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本 ・本 (280ページ) / ISBN・EAN: 9784840223775
感想・レビュー・書評
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賀茂光榮(かも・みつよし)が、池でおぼれ死んだ少女・蓮(れん)を発見します。彼女がこの世に未練を残していることを知った光榮は、ひと夏に限り、彼女の魂魄をつなぎとめる呪を施します。
ところが、蓮はかつて住吉邸に仕えており、住吉清良(すみよし・きよら)の妹のような存在だったことが明らかになります。少女が死んでしまったことを知らない清良は、不審を覚える識神の浄雲や兄の兼良の目を避けながら彼女のもとに通い続けます。蓮はそんな清良への思慕をますます募らせ、ついに時継の身を則って、清良との間に子をなそうと考えるようになります。
今回は、時継と伯家の謎が明らかになります。なお巻末には、訃柚(ふゆ)が保胤の識神となるまでを描いた絵草子が収録されています。 -
女の性と子どものわがままとを織り交ぜたような、また誰も悪くないのに、と思わせる題材。着地点が美し過ぎて驚かされた。住吉清良をメインにした物語だが、それらに関わる賀茂光榮が味を出して来ている。外伝を否定するわけではないが、主人公でないほうが案外輝くのかもしれない。
また本編主人公ながら放置していたが、保胤の時継への思いがよくわかる1冊と感じられた。 -
シリーズ第四弾。
発作を起こし蓮の沼に沈んだ蓮(れん)。
哀れに思ってひと夏だけの命を与えた光榮。
蓮親子を気にかけて世話をやく清良。
清良に想いをよせる蓮に同情し、思わぬ形で力を貸した時継。
今回は、それぞれが誰かを思いやる気持ちが詰まってました。
それは優しさとか、想いとか、使命とか、信頼とか・・・
清良の叫びにホロリとし、時継も知らない伯家の隠された役割の一部。
保胤と時継の今後が更に気になります!
巻末の『陰陽ノ京絵草子訃柚』は、訃柚(ふゆ)の話です。
全編を通して、やはり思いやる気持ちと子種の話だな。
シリーズで一番好きかもぉ -
同じページを何度も何度も読み返した。
泣きそうになってこんなのってありかよ!って落ち込みました。
ずるいわorz -
*2010.4 *2013.1
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1&3巻と読んでこれで3冊目だけど、この話が1番好きかな。大きな事件は起きないけど、大切な人の死について書かれていて、読んでいて切なくなった。
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2011年4月 読了
著者プロフィール
渡瀬草一郎の作品





