うさぎパン (ダ・ヴィンチブックス)

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  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840118972

感想・レビュー・書評

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  • 女子校出身だった優子は、男女共学の高校に進学した。

    成績のことを義母のミドリさんに指摘されて、家庭教師についたのが大学院生の美和ちゃんだった。

    高校で自己紹介をきっかけに、
    パン屋さん同盟となったボーイフレンドの富田くん。

    美和ちゃんを通して時々あらわれる、
    亡くなった母、聡子との短い会話。

    美和ちゃんと村上さんと、富田くんとの遊園地デート。
    将来のことについて富田くんとの喧嘩。

    うさぎパンが、優子の忘れていた聡子との記憶を
    よみがえらせる。

    ネタバレ。
    優子の父は、聡子と結婚しながらもミドリさんと愛人関係だった。
    聡子とミドリは同時期に妊娠し、聡子は死産、ミドリさんは優子を出産して
    聡子夫婦の養女に出すことに決めた。
    聡子は病死してミドリは優子の父と再婚。

    義母だと思っていたミドリさんは優子の実の母だった。

    美和ちゃんのプレゼントを通じて
    優子が聡子のことを思い出すところが
    意外なことに(?)涙出そうになった。

    「ひとを好きになるのは、どうしようもないことなの」

    )^o^(

  • 途中スピリチュアル?な感じもありつつ、爽やかな恋物語で、とにかくパンが食べたくなった!

  • 序盤で文章そのものに魅力を感じたが中盤以降失速してしまった印象。まあ、それでも読めるとは思う。

  • 女子校育ちのゆうこは春から共学の高校へ、共学に戸惑うゆうこはパンが好きな富田くんに出会う。
    富田くんとパン屋さんめぐりをし、家庭教師の美和ちゃんと仲良くなり、突然のんびりとした話が一変し美和ちゃんに時々死んだ母、聡子が乗り移るようになる。

    突然話が変わってしまったかと思いきや、一番最後に胸にぐっとくるエピソードがありこの本が好きになった。

  • 一組の高校生のカップルの爽やかな恋のお話。微笑ましくて、とても可愛らしいかったです。美和ちゃんやミドリさんも、読むごとにどんどん好きになっていくキャラクターでした。正直、このテの話にファンタジー的な要素が入り込むのは、本来なら好きではないのですが、優子が全てを知った時、不覚にもウルッとしてしまいました。この2人の将来が見てみたいな〜きっと、素敵なパンを焼いてるんでしょうね。

  • 軽ーく読める本。
    中学生とかにはちょうどいいかも。

    すらすらと高校生の淡い恋のお話として読んでいたらちょっと吃驚するような展開もありました。

    家庭教師のお姉さんに、死んだお母さんの聡子が乗り移って話し出したり。
    聡子が言うには実は継母だと思っていたミドリさんが実の親だったり。

    重い話を軽く書けるって凄いなと思います。
    あと、タイトルにもなった「うさぎパン」
    お母さんの聡子が生きていた時に作ってくれてたんですね。なんだか心温まる話でした。

    ボーイフレンドの富田君が「フランスにパンの修行に行く」と言って寂しがるのはわかるけど、彼はとてもいい人だと思うよ。

    この先どうなるのかなんて誰にも分らないけれど、自分は常に最良の選択をしたんだと信じられる生き方がしたいね。

  • 面白かった。
    特になんということはないあまり変化のない話だけれど、読み終わった後ホンワカした気持ちになれました。
    嫌な人や悪人が一人も出てこないお話は、心に効きますね。
    瀧羽さんのお話、もう少し読んでみたいと思います。

  • ぱんが好き同士の会話がほほえましい。
    ちょっと複雑?な家庭環境の主人公ですが,登場する誰もが優しい,気持ちのいい人たちで,ほっこりしました。

  • 優子は、家庭教師の美和ちゃんと気があった。継母のミドリさんにはちょっと言えないようなことも話せるくらい、親しくなっていった。

    たとえば、高校の同級生・富田くんのことなど(始まりは、パンだった。)。

    二人がいつものように雑談をしていた夏の終わり、美和ちゃんにとりつく形で、死に別れた聡子さんが突然現れた・・・・・・。


    富田くんとの恋の行方、優子の出生の秘密など、ストーリーが進むにつれて、盛り上がっていく。

    ーーーーーー

    すらすらと気持ちよく読むことができ、滝羽さんの作品はどれも好きだと改めて感じた。

    本作品では、ミドリさんが一度優子を手放す決意をしたことが、特に印象に残った。自分のことは後回しにして、大切なヒトのために行動できるように、自分もなりたいと思った。

  • 継母と暮らす優子と両親が離婚した富田君。パン屋巡りをする二人はお互いへの淡い思い、家族への気持ちを深めていく。そんなある日優子の家庭教師に、死んだ母親が現れて点。
    ---------------
    軽く読めるふんわり小説。
    それぞれの個性がある上に、家庭教師も
    母親の霊が出てくるところも、エッセンスとしては
    興味を引く内容。
    ただ、描写や深みがもう少しあると、
    家において置きたい本になるところ。

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著者プロフィール

1981年、兵庫県生まれ。京都大学卒業。2007年、『うさぎパン』で第2回ダ・ヴィンチ文学賞大賞を受賞し、デビュー。
著書に『ふたり姉妹』(祥伝社文庫)のほか、『ありえないほどうるさいオルゴール店』『女神のサラダ』『もどかしいほど静かなオルゴール店』『博士の長靴』『ひこぼしをみあげて』など多数。

「2023年 『あなたのご希望の条件は』 で使われていた紹介文から引用しています。」

瀧羽麻子の作品

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