消えた戦国武将 帰雲城と内ヶ嶋氏理 (メディアファクトリー新書 41)

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  • メディアファクトリー
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  • Amazon.co.jp ・本 (225ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840143448

作品紹介・あらすじ

天正13年11月29日、難攻不落を誇った奥飛騨の帰雲城は、突然起こった大地震による山津波に呑まれ、城主・内ヶ嶋氏理と一族郎党500余名と共に地中に没した。一片の遺物も発見されず、城のあった場所も特定されぬままに、帰雲城はやがて、その存在すら忘れられていった…。この戦国最後のミステリーを解き明かすべく、歴史家・加来耕三が現地に飛んで、調査を開始した-。

感想・レビュー・書評

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  • 「日本のポンペイ」と呼ばれたこんな城があったなんて、全然知らなかった!
    天正13年(1585年)、天正大地震で全てが山津波にのまれた奥飛騨の帰雲城、その城下町、そして城主の内ヶ嶋氏理。
    どうしようもないんだろうが、わかってることが少なすぎて(津波にのまれてしまったので…) 前半戦の背景説明が長く続く部分が個人的にちょっと苦しかった……。
    そして個人的に面白かったのが、奥飛騨の扱い。(笑)
    奈良の律令制の頃から、米も取れない、農作物もあんまり取れないことから使役で税金を納めていたり、鎌倉・室町の国司や守護を派遣するかどうかの時もなんとなくほっとかれたり、
    重要視されていない歴史がいじらしい………
    そんな飛騨が生き残る術が黄金だったというのはかなりしっくりくるし、
    そんな場所でも覚悟をして生きていた内ヶ嶋氏の歴史は、もっと人々に伝わって欲しいなと
    深く思いました。
    秀吉に与していた金森長近とも和解し、なんとかこれで生き延びれる、宴をしようといった前夜にのみこまれた城。
    少しずつでも明らかになっていったらいいなぁ…

  • 天正地震で突然消えた帰雲城と、そこを根城にしてた内ケ嶋氏について記した一冊。

    前半は鎌倉時代以降の奥飛騨の地理的事情、つまり内ヶ嶋四代が全然出てこない!
    日本のポンペイこと天正地震で潰れた帰雲城についての記述は最後に申し訳程度。
    まぁ、潰れるのは一瞬だから仕方ないけど。
    内ケ島氏理より姉ヶ崎(三木)頼綱が気になった。

  • 時代背景はよく調べてあるが肝心の話が抜けている印象

  • 20120219読了

  • さわりをサラ〜っと触って終わった…。

    発掘とか進展がない限りはこれが限界なのかもしれないけど、なにその面白そうなタイトルは!と飛びついた分のガッカリ感は否めない。郷土史と内ヶ嶋氏の系譜が割合占めてて、淡々と説明されるなら読み物にしてくれたらなぁとか思わなくもない。

    興味を持ったどこかのジャパニーズシュリーマン!是非ともほっくりかえして!

  • 一夜にして歴史の彼方に消え去った、いまだ知られざる戦国武将…なんというロマン!!!
    と思い込んで購入したくちだが、本書はその一大カタストロフに関する書籍ではない。その一族とは誰ぞや、の来し方を探る本である。したがって、行く末のほうを知りたいんだよ! という私のような者には肩すかし。
    ただし丹念に史料を当たり、律令から戦国までの世を横断する一大歴史書であることは事実。そういうのが好きな方には、充分満足できる内容だと思われる。

    2014/1/13読了

  • 帰雲城に関しては少なめで、飛騨の土地や歴史の話が長々と続いていて、結局結論は未だ見つからず…で終わってます。発掘して欲しいですね。

  • 史料がないのか、帰雲城と内ヶ島氏のお話は少なかった。大半は飛騨と周辺の話し。地震で消えた城の全容解明を祈る。

  • 飛騨国の歴史に興味がある人は面白いかもしれないが、かなりマニアックな内容なので歴史好き以外の方にはお勧めできません。
    ただ、歴史好きなら読んでも差し支えないように思えます。
    半分以上は飛騨の国の統治の歴史ですから。

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著者プロフィール

加来耕三(かく・こうぞう)
歴史家・作家。1958年大阪市生まれ。奈良大学文学部史学科卒。同大学文学部研究員を経て、著述活動に入る。『歴史研究』編集委員、中小企業大学校の講師などを務め、テレビ・ラジオ番組の監修・出演など多方面に活躍している。
主な著書に、『天才光秀と覇王信長』(さくら舎)『日本史に学ぶ一流の気くばり』(クロスメディア・パブリッシング)『歴史の失敗学』(日経BP)『紙幣の日本史』(KADOKAWA)『明治維新の理念をカタチにした 前島密の構想力』(つちや書店)『利休と戦国武将 十五人の「利休七哲」』(淡交社)『1868 明治が始まった年への旅』(時事通信社)『西郷隆盛100の言葉』(潮出版社)『坂本龍馬の正体』(講談社+α文庫)『日本史は「嫉妬」でほぼ説明がつく』(方丈社)『刀の日本史』(講談社現代新書)ほか多数。監修に、『橋本左内 時代を先取りした男』(扶桑社)『日本武術・武道大事典』(勉誠出版)などがある。

「2020年 『歴史に学ぶ自己再生の理論[新装版]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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