レジンキャストミルク4 (電撃文庫 ふ 7-9)

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  • メディアワークス
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840234528

作品紹介・あらすじ

二年前。それは舞鶴蜜がまだ、速見蜜という名前だった頃。ひとりぼっちだった彼女は、直川君子と出会った。無邪気で朗らかな君子は、空っぽだった蜜の心をあっという間に埋めていく。生まれて初めての友達。ずっとこの娘と一緒にいたいと、蜜は強く願っていた。-虚軸"壊れた万華鏡"が、自らの裡に取り憑くまでは。そして、二年後。現在。かつての親友を"無限回廊"に連れ去られた蜜は、硝子を奪われた城島晶と共に、反撃のため立ち上がる。ふたりは果たして、それぞれの大事なものを取り戻すことができるのか。

感想・レビュー・書評

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  •  舞鶴蜜の過去から始まる3巻からの続編。
     歪んだ友情と姉妹関係。虚軸によって一変したそれらの関係は、ある意味で、歪みが正されたようで皮肉なこと。

     物理的な暴力一辺倒の虚軸ゆえに、敵意でもってまっすぐ不器用に相手に挑んでいく蜜のスタンスは、かっこ悪くもとてもかっこいいと思います。(その性質がツンデレになって性格にあらわれているのが可愛いところ。)
     ただ傷つけることしかできない力、誰かを救うためには使えない力だからこそ、彼女は大切な存在と距離を置くし、誰かを傷つけた過去はすべて背負う。
     下手な小細工が利かないがために、一本筋の通ったスタンスを貫けるのだと思うと、戦力云々抜きにして彼女がシリーズ中一番強いのかもしれない。

     そして蜜を語るのに欠かせないのが、義姉の殊子。世界のすべてを意のままに改ざんできる反則な力の持ち主であることが判明。
     普段は都合の悪い事実を封じる催眠術程度にしか使われず、ともすれば最たる便利道具扱いなのが不憫です。
     大切なもののために力をふるう、過去を身に刻み背負う。蜜の性格の特徴の一部は、まったく性格の違う殊子にも、意外にも当てはまります。

     感情を芽生えさせた硝子のほうにも変化が。
     機械の完璧さだけではどうしても到達できなかった次へのステップへ、感情を鍵にして取っ掛かりを掴んだようです。

  • 4840234523 307p 2006・6・25 初版

  • 4巻です。

  • 大好きな蜜嬢の活躍、そして殊子嬢の活躍がとても素敵な巻でした。
    攫われた硝子嬢を救いに行く際の晶、素敵でした。
    二人の絆を感じられてとても良かったです。
    恭一は、悲しき玩具に侵食されて性格が変わったのですね。
    悲しき玩具と混じり合った恭一はとても醜悪に見えました。

    殊子嬢の送った蜜の正装、きちんとイラストで拝見したかったです。
    表紙の御衣装も素敵ですけれど。
    遊びで闘うのと違って、真剣な想いで全てを賭して闘う姿とは、
    かくも美しい物なのだと感じました。
    そしてそれによって齎される勝利。
    晶の繕う日常は確かに歪ですけれど、
    そうしてでも守る価値があるのだとそう思いたいです。

  • いつの間にか、主人公が超人化。でもヘタレる主人公ウザイし、どうせ復帰するならスパっとしてて心地良かった(マテ

  • ゴスロリツンツン少女、舞鶴蜜の過去話。キャラクター同士の相関関係が複雑に絡み合って、面白い

  • ココまで読んだ。明らかに西尾に影響受けた文体なんだけど、西尾より構成力があるので読みやすく破綻のない出来!なにしろかわいい子たくさんうれしいな!(頭悪い

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著者プロフィール

電撃文庫『ルナティック・ムーン』にてデビュー。他著書に『レジンキャストミルク』『鮮血のエルフ』など。独特の文体とハードでシリアスな作風でコアなファンを持つ。

「2017年 『ファイナルファンタジーXIV きみの傷とぼくらの絆 ~ON(THE NOVEL)LINE~』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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