キノの旅 (6) The Beautiful World (電撃文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
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本棚登録 : 4063
感想 : 150
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  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840221559

作品紹介・あらすじ

よくない道だねえ、と走ってきたモトラドが言った。後輪の脇には箱が、上には大きな鞄と丸めた寝袋とコート。旅荷物をたくさん積んだモトラドだった。でもやっぱりこれは近道だよと、モトラドの運転手が言った。黒いジャケットを着て、帽子とゴーグルをした十代中頃の若い人間だった。腰を太いベルトで締めたジャケットの前合わせは、初夏の風が入るように大きく開けていた。その下に、白いシャツを着ていた。人間キノと言葉を話す二輪車エルメスの旅の話。短編連作の形で綴られる、大人気新感覚ノベル第6弾。

感想・レビュー・書評

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  • 「彼女の旅」と「忘れない国」と「安全な国」の安全への思い込みに対する皮肉っぷりが印象的でした。安全ってなんだろう。危険とは誰が決めるのか。そして、「祝福のつもり」でのラファの覚悟が切なく、ラストの穏やかな笑顔がとても悲しい。「誓えないと誓います 誓わないと誓えます 誓えないと誓えます」

  • 「彼女の旅」が好きで購入。

    ライトノベルなので活字好きには物足りない?
    いえいえ物語の一つ一つを通して、考えさせられる事があるはずです。

  •   いつもにも増して淡々と物語が語られていた気がします。
    「安全な国」などは苦笑いしながら読んでいました。まさに「青少年有害環境対策基本法」そのものじゃないですか。危険なもの全てをなくせばいいんじゃなく、危険なものにも対応対処できる人間を育てることの方が大切ですよね。とても簡単なことなのに。

      「祝福のつもり」が一番好き。すごくいい話。悲しい話ではあるけど、優しい哀しさ。今までの話の中でも特に好きかもしれない。ベタベタな優しさじゃなくて、心に染みるような優しい話。情景もすごく綺麗。

      最後のあとがき、相変わらずやってくれるなという感じ。ちょっと挑戦しようと思ったんだけど、生易しいことじゃなくて断念。ウェブを見て周っていたら、ちゃんと回答している人がいて敬服。すごいなぁ。キーワードが素晴らしいこともあって、どれも面白かったです。次巻も楽しみ。

  • もっと他にも選択肢がありそうな気はするけど、自分の命と引き換えにしても成し遂げたいことを成し遂げた人は、きっと幸せなんだろうな。

  • 一番印象に残った話は「安全な国」。
    不思議な話だったのは「旅の途中。」
    「祝福のつもり」はシズとキノが出会う直前の話だった。

  • 注:残酷・暴力的な描写が(少ないが)あるので、学校図書として置くかどうかは慎重に(例:人間の頭部に銃弾が当たり、顎から上だけが吹っ飛ぶ、脳が飛び散る等)

    内容:
    「「ひとつの国に滞在するのは3日間」というルールで様々な国を訪れる旅人キノと、その相棒で言葉を話す二輪車のエルメス。キノたちが訪れる国は個性豊な人たちが暮らし、キノと様々な形で出会い、そして別れていく。」
    ベストセレクション、コミック・アニメもあり。

    第6巻
    「誓えないと誓います 誓わないと誓えます 誓えないと誓えます」-I don't trust me.-
    発売日:2002年8月25日
    登場人物:キノとエルメス、シズと陸、師匠と弟子

    目次
    ●プロローグ「誓い・b」
    ●第一話「彼女の旅 -Chances-」
    ●第二話「彼女の旅 -Love and Bullets- 」
    ●第三話「花火の国」
    ●第四話「長のいる国」(師匠のお話)
    ●第五話「忘れない国」
    ●第六話「安全な国」
    ●第七話「旅の途中」
    ●第八話「祝福のつもり」(シズのお話)
    ●エピローグ「誓い・a」
    ●あとがき

  • 4-8402-2155-3 c0193¥530E.

    電撃文庫 し-8-7.

    キノの旅 Ⅵ

    著者:時雨沢恵一(しぐれさわ けいいち)

    発行所:株式会社メディアワークス
    発売元:株式会社角川書店

    2002年8月25日 初版発行
    2003年12月25日 10版発行

  • キノの旅を読むとき、その連作の多くは旅のさなかにであったこと、起こったことである。そう考えると、登場人物は、人生のうちのある一点からある一点までの限られた時間の出会いであったり、事件であったりするということだ。キノはその旅に生活そのものをエルメスという会話するモトラドに積んで旅をする。目指す国に立ち寄るが終着点ではない。例えば、お遍路さん殺しの昔話のように、旅人を好意で泊めたようにみせて、金目の奪い殺し、大金持ちになった、というようなお話がでてきても、おかしくないのだが、そうはならない。それは、旅人視点のはなしだからだが、ある意味、それとは真逆の展開になるものもあって、旅をするということに焦点が定まっている。そこでは、相手も自分も変化しているようでもあり、もともと変わりないようでもあって激しくせめぎあっているようなのだ。Ⅵではキノの一行、シズと陸、それからもう一組の男女が登場する。この三組の登場人物は、それぞれ、性格違っていて、たんねんに描かれている。どこか、旅先で行き逢うことがあるのかもしれない。楽しみです。短編小説の連作は、バラバラのお話ではなく、相互に響きあっている。

  • 第一話「彼女の旅」
    男が死にたくないと思ったのなら
    彼女の言う通り自慰行為だったのかもしれない

  • #読了
    #キノの旅 6巻

    相変わらずのキノの旅を眺めていった
    キノではなくシズさんの「祝福のつもり」の話はなんか色々考えさせられちゃったかな。
    こういう国は本当に今現在あるんだろうし
    なんならこの子よりももっと悪意に満ちた人に使われてる可能性の方が高いよね
    うーん。悪意に触れた感じだな…
    次は明るい話を読みたい、明るい話を読もう

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著者プロフィール

2000年『キノの旅 the Beautiful World』でデビュー。アニメ『ソードアート・オンラインII』の銃器監修も担当。

「2023年 『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインXIII ―フィフス・スクワッド・ジャム〈下〉―』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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