- Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
- / ISBN・EAN: 9784840225717
作品紹介・あらすじ
伝承の『座敷童』が"引っ越す"事があるのは知られているが、実にこれに関しても陰惨な伝承との関わりが考えられている。ある家に座敷童が入った時、多くはこのような話が語られる。『ある家に子供が入ったが、出てくる姿を誰も見なかった。その後、その家は急に富み栄えるようになった』、と。「ここに闇あれ」深夜、魔女・十叶詠子と、彼女の使徒たちが動き出した。未だ語られざる"なにか"に向けて。一方、木村圭子のもとに現われた童子様の正体が明らかになり…!超人気現代ファンタジー第10弾。
感想・レビュー・書評
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2015/08/28 読了
展開は面白のに使徒のおかげで単なる中二病を相手にしてるみたいになってきて一瞬覚めかけた←
字面にするとただの阿呆にしか見えないのが難点だなぁ。
おそらく顔があるとより怖いのだろうけど、セリフだけならただの中二病なんだよ…orz
兎にも角にも魔女がいよいよ動き出していて気になるところ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
今回は結局、魔女との闘いではなく、小崎摩津方との闘いだった。
木村圭子に妹という存在に近いという意識を生まれさせ、奈良梨取考を貸したり、摩津方の言いなりになって、それでも稜子だけを守りたくて、稜子だけを守り切った武巳。
それでも、「何も終わったことなどない」と言っていた空目は…武巳のことも稜子のことも、そして亜紀のことも気づいてはいたんだと、いるんだと、思う。
もう仲良しこよしではいられない。
次の巻では、どうなっちゃうんだろう。
このメンバーで集まることはなくなるのかな。 -
正直武巳を受け付けない。
自分は凡人だから、というが、そもそもなにも話さなかった自分が悪いのを、超人でないと誤魔化しているだけのようね思う。過小評価や自己卑下に仮称した自己正当化。 -
聖創学院にどんどん蔓延する『自分の欠けたものを補ってくれる儀式』。その怪異に影響される一人の少女、そしてその結末とは。
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座敷童の物語は3巻構成。
10巻は何ともドラマティックな展開でした。
綾子に関する武巳の取引がどうなるかハラハラしましたが、
彼は彼なりに出来る範囲で事を成そうとしていたのですね。
其れが他の誰かを売り渡す行為であったとしても、
これは難しいですけど、まぁ仕方なかったのかな…と。
どうしても大切な人を護りたかった。
其の為に意志を放棄して生きてきた恵子が犠牲になってしまった訳で。
文芸部メンバーの心が分かれてしまうこの物語において、
仲良く談笑するイラストが切なく思えました。
喪ってしまった者は亡くした者を異界に求め、
亡くなった物は失われていく自らの記憶を保持したいがために、
嘗て在った場所を求める。
2つの世界が互いを求めて、それを魔女が繋いでしまう訳ですね。
人の望みとはなんと果敢ない物だろうかと思います。 -
陛下による殺意と人間の定義の話は、単なるライトノベルと放ってはいけない、深い議題ですよね。
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再読。
長い間中断したままになっていたのをようやく読み終わり。
武巳が離別するということで、イベントとしては大きいものの一つかな。
しかし、あまり後を引くような感じでもなく意外ときっぱり離別しちゃったなぁという印象。
完結編が残っているので、座敷童の物語ももうちょっとだけ続く。 -
奇妙な動き、怪しげな集団、そして出てくるあの人。
誰もを助けるべきか、誰を助けるべきか。
そこに確固たる意志を持った者が、当然一番強い位置に。
誰にも迷惑をかけたくない、というのは誰もがよく思う事ですが
これは違う気がします。
どこまでが迷惑で、どこまでがそうじゃないのか。
もちろんそれは人それぞれですが…この想いは
『迷惑』なものに該当するのではないのかと。
向ける相手は、もういませんが。
その人に居て貰えば大丈夫、と思うのは別段構わないと思うのです。
それが心の支えになる場合もありますし。
ただ、そこに全てをゆだねてしまうのは、自我がない、というのもありますし
責任を自分で取らない人間になってしまいます。
というか、なってますね。
目的物が『出てきた』というのに、受け入れも拒絶も出来なかった時点で。
その点で、これでよかったのかもしれません。
少なくとも、本人は現実から逃げ切れるのですから。
誰を助けるか、誰が助けれるか。
唯一無二の選択。
土壇場になってみないと分かりませんが
自分が選択できるかどうか…。
そういう意味では、選びとれた彼がうらやましいです。 -
続きが気になる展開。魔女の思惑だけは未だ分からず、種明かしだけが御披露目される。消化不良感が何とも言えない。