半分の月がのぼる空2 waiting for the half-moon (電撃文庫 は 2-17)

著者 :
  • アスキー・メディアワークス
3.66
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本棚登録 : 1459
感想 : 61
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840226066

作品紹介・あらすじ

とんでもないことが起きた。恐ろしいことが起きた。戎崎コレクションが里香に見つかってしまったのだ!僕と里香の蜜月はあっさり壊れた。そりゃもう、見事なもんだった。里香は怒り狂い、弁解を聞くどころか、僕の顔を見ると逃げだす始末だ。仲直りのための努力は、裏目に出るばかり…。ちょうどそのころ、病院に新しい医者がやってきた。夏目というその医者はとんでもない二枚目で、しかも里香の主治医だというのだ-。橋本紡&山本ケイジが贈る期待の新シリーズ第二弾!!裕一と里香に巻き起こる、疾風怒濤の波乱。

感想・レビュー・書評

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  • 気になったことが2つ。1つは、いくらなんでも裕一の扱いがひどすぎないか…。若くて、元気が有り余っているからとはいえ、入院患者なわけだし。こう何度も風邪ひいたり、突き落とされたりしてたら、問題にならないのか…。そこに加えて夏目先生。酒に暴力はダメでしょう。舞台が病院なだけに、こういったエピソードもいちいち引っかかってくる。もう少し現実に沿った展開が見たい。感情移入しづらい。
    もう1つは、元は読み切り作品だったものをシリーズ化して2巻目ということで、何となく引っ張ってる感。もう少しテンポ良く進んでいってほしいかも。
    全体で見ると嫌いな作品ではないんだろうけど、今回は少し残念だった。

  • 好きな女の子に嫌われるのって、辛いよなぁ…。好きな女の子が、自分以外の男に心を許しているのは、もっと辛いよなぁ…。っていう、思春期真っ盛り男子の心情に共感しつつも、なんだか可愛らしいなぁ…って思う自分に、少し歳をとったことを自覚させられた。
    話の内容は、続きが気になることばかりで、次巻も読みたい。

  • 半分の月がのぼる空と銀河鉄道の夜ってなんか重なるな

  • 健気な裕一を応援したくなりました。

  • ライトノベル

  • 勢いで2巻まで一気読み。
    いけすかん先生登場でどうなることやら。
    ◯本ネタは面白い、男の子なんだから読むよ!

  • 急性肝炎で入院中の17歳裕一は夜な夜な病院を抜け出し友達の司の家に行っていたのを看護婦の亜希子に見つかり東病棟に入院している秋庭里香と話し相手になるよう持ちかけられる。里香は心臓の病気で長く入院していた−

    ◆1、2まで読んだけど…なかなか気分のらないまま期限がきてしもた。女の子がツンツンで振り回される男の子、て割りとあるけど2巻で出てきた医者まで手加減なしにボコボコとかちょっと…(-_-)やっぱ若くないからついてけないのかな…

  • 主治医のいじわるやなかなか機嫌を直さないヒロインにはいらいらさせられたが、それでもまっすぐにヒロインを思う主人公に好感が持てた。
    手術がうまくいかなさそうな展開だが、次巻で結果が出てくるみたいだ。

  • エロ本見つかって叱られる話は、この巻、はっきり言って
    ただの導入。
    ラノベだからそんなことをきっかけにしてるけど。

    裕一と里香とが、相手に手の届かなくなる、相手は
    そこにいるのに、許さないでいれば本当に失うのに、と
    焦ったり考えたりするきっかけが必要だっただけ。

    もし、エロ本騒動に意味があったとしたら。
    ただひとつ。

    死んでゆく人間も、本当に死んでゆくギリギリまで
    極めて普通のことを考え、泣いたり笑ったりする。
    好きな彼がエロ本なんか持ってれば、怒る。

    明日怒れなくなるかもしれなくても。
    だから、短い未来でも、「ある」と思っているから
    その本を焼いてと、彼に言う。

    だけど、その反対側で、願ったぐらいじゃ治らない。
    そういう現実があって。

    覆したいと思ったって、消せない悲しい出来事はあって。

    死ぬ時は、嫌がろうが叫ぼうが、命は終わるし
    死んでしまえばリセットボタンはないから、「やり直せ」ない。

    どうやっても消せない事実が横たわっていることの
    対比のために必要なお話だったのじゃないか。

    普通すぎてばかばかしいような喧嘩の種。
    そんなことに怒ったり、すれ違うことの焦燥感に
    キリキリするのも、みかんがおいしいのも、当たり前。

    どんなフラフラの病人だって、こころは死の手前まで動く。
    そんなことどころじゃなく、呼吸ができなくなり、のたうち回って
    まだ、意識はそこにあるのに、どうにもならなくなった時。

    ひとは死んでゆく。

    そんなどうでもいい積み重ねに、死ぬことの恐怖を
    忘れていなければ、誰でも生きていられない。

    あなたも、私も、明日死ぬかも知れないのだから。

    一方、周りの人たちは…全てを知りながら
    まだ明日がある。
    いや、明日が来るようにしたいと。

    本人だけでなく戦う。

    だけど…勝てない戦いがある。
    逆に、ぎりぎりすり抜けるように、勝てる奇跡もある。

    泣いたって現実は変わらない。
    最悪の結果が怖いからって、じゃあもう、ここで終わりと
    勝手に命を終わりにも出来ない。

    やっぱり、こころを動かして生きていられる間は
    生きて在りたい。在って欲しい。

    奪われる痛みに、竦んで荒れる夏目もまた。
    底の底に、その思いを持ってるだろうから。

    恋という、一番儚くて、美しい…
    でも深い傷を残す想いの中で

    私達は、裕一と里香は、なにを残すのか。

    それともう一つ、気になっているのは。
    里香が、自分が生きていることを確かめるように
    彼に愛されているのを確かめるように。

    裕一を痛めつけるのが、読んでいてとてもつらい。

    死んでしまうのはあなただけじゃないのよ。
    本当はわかってるんでしょう?
    肝炎だって大変なんだよ?

    車いすでなんか突き落とさないでよ…。

    夏目さん、あなた医者でしょう?
    患者さん殴るなんて、蹴るなんて!

    ホントに殴りたかったら、未熟な自分殴ったら?
    マジで戦ってるドクターもいるんだから。

  • 好きな女の子に隠していたエロ本が見つかって喧嘩をして仲直りをするって話。それだけ。本当に、単純に、これっぽっちの話。世界を救うわけでも、命を懸けて闘うわけでもない。言ってしまえばどうでもよい話。
    だが、それだけに、主人公の年代の人間に読んでもらいたい。そんなことを考えてしまう。

    大人になって、そこそこの年齢になれば気づくことだけど、多分、僕らの人生なんて、ほとんどどうでも良いことの繰り返しで、世界を変化させることなど出来なくて、だからと言って、大きなトラブルを起こせないわけじゃないけれども、所詮、歴史に残るようなことなど犯罪以外に起こせそうもなく、そもそも、そんな時代じゃなくって、細かいことを積み重ねて生きていくしか出来ないんだけど、その中で、人生の目的の設定を考えた場合、どうすればいいのか鑑みた時、やっぱり、人を好きになれることっていいことなんだな。と感じさせてもらえるような。そんな話。

    いろいろと思うところはあるけれども、やはり、こんなどーでもよさそうな話を小説として一冊に成してしまう作者の筆力は圧倒的だと感じざるをえない。それだけ。たったそれだけ。

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