Missing〈11〉座敷童の物語・完結編 (電撃文庫)
- メディアワークス (2004年7月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
- / ISBN・EAN: 9784840227032
感想・レビュー・書評
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座敷童の物語、完結編。
亜紀と基城の再会。
俊也の活躍。
武巳の平凡であるが故の狂気。
そして、稜子は聡子お姉ちゃんを助け出す。
魔女の本当の目的がわかり、もう本当に終わりに近づいてるんだなと実感。
空目は魔女に勝てるのか…。
そもそも、勝つ…という意識でいいのだろうか。
魔女を倒すことが勝利なのか。
摩津方が頼りになりすぎる。
武巳は空目達とどうなってしまうんだろう…。
ついに最終話、神降ろしの物語に進みます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
なんだか摩津方氏が素敵に見えてきてしまった。にしても武巳はパニックをしょっちゅう起こしすぎでは。
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亀裂が修復できなくなり、ついに分裂してしまった文芸部。しかしそんな中、自分の欠けたものを補ってくれるオマジナイ“どうじさま”に隠された真の目的が判明する。
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ウィッカによって数多のおまじないが広まってしまっている学校で、
文芸部メンバーはバラバラに…。
女の子は魔女と紙一重と云いましたが、今回は沖本君の件と云い、
男性もやっぱり人間な訳で、喪失によって脆くも崩れ去ってしまう事はあるのですね。
そう云えば、何となく当事者間でハッピーエンド的な流れになっていますが、
武巳も其の為に人を犠牲にしている訳で、
喪失といういつか必ず訪れる悲しみを目の前にしたら、
人は狂気を受け入れてしまうのかもしれません。
私は彼らの1.5倍くらい生きてますけど、此処まで誰かに執着して、
異界にまで足を踏み入れる程思い入れのある人っていないので、
羨ましいと思って良いのやらどうなのやら…。 -
再読。
今回は武巳の身の回りのまとめの印象が残ったかな。
これで完全に摩津方の手のひらの上に乗ってしまった感じ。
魔王様が今までそれほど後ろ盾だったかというと、そうでもないし。
でも、生まれつきの気の弱さで立ち向かっていけるタイプでも無いので、やっぱり傍観者のスタンスかな。 -
普通に見えるからといって、普通かと問われれば違うかもしれない。
そんな空間になってしまっている学校…というよりも
そこに存在する人達。
一種学校と言うのは閉鎖的空間とはいえ…ここまで無関心だと
見事、としかいいようがないです。
普通だと思っていたのに違った友人。
誰しも身の内に狂気を飼っているとはいえ、これはもう
そうではなくなっています。
認め、認識しているのではなく、そのまま融合してしまった、という感じで。
一体彼らはどこに行くのか、どこまで道を突き進むのか。
普通と、普通ではないとで別れていて、けれどバランスが取れていた彼ら。
けれどそれはただのプライドの問題で、本当はただ迷っていた、と
認識した彼ら。
己を見つめる事、己を見つける事。
それが出来た瞬間、強くなれる。
…とはいえ、見つめ直すのは容易ではないです。
そう思えば、彼らが離れたこの時間は無駄ではなかったかと。
別れてしまった彼らは、元のバランスに戻るのでしょうか?
そして彼は、選択をし続けるのでしょうか? -
驚きの展開。突き抜けた村神が格好良かった。そしてやっと明かされた謎に納得。思いついた作者がすごい!