半分の月がのぼる空〈4〉 grabbing at the half-moon (電撃文庫)
- アスキー・メディアワークス (2005年2月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
- / ISBN・EAN: 9784840229364
作品紹介・あらすじ
里香の手術が終わった。手術直後、主治医夏目の口から放たれた言葉に、僕は戸惑う。そして訪れたのは、生ぬるい日常だった。あまりにも当たり前で、捉えようのない日々。戸惑う僕に、新たな現実が迫ってくる。もう里香には会うな、邪魔なんだよ、おまえは-。一方、その宣告を下した夏目は、ずっと僕を避けていた。ヤケになった僕がバカ騒ぎを繰り広げる夜、ヤツは亜希子さんに自らの過去を語りだす。それは失ってしまった者と失おうとしている者の思いが交錯する夜だった。橋本紡&山本ケイジが贈る、大好評シリーズ第四弾。
感想・レビュー・書評
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ラストでようやく自分が話に入っていける展開になってきた。今までの無茶苦茶で、心が動かない話のまま終わったらどうしようかと、ちょっと心配だった…。今回もまぁ無茶苦茶と言えばそうなのかもしれないけど、とりあえず患者を殴ったり蹴ったりはしていないし、、。
夏目の過去が分かる巻。大方予想通り。裕一に昔の自分を重ねてイライラしてたってことか、、うん、やっぱりダメだよね。過去が分かったとしても、その過去が悲しいものだったとしても、許せることじゃない。夏目の心の声は、言葉も汚くて、読んでいて気持ちのいいものじゃないけど、実際みんなも同じようなことを思う時もあるだろうし、否定はしない。でもそのムシャクシャを誰かにぶつけるのはやっぱり嫌だな。夏目に対するモヤモヤは晴れなさそう……詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
シリーズの主人公である裕一と里香よりも、脇役夏目がメインになる作品です。夏目の過去(心臓病を抱えた奥さんが居り、裕一と同じような状況にあった)について描かれ、夏目の裕一や里香に対する行動のモトとなる出来事が分かります。夏目の過去の話のラストは涙無しには読めません。
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夏目先生の過去回想
裕一への態度の理由が見えてくる。
なんだろ気持ちはわかる。私もそうだ。だけど、、、ここは亜希子の一人勝ち!仰せの通りです。 -
夏目の話がメイン。
好きな人の死が彼に与えた挫折は大きい。
どうしようもないのだがうまく割り切れない彼の思いがよく描写されていた。好きな人のために全てを捨てるという行為が自分にはできるのだろうか。
考えさせられた。 -
五つ星では、足りない