パラレルワールドに迷い込んだかのような時間軸にふらふら。

  • 穂村さんの恋愛エッセイ。
    手元に置いておきたい一冊。

    最後の「運命の人」なんて短編小説みたいで、会話と自分へのツッコミとでもうきゅんきゅんきゅーん、です。

    自意識過剰で夢見がちな四十四歳(当時)男性の独白が、なんでこんなに癒しをもたらすのか…謎。

  • 間違いない。とうとう出会うことができた。運命の人だ。黙々と働く昼も、ひとりで菓子パンをかじる夜も、考えるのは恋のこと。恋愛の機微、複雑な心の探り合い、そして儚く散る恋心。著者の恋愛分析と妄想に満ちたエッセイ集。

    著者の数々の恋愛(未満?)経験から導き出された理論が、軽快なリズムと絶妙な言葉で綴られている。理論が暴走し、果てしなく広がる妄想が面白くて、思わず引き込まれてしまった。
    このエッセイを読んで、恋愛も人間関係の一つなのだ、とふと思った。「私たちは常に他人の心の地雷原を歩いているのだ」という言葉が現れる掌編がある。「心の地雷」」とはその人が決定的に受け付けられない行為のことである。自分では当然そうだと思っていたり、自然に行っていることが、他人にとって絶対にNGである行為だった場合、近づきつつあった関係も一気に距離が広がってしまう危険がある。エッセイでは恋愛の側面から「心の地雷原」をとらえているが、もっと広い意味での人間関係においても同じことが言えるだろう。
    例えば会社の同僚と何気ない会話をしているとき、同僚のふとした動作に「あ、」と目が釘付けになり、平静を保って話を紡ぎだすも、潮が引くように一気にその人への興味が失せるときがある。これこそ私の「心の地雷」が踏まれた瞬間である。恐ろしいのは、自分が相手の地雷を踏んでしまったとしても、多くの場合、相手はその瞬間を教えてくれない為、地雷が何なのか全くわからず、ややもすると同じ地雷を踏み続け、知らぬ間に相手との関係性に大きな傷をつけている可能性があることである。
    このように考えると、相手に向ける笑顔すらひきつってしまいそうだが、逆に地雷がプラスに作用する事もある。何気ない行動に相手が好意や共感を抱いてくれることもある。やはり人との付き合いとは「心の地雷原」を歩いていくことに他ならない。時には地雷を踏んで黒こげになってしまうこともあるだろうが、相手が恋に落ちてしまうような好意の地雷を当てることもあるだろう。どこに地雷があるのか分からないのなら、リスクにとらわれ過ぎず、楽しみながら地雷原を渡っていきたいと思う。

  • 何、俺にいて欲しいの?
    じゃ、もっと、引きとめてくれよ。
    もっと強い「→」で。

    胸が痛い。
    ほとんど物理的に痛い。

    脳が純白になる。

  • 穂村さんの本を読むと恋愛での男心ってこんな感じなんだなぁ。。。と知る事が出来る。それと同時に恋の駆け引きをしていた頃がなんだか懐かしく思う。
    『冷蔵庫が息づく夜にお互いの本のページがめくられる音』この詞が一番好き。
    これはかなり幸せな時間の過ごし方だなぁ。

    • mayasmrさん
      穂村さんの本は、あぁ、分かるこういう気持ちってのが多くて、また視点が人とずれていて好きです。
      読む本の傾向が一部被っていたので本選びの参考に...
      穂村さんの本は、あぁ、分かるこういう気持ちってのが多くて、また視点が人とずれていて好きです。
      読む本の傾向が一部被っていたので本選びの参考にとフォローさせて頂きましたが、お邪魔なようでしたら外します。
      2013/08/01
  • ほむらさんのエッセイ、今回は恋愛がテーマ。
    平和な割になんだか飛び道具っぽい。
    恋愛ってなんてむずかしいんでしょう。わたしは、はなをたらしてるあいだに人生をおわらせてしまいそうだわ。

    へたれた視点から見てみても、やっぱり恋っつーのは最終的に「いいな」と思えるものだな。
    職業選択の自由が逆に自己実現のプレッシャーを高めてるって話は うおぉ、と思った。自由が不自由を生む。人はばかだね。

  • 穂村さんのヘタレ具合が非常にツボ。おもしろい。

  • 穂村弘最高!そう、女性のストッキングが伝線してるのに気づいても、言っちゃあいけないんだよね。瓶のフタを開けてって頼むのは、一種のプレイなんだよね。

  • 穂村弘さんの恋愛についてのエッセイです。
    面白くて、一気に最後まで読んでしまいました。

  • 面白かった。「一次会の後で」「理想の男性象」が特にお気に入り。
    理屈では説明できないような感情や行動が巧みに言語化されている。

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著者プロフィール

穂村弘(ほむら ひろし)
1962年、北海道生まれの歌人。1990年歌集『シンジケート』でデビュー。その後、短歌のみならず、評論、エッセイ、絵本、翻訳など幅広い分野で活躍中。2008年『短歌の友人』で第19回伊藤整文学賞、『楽しい一日』で第44回短歌研究賞、2017年『鳥肌が』で第33回講談社エッセイ賞、2018年『水中翼船炎上中』で第23回若山牧水賞をそれぞれ受賞。歌集に『ドライ ドライ アイス』、『手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)』、『ラインマーカーズ』。その他代表作に、『本当はちがうんだ日記』『絶叫委員会』『世界音痴』『整形前夜』『蚊がいる』『短歌ください』『野良猫を尊敬した日』など著書多数。

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