吉野北高校図書委員会3 トモダチと恋ゴコロ(MF文庫 ダヴィンチ) (MF文庫ダ・ヴィンチ) (MF文庫 ダ・ヴィンチ や 1-3)

著者 :
  • メディアファクトリー
4.10
  • (97)
  • (108)
  • (62)
  • (3)
  • (1)
本棚登録 : 672
感想 : 119
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840131414

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 冒頭
    ───
    受験勉強をしに来たつもりが、つい本をよみふけってしまった。夏休みの図書室はしんとしていて、クーラーが動いているブウンという音と、窓の外で蝉がうるさく鳴いているのがかすかに聞こえるだけだ。周りを見ると、問題集や参考書を開いて勉強している生徒ばかりで、本を手にしているのは私だけだった。やばい、私も勉強しなきゃなぁとため息をつく。
    私、川本かずらは高校三年の夏休みを迎えている。いわゆる受験生というやつなのだ。
    ───

    吉野北高校図書委員会シリーズ第三弾。
    かずも大地も藤枝も西川もワンちゃんも三年生になって、大学受験に立ち向かうことになる。
    地元に残るのか、県外に出るのか、かずは悩む。
    悩む理由がどこにあるのか、自分でもよく分からず、踏ん切りがつかない。
    それは受験と共に迎えた、初めての恋心のせいだった。

    あーあ、うらやましいな。
    共学だとこういう悩みもあるんだよな、と毎回書いているが、僕の場合は男子校だったので、恋と受験勉強の狭間で悩むなんてことはなかったのだ。
    実際には大変なのだろうけれど、経験してみたかったなあ。

    かずも藤枝もじんわり、ゆっくり成長してきたのがよく分かる、この三作目。
    受験と卒業を間近に控えて、悩むかずの切ない姿が読者の心に響いてくる。
    男女の性別の区別なく、みんないい友達関係を築いているよな。
    このシリーズを読むと、思いやりのある優しい登場人物ばかりで、心が癒される。
    この子たちが将来どうなっていくのか、とても興味深い。
    10年以上前になるが、僕のいちばん好きな青春ドラマ「白線流し」を見るような思いだ。

    山本渚さんには、この続編、まずは卒業式あたりの物語。
    そして離れ離れになった五人の卒業してからの物語も是非書いてほしい。

  • 3巻なんだかすごく切ないお話でした。
    すこし、自分の高校時代を思い出して胸が詰まるというか。
    図書委員(私の学校は局だったけど)って特殊だよなー。
    私の学校に牧田先生みたいな良い司書さんはいませんでしたが(←←←)、こういう先生がいたら私の図書局時代も変わっていたのかもしれないなぁと思う、、。

    かずと藤枝、かずと大地、藤枝と大地の心境がそれぞれつながっていってもどかしいけど、ワクワクするというか。
    私も大地のようにかずと藤枝をニヤニヤしながら見守りたいなーという心境に駆られる(笑)

  • 相変わらずキュンキュンしたー!!
    ここに来て初めて大地目線の話が出てきたからまた新鮮な感じで読めた!
    でも、最終的にはドロドロならずすっきりと終わってくれたのですごいよかった!!
    こんな友達関係が大人になっても続けばいいのにと思うくらい、うらやましい感じが微笑ましい。
    最後、ちゃんと藤枝くんがもう一度思いを伝えてほしい!続編出ないかなー。

  • 完結ということで今回もしっかりきゅんとさせられながら甘酸っぱい気持ちのまま読み終わりました。読み終わった後にきっとこうなるんだろうとかいろいろ考えるのが楽しくなります。

  • 自分の高校生の頃とは少しも重ならないが、勉強に委員に恋愛に、全てにおいて一生懸命な様子は微笑ましい。徳島弁も心地いい。
    藤枝が不登校になってしまった原因を教室に自分の役割を見出せなかったことによると考えたところは唯一共感できた。

    • komoroさん
      青春恋愛小説でしょうか。
      高校時代は、友情、恋、部活動、勉強に一生懸命になれるすばらしいとき。
      9nanoka さんの高校時代どうでした...
      青春恋愛小説でしょうか。
      高校時代は、友情、恋、部活動、勉強に一生懸命になれるすばらしいとき。
      9nanoka さんの高校時代どうでした。
      2014/10/13
  • おもしろかったーー!
    図書館で借りて数時間で読了。

    みんな好き。みんな優しくて素直。
    読みやすくて、でもみんなの気持ち書かれてて、どれもわかる。

    西川くんとの会話も
    高広と大地のシーンも
    大地と壬生っちの企みも。
    ぜんぶまだまだ続いて欲しい。

    シリーズが終わってしまうの本当に残念。

  • もう、なんなん!?この子たち。
    ピュアすぎて健気すぎて泣けるわ。

    あぁ、なんか、恋ってこういう感じだったよなぁ…
    うじうじくよくよ、どうしようもない悩みの無限ループだったり
    自分で勝手に深読みして、落ち込んだりはしゃいだり
    一挙一動に期待したり自信なくしたり
    友達のことは分かっても自分の相手のことはまるで客観視できなかったり。
    とまぁ、青春、片思い、ドキドキ、ときめき、嫉妬などなど
    もはや縁遠くなってしまったモノたちを懐かしく思い出して
    少しは取り戻せた気がします。
    最近ほんと、ひりひりでもきらきらでもほのぼのでも10代の青春恋愛もの好きです。

    藤枝くんとかずらが両片思いなのもいい。かわいすぎる。
    そして、完璧な大地くんでいるための努力と屈折も愛おしいです。

    高3の夏から秋にかけての本作で終わりのようですが
    大学生になったかずらたちにも会いたい。

  • 素直によかったねーと思える終わり方。
    大地がやらかしてしまったときは「なんてことするんだ、この子は」と思ってしまったのだが、後々の大地の独白を読んでいると、なんとなく気持ちが分かるように思えた。
    しかし、あゆみとのラブラブっぷりにはニヤニヤさせられた!ずるい!

    かずらと藤枝のその後も見守っていきたいが、このままで終わっても良い後味だと思う。
    二人のまっすぐさからくるすれ違いは、たしかに傍から見ていたほうが楽しめそうだ。

    久しぶりにやきもきを味わえた良い作品だった。
    第一部終わりとあったが、まだ続くのかな?

  • 面白かったです!
    結局、藤枝とかずはくっつかなかったですが、
    二人ともいわないだけの両思い。
    そこが、ちょっとむずむずしますが、それ以上にキュンキュンしちゃいましたw
    最後の、今日マチ子さんの漫画にもキュンキュン。
    この小説はどれだけ、私をキュンキュンさせたら気が済むのでしょうか。
    3巻で終わり?っぽいので、続きが気になります・・・!

  • 昼休みの1時間で読んでしまいました。
    読み終わった後はほっこり良い気持ちに。

    ちょっと苦しいけど、一生懸命生きてる高校3年生が羨ましいです。
    ちくしょー藤枝大好きだーっ!!←叫ばないで下さい

全119件中 1 - 10件を表示

山本渚の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有川 浩
湊 かなえ
有川 浩
米澤 穂信
有川 浩
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×