クリックしたら、こうなった

著者 :
  • KADOKAWA(メディアファクトリー)
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感想 : 28
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840130660

作品紹介・あらすじ

人妻とセックスしてお金がもらえるってホント!?「迷惑メール」「出会い系サイト」「マルチ商法」etc『ついていったら、こうなった』の多田文明が、複雑化するネット犯罪のワナに自ら飛び込んだ。

感想・レビュー・書評

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  • 「あなたに○○万円当たりました!」や「絶対に儲かる話」といういかにも怪しい話がインターネットの世界にははびこってます。

    そんなうまい話はないと思いつつこのサイトをクリックしたらどうなるのかな、という好奇心に応えてくれました。 

    ・・・やっぱりそんなおいしい話はないんですね。
    この本は出版されたのが2009年と少し古いのですが、今でも怪しいサイトは沢山ありますし、迷惑メールもなくなってはいません。

    自分の身を守るために知識は必要です。特にウイルスの話や、消費者センターの話は今でも充分通じると思います。

    図書館スタッフ(学園前):とありかかり

    ---------
    帝塚山大学図書館OPAC
    http://lib.tezukayama-u.ac.jp/mylimedio/search/search.do?target=local&mode=comp&category-book=1&category-mgz=1&materialid=2110020852

  • 2016/02/05

  • ネットをしていたら、ちょこちょこでてくる、うさんくさいメールや広告をプチっとな。

    実際どうなるのかやってくれる著者はすごいな。

    いつのまにかお金を払わされるシステムと、つい、人を引き込むテクニックに驚き。

    わるいやつばっかだな…。

  • 無料占い相談、女性からの援助金、すぐに儲かるなど「情報商材」を売る手法など、実体験をルポ。実際にどうなるのかは、とことんつきあってみなければわからない。そういう意味で、非常にありがたいレポート。相手の手口、やり口がわかる。

  • 悪い奴は色々考えるもんだな。
    お人好しはカモにされないよう、こういった本を読んで自己防衛しないと。
    政治も似たようなもんだ。
    安倍や橋下なんかは詐欺師の典型だな。

  • ネットに潜むワナにハマったらどうなるか?


    自ら体験してみたら、やっぱり罠だった。

    無料をうたう占い相談、援助金が貰える出会い系サイト、すぐに儲かる情報商材、SNS名刺交換会風マルチ商法、癒し体験でセミナー勧誘、ネットオークション詐欺、ウイルス、迷惑メール、ドロップシッピング等の手口。

  • コンピューターセキュリティのとこだけちょっと役に立ったかな。

  • いやネタのためなんだろうけど、こんなに悪徳業者に騙される旦那さんで奥さんは心配じゃないんだろうか(笑)

  •  「ネットを悪用した犯罪については頻繁にネット上のニュースに目を配っているから今更知ることなど無い」などと高を括って読んだが、自分の知らない情報も含まれていたので思わぬ収穫だった。

     第一章は無料占い相談という建前で利用者から金を取る手口・構図を取り上げている。本件では架空の会社とアルバイトを使ってもとの会社の経費として計上し(脱税目的)、かつ被害者からの返金要求をかわすという手口を使っていたようだ。
     この手のメールのやり取りは、適当にそれっぽい気休めの言葉をプログラムを使って組み合わせているだけだと思っていたので、人を使ってメールを打ち返すという地味な作業が行われていたと知り、脱税目的とはいえ、悪人も大変だなと哀れんだ。

     第二章は出会い系サイトの金の巻き上げ方と、対策についての説明である。本件では利用者に行為を抱いた女性から次々とお金が振り込まれていき(冷静に考えれば現実離れしている)、引き落とす際にかかる手続きで支払うお金を搾取しようとするものであった。金を支払うことによって、女性(本当はサクラ)とのメールのやりとりを行えて満足する輩がいるのだから、騙す方も騙される方も救えない。筆者にお金を振り込んだ女性(という設定)が気落ちしていない文面のメールを寄越したり、「黄金国宝会員」などという子どもじみた単語をサイトに使用しているようだ。もう少し手の込んだものを作れなかったのだろうか。

     第三章は悪徳な情報商材ビジネスの説明である。本件は「携帯電話一つで月収300万を稼げる方法を教える」と称して、ステップアップメールを使いカモを焦らし、高額でかつ内容の無いものを売りつける、当然謳い文句のように稼ぐことは不可能というものであった。
     アフィリエイトやセルフバック、ドロップシッピングで稼ぐことは、よほど世間に顔が知れていて、人徳があると思われている人くらいしか不可能であることは、今となっては良く知られた話だが、ネットの知識があまりない人は引っかかってしまうかもしれない。「販売者が事業者であり、購入者が一般消費者である場合は消費者契約法の適用を受ける」と法テラスに書かれているそうだが、特商法における通信販売はクーリングオフの対象外になっていることには変りない。今後も注意していく必要があるだろう。

     第四章はSNSを利用したMLM(マルチレベルマーケティングシステム。要するにマルチ商法)のやり口の紹介である。様々な業種の人間が気軽に参加できるSNSを通じて、事業者名や勧誘の目的を明らかにせず人を誘いこみ、マルチ商法に参加させようとするという、ネット社会となりつつある現代を象徴するかのような手口である。
     「クーリングオフ期間があるから大丈夫」などとのたまって、考えてから申し込むことをさせようとせず、無理やり会員番号を取得させようとし、挙句の果てに「クーリングオフの説明を受けたことの証明書類」のはずが契約書のサインにつながりかねないものであったというえげつないやり方に「さすがマルチ商法」と感心してしまった(MLMは「人狩り商法」とも呼ばれているそうである)。
     この本ではMixiを悪用したものであった。Twitter、Facebook、Amebaなど多くのSNSが爆発的に増えている昨今、この手口で苦しんでいる人はきっと今もいるのだろう。

     第五章はチャット越しのヒーリング体験の説明である。もう真面目に考えるのも馬鹿馬鹿しい商法だと一秒で分かりそうなものだが、世の中そうでない人もいるらしい。バーナム効果というものがあるが、この手の占いは大方がこれを悪用しているとしか私には思えない。「なんとなくでも、あなたの頭に浮かんだそれが答え」、「(チャット越しのヒーリングで)かなりリラックスしたんですね」など、数十万円も支払ってヒーラーにならなくても、友人同士のおしゃべりで出てきそうな言葉である。
     本書の最後に「2012年にマヤ文明の予言で人類が滅亡する」という、一時期騒がれた話題が載っているが(この本が書かれたのは2009年)、この時も中国で偏執的なキリスト教団が暴走したという話がある。皆、何かにすがりたいのかもしれない。
     
     第六章はネットオークションの詐欺の話である。筆者は奥さんに贈るためにネットオークションで落札したダイヤモンドのブレスレットが、実はただのガラスだったという腹ただしい話である(奥さんが夫を立てるよく出来た方であることが救いか)。
     この他に、「あなたのオークションのIDを貸して頂ければ毎週お金を払います」という、詐欺などに悪用するためにIDを欲しがるケースもあるという。共犯者・損害賠償を請求される恐れがあるので決して貸してはいけないと、章を締めくくっている。

     第七章はコンピューターウイルスの話である。先日からJavaの脆弱性を利用した不正なアクセスが大手メーカーにしかけられていることもあり、決して人事ではない。
     本書ではOutlook 2007のバグの問題以外に、ドロッパーと呼ばれる、メールアドレスを詐称して送信するウィルスについて書かれている。裏世界の人々により個人情報が売られ、それが悪用されたという。セキュリティをもっと強く意識する必要がある。

     最終章は筆者が執筆した本の読者から届いた相談の一連のやり取りである。「精神的に参っていた時にうさんくさいブレスレットを買ってしまったので返品したいが、応じてくれない」ので筆者に助けを求めたそうだ。
     その後、消費者センターを紹介され、一段落といけば良かったのだが、応対した相談員が非常に冷たく、かつ高圧的な態度であたってきたので話が進まなくなってしまった。これを筆者が実に説得力のある応対をして協力させ無事に返金出来たという流れである。
     「返金を望むならダメもとで送れ」「絶対に返金できるとは言えない」を盾に努力をしようとしない(経済産業省に件の会社の事を確認しようとしていない)、「私に不信感を抱いているのなら他のセンターをあたれ」、筆者の経験から返金が難しくないと告げられた時に「この程度の金額を返金させても・・・」という言葉が出る。
     最終的にきちんと応対してくれるようになったが、とても困っている人を相手にする人間の姿勢とは思えない。筆者はこの件で「被害者と消費者センターの信頼関係が被害救済にとっていかに大事か」を考えさせられたという。相談員も忙しいとはいえ、もう少し気を払った発言をしてもらいたいと思う。
     
     プロローグのネット上のギャンブルについての筆者からの質問に対する警察の応対(「警察は縦割りだから」という開き直り)や消費者庁の返答(「個人の被害相談は受け付けておらず、今後迷惑をかけるかもしれない緊急性の被害情報を受け付けている」)、コンピューターの知識に疎い人がいるであろうにもかかわらず適当な対応をした独立行政法人情報処理推進機構のオペレーター、本の終盤の消費者センターの相談員の尊大ともいえる応対は、とても安心して被害を相談できるような雰囲気とはいえない。
     筆者の言うとおり、「公共機関同士の連携がないために有効な対策を打ち出せない」だろうから、彼らは何のために国から給料を得て活動しているのかと憤慨しつつ、自分の身は自分で守るしかないのだろう。

    自分用キーワード
    特定商取引法(特商法)法テラス 

  • ネット上にはびこる詐欺商法。この本では占いサイト、出会い系サイト、情報商材ビジネス、マルチ商法(SNS経由)、セミナー勧誘、オークション詐欺、迷惑メール&ウイルスについて触れられています。

    著者が実際にクリック→入会してみたり、セミナーに参加(といっても、事前に内容を知らされずに行くのですが)してみた結果どうなったかが書かれていて、「あー、こうなるんだ」「そういうカラクリなのか」「胡散くさっ!」といった感じで読む分には面白いです。まぁ、本格的に搾取される前に撤退しているので、ディープさを求める人には物足りない内容かもしれませんが。

    それにしても、トラブルを相談した時の警察、消費者庁、消費者センターなどの対応にはがっかりですね。門前払い、たらい回し、開き直りなど。
    でも、他に相談する場所がなければそこに頼るしかないという・・・。まともな人もいるんだろうけど、なんだかなぁ~。

    結局は自分自身がしっかりする(知識を身につけるとか、危ないと思ったら近寄らないとか)のが一番の防衛法ですね。

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著者プロフィール

ルポライター、キャッチセールス評論家、悪質商法コラムニスト。1965年北海道旭川市生まれ、宮城県仙台第三高等学校、日本大学法学部卒業。雑誌にて『誘われてフラフラ』の連載を担当。2週間に一度は勧誘されるという経験を生かしてキャッチセールス評論家になる。これまでに街頭からのキャッチセールス、アポイントメントセールスなどへの潜入は100カ所以上。キャッチセールスのみならず、詐欺・悪質商法、ネットを通じた詐欺商法にも精通する。2022年「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)、「情報ライブ ミヤネ屋」(ytv系)などで旧統一教会に約10年間在籍していたことを公表し、大きな反響を呼んだ。著書に『ついていったら、こうなった』(彩図社)、『あなたはこうしてだまされる 詐欺・悪徳商法100の手口』(産経新聞出版)、『だまされた! 「だましのプロ」の心理戦術を見抜く本』(方丈社)、『マンガ ついていったらこうなった』『迷惑メール、返事をしたらこうなった。』『あやしい求人広告、応募したらこうなった。』『サギ師が使う 人の心を操る「ものの言い方」』『サギ師が使う 交渉に絶対負けない悪魔のロジック術』(イースト・プレス)などがある。

「2022年 『信じる者は、ダマされる。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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