社会的には死んでも君を! (MF文庫 J い 5-1)
- メディアファクトリー (2010年11月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
- / ISBN・EAN: 9784840135832
作品紹介・あらすじ
薩摩八平には呪いがかかっている。その名も『ラブコメ現象』-それは呪いじゃなくて祝福だろ!と言われそうな、ちょっとエッチなハプニングが起こってしまうのだ。元凶(?)は八平に憑いている幽霊(らしい)、香月。八平以外の人間には見ることも声を聞くこともできない香月と出会って以来、八平の生活はラブコメ現象によってさんざまなものだったが、それでも八平は香月と出会えたことを後悔していない。なぜなら、香月が美少女だから。見えない女の子と喋るイタい男と思われても、ヤンデレ同級生に迫られても、美人な姉にストーカーされても、香月に触ることができなくても!「それでも君を○○!」一途でまっすぐな八平の、アンチラブコメ生活。
感想・レビュー・書評
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よくあるラッキースケベラノベに一ひねり加えた一品。
主人公に取り付いている美少女幽霊とか、思い込みの激しい美少女キャラとか、義理の弟が心配な義姉とか、よくある構成で固めつつ、「ラッキースケベの呪い」に懸命に抗おうとする主人公がちょっと面白いかな。
ラッキースケベな呪いに抵抗するために心身を鍛え、結果的に女子の好感度を稼いでしまうという説得力があるようなないような設定も面白い。
とにかく、何の努力も工夫もせず、ただラッキースケベに流されただけで意味不明な好感度を稼ぎまくる多くの主人公に対するアンチテーゼとして、面白いものになるかもしれない。
まだ導入部だけど、最近ダメなラノベが続いたので、導入部から期待感を持たせてくれる作品はちょっと久しぶり。期待したい。
うーん、ボケと突っ込みはいまいちだなぁ。掛け合い優先でキャラがぶれてるのもいただけない。
まあでもそれなりに面白いかな。文章レベル的には中の下。センスは感じさせるけど完成度が低いって感じか。
結局ノリと勢いだけだし、根拠無しに好感度MAX主人公であることに変わりはないから、期待したような内容ではなかった。所詮、ただのラブコメか。
1巻読了。この小説、ボケと突込みが固定されていない。場面場面で突っ込むキャラが変わるくせに、突っ込みののりがいつも同じなのでキャラがぶれて見える。
全3巻読了。途中、冗長に引っ張りすぎた感はあるけど、まあ軟着陸させたかなーって感じか。どうせなんでもありなら実体化させちゃえばいいじゃんって気もしたけど、まあ短編としてこんなもんかなー。
再読することがあったら個別に巻を登録してレビューするかも。たぶん、しないけど。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
うむ、あとがきまでちゃんと面白かった。
後ろにブックオフの値札が貼ってあったから、弟は友達にでも推薦されたのだろう。
女性に構われたりモテるのに鈍感な主人公、の話の中でもしっかりしてるほうかねぇ -
9784840135832 263p 2010・11・30 初版1刷
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意外に面白かった。
同人レベルの文章やネタなんだけど、それが逆にシュールな雰囲気を作っていて結構笑えた。
狙ってやってるなら天才というしかない。
そして後半、幽霊ヒロインとの話になってからは急激にクオリティが上がっているので、きっと編集さんと何度も手直ししたんでしょう。
香月の話に焦点を当てて丁寧に掘り下げてあるので普通に楽しめました。
次巻でどの程度のクオリティを保てるかが楽しみなところ。 -
取り憑いた幽霊(?)と、その呪い(?)の『ラブコメ現象』
主人公には次々と望まぬラブコメ展開が襲いかかり…
てっきり「いやーんえっちー♪」のオンパレードかと身構えていたが、ストーリーは意外と真面目に進んでいく。ラブコメ現象の設定を活かしきれてはいない面もあるが、掴みとしてだけでなく、きちんとストーリーに噛んいるのも好感が持てる。荒削りな面を補うだけの勢いがある作品。
キャラの中では、軸がぶれない主人公も良いが、一番良い味を出していると感じたのがバカヤンデレな佳乃。出番が少ないのと、姉と被っているのが残念。
タイトルは客引き用の釣り針と思いきや、読み終えてみればズバリの物だった。テーマ自体は定番だが、それだけにシリーズ通してどんな結末にするかが楽しみ。少し甘めの評価だが、応援を兼ねて★4つで。