ブギーポップ・パラドックス ハートレス・レッド (電撃文庫)
- KADOKAWA (2001年2月8日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784840217361
作品紹介・あらすじ
"世界の敵"とはなんだろうか?ヤバいことばかり考えている奴がそうだというのなら、この世は既に敵だらけだろう。このオレ、霧間凪には難しいことはわからない。だがその善悪の境界線みたいな所をブギーポップの奴は歩いている気がするし…そしてオレが中学生の頃に出会ったあの変わり者の女、九連内朱巳もまた、両方にまたがる場所に立っていた気がする。悪を恐れず、善に怯まず-あの「傷物の赤」はそういう少女だった-生命を停められた被害者たち。どこから襲ってくるか予測不能の敵。無為なる危機に対し霧間凪は如何に戦うのか。そして背後には迫りくる黙示録の予兆が-切ない恋心が"心のない赤"に変わるとき、少女は何を決断するのか。
感想・レビュー・書評
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「ブギーポップ」シリーズの第10弾です。
両親が失踪してしまい、一人のこされた九連内朱已(くれない・あけみ)は、他人の感情に鍵をかけるという特殊能力をつかって、借金の取り立てにやってきた男たちを追い返します。そんな彼女に目をつけた統和機構は、「ミセス・ロビンソン」という女を彼女のもとに差し向け、自分たちの活動に協力させます。しかし朱已の能力は、幼いころから彼女がそのような能力をもっているかのように振る舞うことで周囲の人びとにそのように思わせてきたにすぎなかったのです。
朱已は、ミセス・ロビンソンの娘として、学校生活を送っていました。そこに、霧間凪が中学校にもどってくるという事件が起こります。やがて二人は、衝突しながらもおたがいの存在を認めあうようになります。
朱已の視点から、中学生時代の凪のすがたをえがいた物語になっています。二人の関係性がほほえましく感じられて、おもしろく読むことができました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
<炎の魔女>霧間凪がなぜそう呼ばれるようになったのか。彼女の中学時代のお話。「夜明けのブギーポップ」の後に読むと分かりやすいかも。
ストーリーはフワッとしてて、物語の核心に踏み込んでるような、そうでもないような。まだまだ謎が多い -
感想
あまり興奮できなかったな、と思う。後半に入り、意識せず口角が上がるよな場面もあったが、前半の平坦さ、何より予測できる犯人に僕の心は動かなかった。上遠野さんの作品に多くを望みすぎているのだろうか。でも、それだけ面白かった前作たちがあるのだから、仕方ない。 -
欺瞞と目的と矛盾の話。霧間凪が如何にして炎の魔女と呼ばれるようになったか、みたいな話。ブギーポップシリーズ第九弾。既刊全作よんでいるのが前提条件で進むこと、一巻完結にみえて実は密接に関係しあっているのは上遠野作品には珍しくないことではないが今巻はとくに過去のキャラの干渉が激しくキツかった。何気に各キャラの目的めいたものが語られている、重要な巻なのでは。コレを期に読みなおそっかな
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久しぶりに!10年くらい?読者に一部の情報しか寄越さず、前提を有無を言わさず飲み込ませる手法は嫌いじゃない。シリーズを読み通してないからそれぞれの物語はどうなったのか?よくわからんが。
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レビュー見ていると高評価の方はあまりいないけれど個人的に結構好き。
傷物の赤(朱巳)の人物設定が好きだからっていうのもありますね…
さてこちらの朱巳さん、ビートのディシプリンにもかなり重要な立ち位置で登場とあって、ビートの~も、好き。笑
でもやっぱり、凪…かっこいいなぁ。 -
ブギーポップシリーズ、この辺は正直あんまり記憶に残ってないんですよね…大学入ってから読んだんですが…
あ、でも川を流れていくシーンの描写は印象的でした。映像で見えるみたいに素晴らしかった。
あそこ誰かアニメーションにしてくれねえかな。