狼と香辛料 (電撃文庫 は 8-1)

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  • メディアワークス
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840233026

感想・レビュー・書評

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  • 扱っている素材……すなわち貿易、経済がラノベらしからぬと評判の本書。なるほど確かに、ファンタジー世界で経済にスポットを当てたその発想に、まずは脱帽です。

    ただし、ファンタジー世界であることはおいといて、テキストの表現や展開はラノベそのもの。著者は本作がデビュー作らしく、その意味での完成度は高いと思いますが、いかんせん修正時の編集者がまた手を抜いたか(あるいはほとんど手を入れないのが暗黙のルールなのか)拙かったり説明が足りない表現が散見されたのが残念。

    もっとも、それを補って余りある魅力的な登場人物たちのお陰で、本作のレベルは非常に高いと思っています。特にヒロイン“ホロ”のオトナな振る舞いの数々は、久しぶりに物語の登場人物に惚れてしまいそうなほど。経済という素材、登場人物の魅力、これだけで★4つに足るかな、と。

    終盤のドンパチは、正直蛇足な感もありました。というか、この物語世界において“戦闘”という要素は必要だろうか?という部分も疑問です。余り戦闘描写は上手くなかったので、もうちょっとコンパクトにまとめるか、違う形でこの部分の物語性を昇華した方が良かったかも。

    それでもこれは、続刊に期待したい作品です。

    (2008年読了)

  • 直接拳でやりあうんじゃなくて、利益優先に考えるロレンスはまさに商人。
    利益優先で考えるが故に、道中ホロに振り回されるところが面白い。

  • ホロかわいいね

  • 上手い。これは上手い。いくつかの文中の誤字は気になったものの、挿絵が残念なことが残念なくらいよい。本を読むことは学ぶことである、と再認識する一冊。すべてのライトノベルがこの水準ならなぁ…。

  • ただいまラノベ強化月間中。つんどく状態だったのをようやく読みました。ホロの言葉遣いが苦手で放置orzしてたんですが、読んだらなかなか面白かったです。中世(なんだろ、経済は近世寄りで、それ以外は中世寄りな感じ)ヨーロッパを思わせる世界観を、豊穣の狼の化身である少女と商人の主人公が旅するお話です。為替とか通過切り下げとか、まぁチャンバラ(ヨーロッパ風ですが)やらなくてもラノベとしておけなのねって、ちょっと感動してしまいました(数年前の作品ですけどorz) ラノベに置けるファンタジーの可能性が広がるようで、ホント勉強になりました。ごちっす。

  • 4840233020  329p 2008・4・15 18版

  • 経済がテーマの珍しいラノベ
    と言ってもファンタジーなのでそれほど堅苦しくなくていい

    桃のはちみつ漬け食べたい

  • 実は初ラノベだったりする。ファンタジーを読むのは久しぶりだったけど充分楽しめた。たまに醸し出すホロの儚げなところが好きだったり。

  • 面白かった。久し振りに、素直にそう思えるラノベに出会えた気がする。
    アニメ名作劇場のような世界観も良いし
    ありそうな民族の宗教観を織り交ぜつつも
    耳に尻尾のある異形の美少女なんていう萌え設定もあり
    ラノベらしい読みやすさと面白さがきちんとあったという印象。

    兎に角ホロが可愛くて仕方がない。
    老獪にして可憐というキャラクター設定はあまり類を見ないのでは。
    ロレンスも適度に、読者を邪魔しない程度にきっちり男前で、バランスが良い気がした。

    唯一神が世界を作ったなんて大袈裟だ、
    自然は誰かが作れるようなものじゃない
    と賢狼ホロに言わせるのは中々素敵。
    喜劇かと思った、というのは可愛く風刺も効いている。

    「おまえ自身は変わったのか?」
    と問われて、即答出来る人は実はそんなにいないかもしれない。
    変わったようで、変わっていない部分もある。
    それが普通で、だからこそ
    「なら故郷も変わってない」
    というのは絶妙に言い当てた慰めの言葉になると感じた。

    「商人は時間に正確、農夫は空気に正確」という言い分けも
    非常に面白かった。

    ラストはちょっと出来すぎな気もするが、それもお伽噺のセオリーのようで
    良かったなと思う。

  •  アニメのサントラは大好きなのであるが、そのアニメも見たことないし、原作も読んだことがない。
     てことで、とりあえず読んでみたらこれがあまりに面白くて参ってしまう。
     中世ヨーロッパな世界観もいいし、商人の取引をヤマ場に据える展開もいいし。
     2人の掛け合いも素直に楽しんで。

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著者プロフィール

第12回電撃小説大賞《銀賞》を受賞し、電撃文庫『狼と香辛料』にて2006年にデビュー。

「2023年 『新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙IX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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