海の底

著者 : 有川浩

• メディアワークス (2005年6月1日発売)

感想・レビュー・書評

[優希さんの感想 · 2012年2月5日]

『塩の街』・『空の中』・『海の底』の三作品を総じて、『自衛隊』三部作と呼びます。

作家はライトノベルでデビューしながらも、二作目からはハードカバーが続くちょっと変り種とも言えます。
デビュー作は『塩の街』ですが、ハードカバーで出版の際に再構成され、ライトノベルと内容が異なっているのでご注意を。

『海の底』。海上自衛隊編です。
突如、海の底から現れた巨大化した海洋生物にパニックを起こす人間たち。
手の尽くしようがない中で一縷の望みが…。

ミリタリー色が強く、本当に女性作家の作品だろうか？と疑念を持ちますが…そこは有川浩ですから「ベタ甘」の恋愛ストーリーも絡まっています。

[ちゃげさんの感想 · 2012年1月29日]

あとがきで「潜水艦で十五少年漂流記」がもともとのコンセプトとなってるが・・事件の設定は呆れるくらいにベタ。まぁ、映画では半魚人等、コミックではアトムでなめくじがあったし、小説では鼠の地走りと使い古されたパニック物。今回は・・（笑）それでいて読ませる。政府の対応なんて、原発事故を思い起こせば風刺で笑えないし、マスコミ絡みも頷いてしまう。出来すぎはあっても、キャラは面白く図書館シリーズと重なる。最後のあっさりした展開も計算の内だろう。自衛隊三部作の中で一番好きだな。４作目はないのかな～

[mocchi19さんの感想 · 2012年1月22日]

クジラの彼を読んでから本編が読みたくなって購入。
最初はグロテスクな描写があったり、聞きなれない言葉が出てきたりで読み進めるのに苦労した部分もあったけど、登場人物たちが魅力的でぐいぐい引き込まれました。
冬原も好きだけど、不器用でもまっすぐな夏木も好きだ♪

[スターフィッシュさんの感想 · 2011年10月2日]

登場人物が魅力的！
自衛隊３部作の一冊の中でこれが一番面白い。

[みどりさんの感想 · 2011年6月13日]

ツンデレ男子というのは、有川さんの好みなのかな？こうも毎回出てくると…。

[suzuさんの感想 · 2011年4月3日]

謎の原因から発生した、巨大ザリガニが人を食い荒らす。
何とか潜水艦に逃げ込んだ１３人の子供たち・・・
ちょうど乗艦していた、海上自衛隊員の夏木と冬原。
自分勝手な問題児や、親を亡くし里親に引き取られている兄弟。
様々な問題を抱えた13人の子供たちとの、5日間。
その中で生まれる、ラブストーリーにもご注目！！！

とにかく、夏木がカッコイイ♥

[Tsunさんの感想 · 2010年5月22日]

小気味よく、最後までぐいぐい読ませてくれます。

[なつこさんの感想 · 2009年3月23日]

初の有川浩さん。

「塩の街」を待っていたのだけれど、なかなか回ってこないので、先に手にとった次第です。

女性だったのね…。
浩→ヒロシ…ずっと男性だと思って読み始めたので、正直「なんだ、現代怪獣物語かぁ。」と半ばがっかりしながらも読み薦めたのだけれど、チョコチョコでてくる恋愛感情めいた記述や、女の子の生理と…単なる怪獣物語とは違うテイストに「？　ちょっと待った。」と、著者を調べて女性だと分かり安心しました。

男性がああも細かく生理のあれこれを語ったら気持ち悪いですもん。

物語はレガリスと云う、適合性の高い深海の海老が浅瀬の豊富な栄養と気温で巨大化し、エサを求めて何万という固体となって町を襲うという設定。
人間をエサとして襲う巨大甲殻類に機動隊が応戦します。

基地で行なわれていたイベントに訪れていた少年少女が逃げ込んだのは、たまたま停泊していた潜水艦『きりしお』。2人の大人とともに過ごす6日間の孤立生活。

全般には海老の襲来や恋愛ではなく、閉鎖された特殊な環境における不安定な思春期のイライラや、心境の変化。強さなど、子供達の心の成長をしっかりと描いていて、過酷な状況におかれた子供たちをこちら側から、応援したり叱咤したりイライラしたりと…気をもむ展開でありました。母親だな…笑

[えんちゃんさんの感想 · 2024年1月7日]

やっぱり自衛隊はかっこいい
今回の有川さん作品は警察もカッコよかった。

自衛隊の皆さん、いつも本当にありがとうございます。
とってもとってもよかったです。
久しぶりに没入できました。

[カズエルさんの感想 · 2023年9月3日]

3.5

著者プロフィール

高知県生まれ。2004年『塩の街』で「電撃小説大賞」大賞を受賞し、デビュー。同作と『空の中』『海の底』の「自衛隊』3部作、その他、「図書館戦争」シリーズをはじめ、『阪急電車』『旅猫リポート』『明日の子供たち』『アンマーとぼくら』等がある。