鳥籠荘の今日も眠たい住人たち(3) (電撃文庫 か 10-13)

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  • メディアワークス
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840239356

作品紹介・あらすじ

ようこそ"鳥籠荘"へ。恋と殺人と着ぐるみネコの正体-素敵な事件があなたをお待ちしております。ここは"現実"と"非現実"とが交わる場所。新シリーズ第3弾。

感想・レビュー・書評

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  • 3巻はミステリー仕立てになっています。
    1話と2話は同一時間軸の別の場所のお話。
    1話は山田家と山田パパをばらした少年の家の話、2話はキズナ達主役組の話、3話は殺人犯を探しだす話です。
    おまけで山田パパのデート追跡の話もついています。
    1話はいろいろ可愛くていいです。少年もいいけど、少年の母親がいろんな意味で楽しい(少年にとってはたまったものではないけど)
    2話はキズナと有生が仲直りしていくお話で、管理人さんが初登場。停電して雷がなっている状況で仲直りしていく二人がいい雰囲気です。
    3話は多重人格の少年の話なんですが、後半が結構シビアな話でした。
    おまけ話は山田パパのほんわか話というところでしょうか。
    相変わらず面白くて良いです。
    これでこのシリーズの半分まで読了しました。

  • 絵のヌードモデル、引きこもり新鋭画家、女装の麗人、ゴスロリ小学生、ネコの着ぐるみ、妄想癖の美女、不気味な双子の老人たちーー〈鳥籠荘〉に棲みついたちょっとおかしな、けれどいろいろフツーの日常をつづる物語集第3弾。ーー今回のお話は、〈鳥籠荘〉の奇妙な嵐の一夜をめぐるちょっとしたホラー&ミステリイ。誰も素顔を見たことがない管理人さんの正体は?着ぐるみパパの中身がついに暴かれる?さらにその晩、〈鳥籠荘〉で殺人事件が発生。住人の惨殺死体が発見され、浅井が殺人容疑をかけられてしまう。事件の真相を追うキズナの身にも危険がーー!?
    着ぐるみパパのデートをめぐるこぼれ話も収録。


    ***


    巻を追うごとに甘々になっていく浅井さんとキズナがたまらんんんんん…!!!!積極的な由起もたまらんんんんん!!
    そろそろ浅井さんは気づく頃でしょうか。でもまだ皆子さんよりなのかな?
    でも由起に対抗するかのようにどっかいこうとかペンギン見に行こうとかいう浅井さんまじかわいい!それもう嫉妬や…!きゅんきゅんしますな!

    華乃子ちゃんと加地くんも気になります。着ぐるみパパと加地ママも応援したいですが、華乃子ちゃんと加地くんはどうなるのやら。
    なにやら華乃子ちゃんは浅井さんが気になってるようですが、加地くんの方はふわふわと華乃子ちゃんが気になってる様子。
    メランコリックな気持ちになる理由が早くわかるといいね!うふうふ!
    しかし分かったらわかったでどうするんだろう。気になる。

    ホラー&ミステリイと銘打ってるだけあって、幽霊やら殺人やらが起きます。鳥籠荘は不思議なことでいっぱいですな!
    それも理由があるのかしらん。

    新キャラは多重人格者でした。「多重人格探偵サイコ」とか読んでるので、割とああそうだったんだやっぱり、みたいな感じで受け入れられたのですが、何の予備知識もなかったらキズナみたいな反応しちゃうのかなぁ。どうだろ。

    読めば読むほど面白いなと感じるのですが、あれかも、乙女向けなのかも。ある意味夢小説とか読んでる時のような、少女漫画を読んでる時のような、そんなどきどき胸のトキメキ感が味わえるというか。
    要するにいい年して自らのことを乙女とか宣ったわけですが、ついに☆5ということで。

  • 雷雨の夜にそれぞれ起きた話。
    ◇着ぐるみパパの中身を暴こうとする話。
    ◇画家とモデルがエレベーターに閉じ込められる話。
    ◇雷雨の夜の殺人事件の犯人を暴く話。
    ◇着ぐるみパパのデートを尾行する話。
    いろんなところで、あぁこれさっきの話かぁ…とか思う構成。

  • 日常と不思議を混ぜてくるこの作品が大好きです。今回も面白かったです。

  • 猫の着ぐるみ・・・。
    改めて。由起って女装似合うなあって思いました。
    停電ー。あーキズナと有生見てるともどかしいです。

  • 停電・殺人・不思議編
    キズナの体の構造が知りたい。
    痩せているとはいえ大の男「オレ様画家」の踏み台になるほど
    力持ちというか体の頑丈なキズナちゃん。
    でも、ふわふわっとした男の子ロミオ(の肉体)に片手でぶら下げられるなんてお前は猫か!と突っ込んでしまった。
    身長体重は如何ほどなんだろう。
    管理人って1巻にも出てなかったっけなー。

    着ぐるみのパパに惚れたお母さんいい感じ。
    着ぐるみのパパが一番カッコイイ。
    華乃子ちゃんが精神的に弱さを見せて可愛い。


  • ロミオ好きなのに、やっぱり退室ですか。
    今回は双子老人そんなに登場してなくて少し残念。
    猫パパ、実は黒猫!
    人型にもなれるってかっこいい!

  •  メイン部分は、まあそれなりに面白いんだけど、毎回最初と最後に入る本編を語っている語り部の部分は微妙。あとで何かあっと驚くような展開が用意されているならいいんだけど、単に虚構が現実を侵食してくる感覚を読者に味合わせたいのであればあまりにも直接的に過ぎるんじゃないかと。違うと期待したい。

  • 鳥籠荘の、ちょっとおかしな住人たちの物語

    読了日:2008.06.23
    分 類:ライトノベル
    ページ:273P
    価 格:570円
    発行日:2007年8月発行
    出版社:メディアワークス電撃文庫
    評 定:★★★+


    ●作品データ●
    -----------------------
    主人公 : 衛藤 キズナ ほか
    語り口 : 3人称
    ジャンル : ライトノベル
    対 象 : ヤングアダルト向け
    雰囲気 : 淡々と、フツーじゃないフツーの日常
    結 末 : 一話ごとにオチ、悲喜こもごも
    イラスト : テクノサマタ
    ----------------------

    ---【100字紹介】-------------
    ”ホテル・ウィリアムズチャイルドバード”、
    通称・鳥籠荘には、普通の社会になじめない
    一風変わった人達が住み着いている。
    ちょっとおかしな住人たちの、ちょっとおかしな、
    けれど色々フツーの日常をつづる連作短編
    --------------------------------

    さて、鳥籠荘。変な住人ばかりが集まっていると評判の賃貸アパート。元々はヨーロッパの貴族が建てた西洋建築の洒落た別荘で、本名は「ホテル・ウィリアムズチャイルドバード」。住人は一風変わったどころではなく、完全なる「変人」、どちらかというと「近寄ると危険」な場所とすら…。何しろ前巻では危うく、うっかり近づいた高校生が殺されかけてましたからね…、しかも悪気なく。こわー。

    そんな怖い(?)場所で、ここの住人たちは世間の「フツー」とは違う時間や世界で「フツー」に生きています。そんな日常なのか非日常なのか謎の姿を描く物語ですが、今回は特に「ミステリアス&ホラー」らしい…。

    ゆるやかにつながる全3話収録です。第1話「加地くんちと山田さんち~A Night in Panic SIDE-A」は、1巻で登場したあの加地君と、鳥籠荘の住人・きぐるみ父娘の娘の方、華乃子ちゃんが主人公。きぐるみパパに春がやってくるのか!?そしてきぐるみパパの中の人って…!?気になるところでしょう?気になるところです。どきどき。

    第2話「明日夜9時、と言わせるまでに2週間かかった、というだけの話~A Night in Panic SIDE-B」は、浅井有生と衛藤キズナの雷雨の夜の停電な話。タイトル長い…でもこの感覚が実は菜の花、大好きです。ツボにはまる、というか。何が良い、って言葉で説明出来ないのですけれども。基本的にはタイトル通りで、それ以上でも以下でもないのですが、何気ないやりとりの中に「うわあ、凄くこのキャラらしい」というのが沢山詰まっていて、愉しいです。こんなにこのキャラクタが好きだったんだな、とも。

    第3話「アッサム・メレンをミルクティーで」は、新キャラ・ロメオの話…らしいですが。浅井有生・殺人疑惑で拘留中の話!…という方が分かりやすい?はい、捕まりました、浅井さん。第2話とゆるやかにつながっています。そして後半は、第1話とゆるゆるとつながってもいます。この話は、ちょっとロメオの描写とか、中間部が物足りない感じ。でも、フィナーレはとっても素敵でした。華やかで絵になる?最後の独白は、とっても切ないですが、次につながる感じで。

    最後におまけの「こぼれ話 着ぐるみには着ぐるみを?」は、華乃子・由起・有生が変装して、着ぐるみパパのデートを追跡する話。何故変装するかはまったくもって謎…というか、むしろ目立つという。何しろ、有生はペンギンの着ぐるみです。華乃子ちゃんもあらいぐま着ぐるみですが(そしてイラストが可愛い)。キズナが絡んできたときが愉しすぎです。キズナちゃんのペンギン好きの真相が今、明らかに!?考えてみると今回、解決した謎ってこの「ペンギン好きの理由」だけでは…。そして、他の謎はすべて深まった…(笑)。ちなみにこれは、第1話とつながっています。


    それにしても鳥籠荘、面白いです。菜の花の好みにばっちり。イラストも素敵。どれも可愛いです。特にネコ&ネコ着ぐるみは最高です。お風呂上りに華乃子ちゃんがパパにドライヤーかけている姿とか、あの着ぐるみの閉じた目が絶妙。全体にどの絵も好き。お話も思わず一気読みしてしまいます。この魅力を、うまく語りつくせないのが口惜しい。要修業、ですね。菜の花も素敵な読者(と宣伝係?)目指して頑張ります。

    ----------------------------
    文章・描写 :★★★★
    展開・結末 :★★+
    キャラクタ :★★★
    独 自 性 :★★+
    読 後 感 :★★★+
    ----------------------------

    菜の花の一押しキャラ…浅井 有生

    「パパが華乃子のパパじゃなかったら、
     パパは何になればいいんだい?」
    「パパはパパでいい。パパじゃなきゃ嫌だ」
    「うん、よかった。パパはパパでいいのか」
                (山田(父)、山田華乃子)

  •  シリーズものだぜ。そしてやはり最初のところが好きだな。うん。

     <お喋りな死人Ⅰ>
     こういったかんじが好きです。

     第一話『加地くんちと山田さんち』
     加地、というカンジをみるとつい「流れ星が消えないうちに」という作品をおもいだしてしまった。無駄話
     この巻も同じ時間にあったいろいろな人目線で進むかんじ。
     この話は華乃子のクラスメイトの加地くんとやら目線。加地くんの母親が華乃子の父親(某でっかい人形)を好きになったとのこと。それで加地くんが「この人(?)はいいやつなのか」とおもって、山田家に夜中いって、、、みたいな。
     夜に雷がおちて停電がおきるわけでございますが、まぁ全体の流れをみると加地くんの活躍がよくわかるのですが。

     第二話『明日夜9時、といわせるまでに二週間かかった、というだけの話』
     停電からはじまるかんじ。
     題名道理です。いわせるのに二週間かかったんです。
     まず停電がおきてキズナと有生がエレベーターにとじこめられます。そこでなんともいえないかんじなってしまったタイミングで管理人さんが助けてくれてから、、、、みたいなかんじ。
     助けられた後に建物を回るのですが、ここで一話とおなじ風景が流れたり、みたいなことになっております。

     第三話『アッサム・メレンをミルクティーで』
     最初の扉絵の左上にいる少年がかぎ。
     『明日夜―』の後のはなし。まぁ二話を読まないと理解できないとおもうのでここもかかずして。
     この本の解決編っていうと簡単。

     <お喋りな死人Ⅱ>
     カット

     こぼれ話『着ぐるみには着ぐるみを?』
     どっかの話にでてきた加地家のお母さんは三毛猫パパとは合えなかった、ということがあったのですけども、またされていたほうのパパどうだったのか、という話。パパをおっかけている住人たちがかわいかったです。

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著者プロフィール

第9回電撃小説大賞〈大賞〉を受賞し、2003年『キーリ 死者たちは荒野に眠る』でデビュー。その他の著書に、『鳥籠荘の今日も眠たい住人たち』(電撃文庫)、『エンドロールまであと、』(小学館)など多数。

「2009年 『NO CALL NO LIFE』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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