トーマの心臓 Lost heart for Thoma (ダヴィンチブックス)

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レビュー : 229
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840128674

感想・レビュー・書評

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  • う~ん...
    と言うのが正直な感想。

    原作と設定とか色々違いすぎるのだけと、確かに「原作」と言える範囲の違いかな。
    なぜ日本なのかと言う疑問を持ったし、年齢設定もイマイチはっきりしない。
    「ゼミ」って事は大学?  でも高校生くらいかな...
    時代もイマイチ掴みきれない。

    あまりにも静かに淡々と語られる物語と台詞。
    前半は原作と読み比べちゃったりして少々批判的に読みましたが、後半に行くにしたがって、「これはこれだな」と読めるようになりました。
    日本でも「いいか」と言う感じになったし、青春物としては、そこまで嫌いではないかもしれない。
    森博嗣さんの文章ははじめてです。ちょっと淡々としすぎて、熱がこもっていそうな台詞なのに、温度を感じれなかった。ガラス越しな感じかな...

    オスカーの知りたがりとアンテの登場のさせ方が嫌です。
    アンテはとても大事なキャラだと思う。
    ユーリの解釈もこれでは原作と違いすぎる。
    妹も登場しないのは、もう別人でしょう。
    保健の先生もいらない...
    そして何より、トーマの詩は全て載せてもらいたい。
    トーマは全編を通して存在(?)していないと、タイトルの重さが感じられない。
    原作にあるコケティッシュさも皆無だし。やはり別物。

    望都先生の「トーマの心臓」は思春期に入りたての子供たちですが、この「トーマの心臓」は青春に入りたての少年たちと言った所。少々視点が違います。
    少々の視点の違いは大きく物語りの意味合いを変えますね。
    でも、オスカー視点で書かれているところはステキです。
    原作をオスカー目線で読み始めても、結局最後はエーリクかユーリになっちゃうんだもの。次回はがんばってオスカーで読み通してみましょう。


    これはこれです。
    まったく別の「トーマの心臓」と思うべし。
    批判的な感想だったかもしれませんが、別物と思えば、差ほど悪くはなかったです(笑)
    ただ、漫画を知らない人が読んだら、情報不足な部分も多いのではないかとも思います。

    思い入れの強い作品だけに、感想が長いな...
    「訪問者」が読みたくなった。

    (H22.1 図)

  • 冬の朝に死んでしまったトーマ。彼の死は上級生・ユーリへの恋心が招いた悲劇だったのだろうか。
    苦悩するユーリとその親友・オスカー。
    そんな時にトーマと瓜二つのエーリクが転校してきて…。


    昔よく読んでいた漫画が小説化していたので、つい手にとってしまった。

    漫画がユーリとエーリク中心だったのに対し、こちらはユーリとオスカー中心のお話し。
    エーリクが少し大人っぽく(途中から急に大人びた?)、オスカーが少し若く描かれている。

    ページ数の関係からか、エピソードの内容や家族構成、舞台が日本であったり等、所々原作とは事なっている。
    幼い時から原作のファンなのもあって、「『トーマの心臓』の小説版」としては少し違和感を感じた。

    ただ、静かで落ち着いた透明な空気や、賢くて感受性が豊かな若者たちの描写がすごい。

    原作を別の角度から読めるという点では良いが、始めての人には本書だけでなく、必ず原作も読んで欲しい一冊。

  • 森博嗣初読‥‥と言っていいのか? 萩尾望都なので手に取りました。原作は勿論読んでます。
    一応BLなんだけど、オスカーの偽らない端的な語り口や、原作で印象的な場面もさらりと削られているため、全体的に作品を包んでいる静かな雰囲気が、BL感を与えません、と思うのは腐女子だからかも知れませんが。
    あーここ意識して書いたのかな、ってシーンはいくつもあるんだけどやはり控えめというかなんというか、やはり違う気がする、と思うのは腐女子だからかも知れませんが。
    爽やかとか綺麗とはまたちょっと違う、青春らしい誠実さがあります。
    読後感も良い。面白かった。

  • ユーリを心配するオスカー。
    読んでいて、「青春時代特有のいらだち」
    という言葉が浮かんだ。

    同時に、大学の友人が、梶井基次郎の『檸檬』という作品を読んだ感想が、同じ「青春時代特有のいらだち」だったことを思い出した。

    マンガの原作を読んでいないので、原作に忠実かどうかとかは、分かりません。ただ、森さんの、ひんやりした、隙のない綺麗な文章は好き。たまにお祭りとかで見かける、中に生花が埋め込まれた氷のオブジェみたいな文章だなぁ。

  • 原作とは設定が違うけれど、そこに意義がある。
    本当に綺麗な物語だった。

    これは受け付けない人もいるんだろうなと、感想を検索してみたら、主に萩尾望都ファンが批判していて、やっぱりなと思った。
    確実に森先生はそう言われることも織り込み済みだっただろう。

  • この小説を読むほとんどの人が元の「トーマの心臓」を読んでいると思うから、ハードルはとても高くなってしまうのがこの小説の悲しいところ(しょうがないとも言えるけど)。
    「トーマの心臓」という世界が全て文字で表されている分より詳しく登場人物の心情が知れたり、世界観をより深く堪能できたのは良かったかな。

    漫画「トーマの心臓」は、トーマの死を巡るユリスモールの葛藤と成長が軸となっているけど、小説「トーマの心臓」はそれを見つめるオスカーやエーリクの葛藤と成長であり、学校での青春の1ページであり、子どもから大人への成長の記録でもある。

    あまりにも伝説過ぎる漫画と比べてしまうから評価もまちまちになるのかもしれないけど、私は読んで良かったなと思った。あくまで別の作品だと割り切れて、「トーマの心臓」の世界をもっと深く掘り下げたい方におすすめ。

  • 文体は美しい。女々しいホモばかり出てきて気持ち悪い。

  • 死んだ下級生とそっくりな転校生。ルームメイトとぼくの関係。
    児童文学よんだあとのような気分。
    C0093

  • 原作を学生の頃に繰り返し読み、その魅力に取りつかれました。大人になって間をおいていたのもあり、森さんの小説版も十分に楽しめました。萩尾望都は1頁で多くを表現できる類まれな漫画家で、私もトーマの心臓のコマの中に多くの想像を逞して、自分だけの物語にしています。今回森さんの作品への想いと洞察、表現を受け取ることによって、違う角度から『トーマの心臓』を補完できた気がします。ある意味新鮮で、ある意味懐かしく、良い読書体験でした。面白かった。また原作を再読して、新しい情報を整理したいです。

  • 漫画と小説でけっこう受ける印象違うんだなぁ。漫画のノベライズはそんなに珍しくありませんが、こうもあちこち弄って、でも漂う雰囲気を変えずにすむのは、すごいことなのではないだろうかとしみじみ……ふつうどっちも好きになれることってあんまりなくないですか??

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著者プロフィール

森 博嗣(もり ひろし)
1957年、愛知県生まれ。作家、元研究者。名古屋大学工学部建築学科、同大学大学院修士課程修了を経て、三重大学工学部助手、名古屋大学助教授。名古屋大学で工学博士を取得し、2005年退職。学会で数々の受賞歴がある。
作家として、1996年に『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞し、同作で作家デビュー。S&Mシリーズとして代表作の一つに。『スカイ・クロラ』シリーズは本人も認める代表作で、2008年アニメ映画化された。その他にも非常に多くの著作がある。

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