漫画・居酒屋のつまみを劇的に旨くする技術 (メディアファクトリー新書)

著者 :
  • メディアファクトリー
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  • Amazon.co.jp ・本 (198ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840149280

感想・レビュー・書評

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  • 居酒屋は大好きです

    ってな事で、伏木亨 監修、漫画家 筆吉純一郎の『居酒屋のつまみを劇的に旨くする技術』

    これ読んだら絶対に居酒屋行きたくなる
    漫画と文章でお酒とつまみのペアリング等、居酒屋がより楽しくなるはず♪

    2019年51冊目

  •  居酒屋で「とりあえずビール」から始まって、漫然と食べたいものを注文していくというスタイルから脱却できる(かもしれない)本。文具会社?に勤める独身の主人公が、行きつけの居酒屋でバイトの女の子から色んな蘊蓄を教えられるという漫画に、なぜそうなのかという、京大の先生監修の科学的な説明が加えられるという本。
     ビールに塩のキャベツが美味しい理由、から始まって、味が薄いものから濃いものに食べていき、どのタイミングでどの日本酒を飲むかとか、焼き鳥の食べ方とか、最後は大人の酒の楽しみ方まで。あっという間に読めてしまう手軽さのわりに、分かりやすく頭に残りやすい蘊蓄がちりばめてあって、意外と楽しめる。
     なんといってもこの手の漫画はビールや食べ物が「ドン」と出てきたり、小鉢が「コト」っと出てきたりという描写がたまらない。
     あとはうんちく話。科学的に理にかなっている、というお墨付きが得られると、知らないよりも美味しく食べられるかもしれない。特におれがへえ、と思ったところのメモ。まず和風の居酒屋メシにワインは合わせにくい、ということ。「どんなドライな城ワインでも、日本酒に比べると甘味と酸味が強く、料理の味と争ってしまうようです。」(p.60)とか、確かに和食でワイン、という発想はやっぱりないなあ。日本酒飲めないならともかく。あとはなぜ人は油を欲するのか、という仕組みは明らかにされていないらしいが、「味を感じる味覚のメカニズムとは異なる経路で感じていることは確認されて」(p.85)いるらしい。p.86の「あっさりした煮物に油1滴」というテクニックは京料理でもあるらしく、料理する人は知っていることなんだろうか。意外だった。あとは糖質制限でよく勧められるタンパク質。肉はいくらでも食べていい、というのが魅力的に聞こえる一方、「人間は肉をたくさん食べられない」(p.121)仕組みがあるらしい。あと、炭水化物をほとんど摂らずに酒を飲んだ後、本当に炭水化物が欲しくなってどうにもこうにもならなくなるのは、「アルコールが入ると血糖が低下し始め」(p.122)るからなのか?どこかで理由を知った気もするけど忘れた。第13話からは、「大人の味」、「美味しいものを少しずつ」、「酒は一人で飲むもの」という、大人の酒の楽しみについて。だんだんそういう年齢になってきている証拠なのか、あるいは一緒に飲む人にそういう人が多いからなのか、この3つの話は面白かった。「派手な味わいを堪能し、卒業すると、今度は絶頂に至る前の味が好きになっていったりする。余計な味を削っていった空白部分を、自分の経験で足しながら味わっている、といえましょうか。(略)修練によって、味わいを補いながら食べられるようになる。するとどんどん淡い味のなかにあるおいしさが感じ取れるようになる。いうなれば、経験と精神の成長が必要な味なの」(pp.169-70)だ、とかすれば、京大の和文英訳みたい?「おいしさとは、実際に満足感を得ながらも、半分は『もっと食べたい』というせつなさが残るような状態のとき、最も感じるものなのです。渇望感が薄れていくと、だんだん一口目に感じたおいしさも薄れていきます。おいしさが、満足感に代わるです。」(p.182)なんか京大の練習としてどうだろう。とか、変なことを楽しみながら読めたのも良かった。(21/03/01)

  • そんなに面白いと思って読んだ気はしないのに、なぜかすごく記憶に残っている。テーマ選びの勝利か。

  • 私が無知なだけなのか「ええっ!そうなの!?」ということがいくつも。とても参考になりました。
    【以下メモ】
    ★ビール(カリウム豊富)で塩(ナトリウム不足)になる→塩キャベツや枝豆が合う(粗塩がオススメ→∵粒が舌を刺激して塩分を得たと脳がキャッチ)
    ★味のついていない豆腐は舌の上の雑味をリセットする効果がある→冷奴を何もつけず・かけずに一口食べることでリセットできる
    ★(好みもあるのが)食事には純米酒。吟醸酒は香りが華やかで食事にはあまり合わない。本醸造はアルコール添加でベタつきがあるのであまり合わない。
    ★あっさりした料理に油を一滴たらすことで旨味が増す(口に入れた後鼻から抜ける匂いが何らかの作用をしている?)

  • タイトルが大袈裟すぎる。「口の中をリセットする食材」など使えるネタは本書の1/3くらい。あとはただのトリビア。漫画の絵柄が可愛らしい。

  • チェック項目10箇所。塩が効いたキャベツや枝豆、おかきや柿の種……、ビールを飲んでいるときは、決まって「しょっぱいもの」「塩気があるもの」をおいしく感じるのではないでしょうか、それは気分的な欲求などではなく、「体が必要としている」からです。「ビールによって塩が不足している」という情報は舌に届き、そうすると、脳はより強い塩味を好むようになります、血液が正常になるのを待っていられz、舌で判断しようとするのです、強い塩味を主張するためには、粒塩であることが重要になります。生魚は、シメてから食べるまでの時間がおいしさを左右する食材です、ポイントは「魚の死後経過時間」、マグロは新鮮なものが凍結して運ばれますが、解凍直後はイノシン酸が少なく、身も硬くておいしくありません、1週間は置いたほうがいいです。味のついていない豆腐には舌の上を初期化する効果があるんです。ビールも日本酒も口の中を洗う効果があります、ビールは大量の液体で味を洗い流すのですが日本酒は少量で味を消してくれます、特に日本酒には魚の生臭みを消す成分があるといわれているので刺身に合わせるのは日本酒しかありません。何種類も飲むときは日本酒度が高いものから低いものへと頼むといいですよ、あっさりから濃い味へお酒もつまみと一緒で味の変化も楽しめるんです。漬け物って糠床を毎日かき回したり手が抜けないでしょ、それがおいしい店は細部に気を抜いていないはず、そしてそんなお店の料理なら、おいしいに決まっている!人間は肉をたくさん食べられない、タンパク質の主要構成成分は「アミノ酸」なので、タンパク質を食べすぎるとアミノ酸が大量に体に入っていきます、そのアミノ酸の中に、過剰に摂取すると食欲を低下させる動きがあるのです。人がおいしく感じる色は圧倒的に暖色系ですって。子どもは臆病だから新しい味を嫌がる、未知なるうまいものを追い求める、食は冒険でありロマンだ、ナマコやホヤがいただけるのも勇気ある先人のおかげ。

  • つまみを食べる順番には薄味からの方が美味しい、舌を冷奴で初期化する、油の味覚への作用などつまみの食べ方から栄養学が学べる。

  • いつもの居酒屋で、楽しい飲み会で披露したくなる
    つまみを劇的に旨くする技術を、漫画で分かり易く紹介している本。

    居酒屋に入ったら、
    「とりあえずビールと枝豆と冷奴。急いでね!」
    という注文が正しいのん兵衛の注文の仕方だと今まで信じていたし、
    これが王道だと疑った事がないが、
    この本でこの注文が正しいと証明でき、更に納得できた。

    つまみは最初は薄味で漬物とか塩分のものをビールで合わせて、
    軽く肩慣らしして、
    次に刺身とかで、舌を滑らかにして、
    じっくりと時間をかけて味を濃くしていくのが、
    美味しいつまみの順番らしい。

    しかし、実際は、我慢できなくなり、ピリッとした
    つまみに走りたくなるのが、のん兵衛のサガなんだよなあ。

    そこを我慢して、焼き鳥の塩で抑えて、チョット濃いめのタレで
    刺激を与えたら、
    また、塩味のキャベツで舌を慣らして、
    だんだんと濃い味のモツの煮込み辺りに突入するのがいいらしい。

    あれ?
    己がいつも行っている順番に似てないかなあ?

    この本に書いてあるつまみは、のん兵衛なら
    当たり前に知っていることが書いてあるけど、
    自分でつまみを作ってみたい人にはお勧めの本です。
    漫画なので、短時間で読めちゃいます。

  • 居酒屋でのつまみをおいしく食べるうんちくを科学的根拠とともに漫画で紹介した一冊。
    冷奴と刺身のところはなるほどと思った。
    焼酎についての話題も欲しかった。

  • すぐ読めました。勉強になりました。良かったです。

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