断章のグリム〈6〉赤ずきん〈下〉 (電撃文庫)

著者 :
制作 : 三日月 かける 
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レビュー : 43
  • Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840241168

作品紹介・あらすじ

街灯の明かりも届かない細くて暗い袋小路。暗闇の中から流れ出すのは、鼻の奥を突き、口から胸へと流れ込む生臭い湿った鉄の匂い。そして、墨に沈んだような暗い路地に浮かび上がるように、真っ白な裸の手足が無造作に転がっていた。その前にしゃがみ込んでいたのは、小柄な少女の影-。"泡禍"解決の途中で怪我を負い、意識不明の重体に陥った雪乃。彼女の重荷をなくすため、蒼衣は単身、未だに手がかりの見えぬ謎へと立ち向かう。徐々に『赤ずきん』の欠片は繋がっていくのだが、この街の狂気は想像を遥かに超えていた。失踪事件を発端とした悪夢の結末に待っているものとは-!?鬼才が贈る悪夢の幻想新奇譚、第六幕。

感想・レビュー・書評

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  •  一体どこまでグロテスクにしたら気が済むんだこの作者!と思わずにはいられない。
     テーマがテーマなだけに“泡禍”に関わった者は不幸になるという前提があるせいで、読む度に頼むから一人ぐらい幸福になってくれと思ってしまう。しかし、一つの話で登場人物の半分以上が死んでしまうだけにそんな期待は無駄かもしれない。

     終盤の展開に関しては少々油断していただけに心に響きすぎて胸が苦しくなるほどだった。また、あの様な状況でもあくまで『普通』に拘り続ける主人公には恐怖すら感じた。今後は鋏を見るたびに何らかのトラウマが起こってしまうかもしれない予感。

     もう既に6巻目な訳だがこのシリーズは最終的にどこへ向かうのだろうね。設定的には誰も幸福にはなれそうにはないのだけれども…。

  • きちんと想像させる正確な描写と筆者の想像力がすごい。
    実際に光景とか痛みとか時間とか空間がわかるからね。
    それを伝える表現力もすごい。
    話の構成がすごいとか面白さとかもそうだけど、気持ち悪いから読みたいっていうのも若干あったりする(笑)

  • 気付いたら知り合いが知り合いじゃなくなってるって怖い。

    あと笑美さんみたいなタイプも怖いし織作くんは今の段階では好きになれそうにないタイプ。

  • 街に蔓延る不気味な影、生々しい"死"の描写。最後まで展開の予測がつかず、事件の全てが解けた時、思わずぞっとした。「赤ずきん」でそんな解釈ができるなんて、と、ただただ驚きすごいと思った。
    中々に重い余韻の残るラストだった。

  • なぜ目の前で『守るべきもの』を殺されたのか。
    一体あちら側には、こちら側には何が起こったのか。

    赤ずきん解釈、なるほど、と。
    確かに『これ』は最後だけ見ればハッピーエンドな話です。
    こういう解釈…を考えられるのがすごいですが。
    とりあえず、最初ページをめくった時、出てきた童話が7匹のこやぎ。
    本間違えた? と思いましたが、繋がりは『石をつめる』だったようで。

    全編がそれほどぐっちゃんはなかったので
    後半もそれほど…とか甘く見ていたのは駄目でした。
    何と言う<断章>ですか…視界的にもやられた事を考えても
    ざぁっと血の気が引きそうです。
    むしろ、これをされたにもかかわらず叫びもしなかった精神に
    敬意を表したいです。

    最初から、そういう人だと思っていれば
    確実に不信感はいだかない。
    全てを公定してくれる人が傍にいるのは、とても幸せな事。
    しかし、それをただ受け止めてくれるだけなのとは違います。
    とはいえ、彼女がどちらに所属するものなのかは…。

    感情って、忘れないもの、ですね。

  • 再読。

    笑美さん、まじで恐い...
    かち合わない鋏とか...

    しかし、既に狂っていた、とか
    あの辺はぞっとした。
    私も うわぁ って言ってしまった。

  • 四野田さんつえええええぇぇぇぇ~~~ッッ!!!
    そして怖えええええぇぇぇ~~~~ッッ!!!
    てか、もう狂ってるから異端扱いでいいよ!!!


    東海林 凛は狼役で死ぬと思ってましたが、生き残った。
    一般人で唯一の生き残り。


    織作健太郎さん、断章保持者みたいだけど断章とか効果とかは???

  • 《購入済》今回の悪夢が一番悪夢らしいように感じた。日常に潜み、じわじわと狂気で侵略していく。最初から狂っていることが当たり前になっていたって、救いがなくて悲し過ぎる。鋏は嫌いだ。

  • 下巻です。一気に読んでしまいました。甲田先生の童話の解釈や他の類話との絡め方には毎回毎回感嘆もの。ただ、今回の泡禍は全貌が見えてきて終盤に差し掛かっても胸中にあったもやもやは消えず。他の人もそういっていますが、後味はあまり良くないです…。雪乃さんの今までとは違う一面が見れたので、そういう人間関係の部分は良かったなぁ、と。

  • 赤ずきんというテーマから、よくこれだけの解釈をより合わせて話を作れるなぁと感心しきり。個別に見るとすでに発表されてる解釈なのかもしれないけれど、さすがです。
    今回の配役は、一名を除いてなんとなくイメージしていた流れから大きく外れてはなかったと思うけど、事件の全体像は思ってた以上に大きくて、読後は今までの中で一番嫌な気分になりました。(褒め言葉

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著者プロフィール

1977年、岡山生まれ。津山三十人殺しの舞台となった津山市出身。二松学舎大学卒。民俗学および魔術に関して知識を豊富に持ち、『Missing 神隠しの物語』で電撃文庫デビュー。『断章のグリム』『時槻風乃と黒い童話の夜』『夜魔』『ノロワレ』シリーズなどを刊行中。

「2018年 『霊感少女は箱の中3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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