キノの旅 (6) The Beautiful World (電撃文庫)

著者 :
制作 : 黒星 紅白 
  • KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
3.54
  • (334)
  • (284)
  • (1081)
  • (14)
  • (4)
本棚登録 : 3724
レビュー : 139
  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840221559

作品紹介・あらすじ

よくない道だねえ、と走ってきたモトラドが言った。後輪の脇には箱が、上には大きな鞄と丸めた寝袋とコート。旅荷物をたくさん積んだモトラドだった。でもやっぱりこれは近道だよと、モトラドの運転手が言った。黒いジャケットを着て、帽子とゴーグルをした十代中頃の若い人間だった。腰を太いベルトで締めたジャケットの前合わせは、初夏の風が入るように大きく開けていた。その下に、白いシャツを着ていた。人間キノと言葉を話す二輪車エルメスの旅の話。短編連作の形で綴られる、大人気新感覚ノベル第6弾。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 「彼女の旅」と「忘れない国」と「安全な国」の安全への思い込みに対する皮肉っぷりが印象的でした。安全ってなんだろう。危険とは誰が決めるのか。そして、「祝福のつもり」でのラファの覚悟が切なく、ラストの穏やかな笑顔がとても悲しい。「誓えないと誓います 誓わないと誓えます 誓えないと誓えます」

  • 「彼女の旅」が好きで購入。

    ライトノベルなので活字好きには物足りない?
    いえいえ物語の一つ一つを通して、考えさせられる事があるはずです。

  •   いつもにも増して淡々と物語が語られていた気がします。
    「安全な国」などは苦笑いしながら読んでいました。まさに「青少年有害環境対策基本法」そのものじゃないですか。危険なもの全てをなくせばいいんじゃなく、危険なものにも対応対処できる人間を育てることの方が大切ですよね。とても簡単なことなのに。

      「祝福のつもり」が一番好き。すごくいい話。悲しい話ではあるけど、優しい哀しさ。今までの話の中でも特に好きかもしれない。ベタベタな優しさじゃなくて、心に染みるような優しい話。情景もすごく綺麗。

      最後のあとがき、相変わらずやってくれるなという感じ。ちょっと挑戦しようと思ったんだけど、生易しいことじゃなくて断念。ウェブを見て周っていたら、ちゃんと回答している人がいて敬服。すごいなぁ。キーワードが素晴らしいこともあって、どれも面白かったです。次巻も楽しみ。

  • 三日間以上滞在しないというルールにしたがい、さまざまな国を旅してまわっているキノとモトラドのエルメスの物語である本作は、それぞれの国の事情にみずからの良心や信念に拠って立ち入ることなく、あくまで第三者的な「旅人」としての視点から淡々とえがいているところに、一番の魅力があると個人的には感じています。

    本巻に収録されている第一話の「彼女の旅」や「安全の国」も、やはりそうした観点から読まれるべきストーリーなのだと思うのですが、テーマがテーマだけに著者自身の立場からアイロニカルな叙述になっているのではないかという、不必要な詮索を、つい読者がおこなってしまうのではないかという危惧がぬぐえません。

    もちろん本シリーズは、政治的・思想的な問題についてのつまらないカリカチュアライズにとどまらない魅力をもっていることは認めたうえでのことなのですが。

  • キノの旅、第六弾。秀逸な話「彼女の旅」「安全な国」「祝福のつもり」

  • 『誓えないと誓います
    誓わないと誓えます

    誓えないと誓えます』

    「彼女の旅 -chances-」
    「花火の国」
    「安全な国」が良かった。
    特に「安全な国」。

  • 失敗から学ぶということ。
    忘れてはいないが対策を講じない人々と、失敗を繰り返すがその度に次はどうするか考えるキノの違い。
    そしてあの、忘れない式典が何を示しているのかということ。

  • 短編「旅の途中」の細やかな野営描写が好きです。

  •  著者が、ガンジーのような独立運動手法をどう切り取るか。時に有効な方法を単に切って捨てるだけか、それとも……。
     そういう題材から色々見えてきそうな気にさせられた、もっと有体に言えば、著者の底というか、限界が垣間見えた第6巻である。

  • 道中でたまにキノと再会する旅人みたいな立ち位置で出演したい

全139件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

時雨沢 恵一(しぐさわ けいいち)
1972年、神奈川県生まれ。2000年、第6回電撃ゲーム小説大賞で『キノの旅』が最終候補作品に選出される。受賞は逃したものの、同年3月にメディアワークスのライトノベル誌『電撃hp』に掲載され、小説家デビューを果たす。
代表作に『キノの旅』シリーズや『アリソン』を初めとした一つの大陸の物語シリーズなどがある。
ペンネームの由来は、『時雨沢』が銃器ブランドのSIG SAUER(シグザウエル、シグザウアー)を英語風に発音した「シグサゥアー」、『恵一』は『ああっ女神さまっ』の主人公とその妹の名前からそれぞれ取ったもの。

キノの旅 (6) The Beautiful World (電撃文庫)のその他の作品

時雨沢恵一の作品

キノの旅 (6) The Beautiful World (電撃文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする